連載「輝け! 暮らしを支えるナースたち」

    「輝け! 暮らしを支えるナースたち」

    機関紙「協会ニュース」では、2017年4月号から訪問看護事業所や介護施設などで働く看護職に向けた連載「輝け! 暮らしを支えるナースたち」を掲載しています。日々、地域で「暮らしを支える看護」を実践している皆さんの実践に役立つ日本看護協会の取り組みや、現場の声をお届けします。

    2024年

    第76回「協会ニュース」2024年11月号

    青藍会グループ 老人保健施設ハートホーム山口 医療事業本部 本部長
    大道 薫さん

    暮らしを支えるナースたち_第76回

    青藍会グループは「地域とともにあなたと生きる」を理念に、医療、介護、子ども、障がいなどの分野を運営する、多職種サービスのプラットフォームです。山口県山口市、東京都世田谷区成城に82の事業所があり、新卒から70代の看護職員150人で構成され、多岐にわたる看護を提供しています。
    2019年に看護職員の増員に伴い看護部を創設し、教育体制の見直しを実施しました。教育動画を作成しオンライン研修を開始、全ての看護職員が視聴できる仕組みを構築しました。さらに、2021年からは日本看護協会オンデマンド配信を活用し、毎月一つのテーマを複数回配信することで、部署単位で繰り返し視聴できる環境を整備しています。研修内容に沿ったディスカッションを行い、ケアへのいかし方を積極的に検討することで、お互いに学びあう風土づくりにつなげています。また、スマートフォンを活用し、テスト形式で理解度を確認しているので、教育計画立案の参考にしています。
    一方で当グループは、訪問看護のスペシャリストを育成するために新卒採用を積極的に進めています。地域の皆さんが心豊かに最期まで住み慣れた地域で暮らせるように、看護職が生涯学びあえる教育体制と生涯働ける環境づくりに、今後も取り組んでいきたいと思います。

    第75回「協会ニュース」2024年10月号

    社会福祉法人いずみ会 看護小規模多機能型居宅介護リンデンバウム 管理者
    髙橋保子さん

    暮らしを支えるナースたち_第75回

    当法人は秋田市中心部にあり、子どもから高齢者、障害者の福祉複合施設として12の事業所を運営しています。看護小規模多機能型居宅介護リンデンバウムは高齢化に伴い、病や認知症を抱えながらも大切な人とのつながりの中でその人らしい暮らし方を継続できる施設を目指して、2022年11月にオープンしました。地域向けの活動として「リンデンバウムカフェ(オレンジカフェ)」を月1回開催しています(写真)。ボランティアの方や地域包括支援センターの職員、学生さんの協力の下、看多機の利用者さんや地域の方々が参加してくださり、ポールウォーキング体験会や経口補水液作りなど、毎回集まった方々の笑いの絶えないにぎやかなカフェになっています。リンデンバウムカフェは、認知症への理解や介護相談の機会、事業所のアピールなどを主な目的としてスタートしたばかりですが、事業所運営と共に継続性のある活動を展開しながら「誰でも気軽に立ち寄れる、人にやさしい地域づくり」に貢献していきたいと思っています。

    第74回 「協会ニュース」2024年8・9月号

    塚田産業保健師事務所 代表
    塚田月美さん

    暮らしを支えるナースたち_第74回

    愛知産業保健総合支援センターから業務を委嘱されたのを機会に、産業保健師として起業しました。メンタルヘルス対策・両立支援促進員として、労働者・医療機関・事業場といった関係者間の調整を行い、個別相談者に対しては、治療方針、職場環境、社会資源などに関する情報を収集・整理して具体的な助言をしています。また、啓発研修なども担っています。産業保健相談員として、産業保健看護職研修も実施し、職場に一人しかいない産業保健看護職の交流の場になるような研修も企画しています。
    産業保健師として企業と契約している業務には、健康管理体制構築の助言、ストレスチェック実施者、職場環境整備、休職・復職者面接、主治医との調整、保健指導、健康相談、研修などがあります。事業場の外部から支援を行う産業保健師にとって、契約先の担当者(衛生管理者等)との連携・打ち合わせは、事業場の状況を理解する上で重要な時間です(写真)。担当者から「会社に保健師がいないと困る」との言葉をいただき、改めて、全ての労働者に産業保健が享受できる社会になってほしいと思いました。

    第73回 「協会ニュース」2024年7月号

    楽らくサポートセンター レスピケアナース
    在宅看護専門看護師・管理者
    山田真理子さん

    ky_kurashi_202407

    私たちは福岡市にある訪問看護事業所で、24間対応やターミナルケア等重症度の高い利用者を受け入れる機能強化型訪問看護管理療養費1を届け出ています。他に居宅介護支援・訪問介護・療養通所介護(重症心身障害児等が通う児童発達支援等を併設)も同法人内で運営しています。開設して約10年ですが、当初は常勤換算2.5人でした。今では、リハビリ職・事務職含め実人数42人・常勤換算20.3人(2024年4月)の大所帯で、医療的ケア児・者、がん・悲がんの看取り期の方、認知症の方、5リットル/分以上の酸素を吸入する慢性呼吸不全の方などさまざまな病態や年齢の方を訪問しています。労働環境を整えるため大規模化し、毎年5連休以上のリフレッシュ休暇を取得、子育てや自身の大学院進学といった事情に応じた勤務スタイル(時短や週3日休み等)の選択など、柔軟な体制を実現しました。また、「実践の意味づけ」を大事にし、営業時間内に事例検討会や訪問看護計画見直し会を行い、さらに学会発表も積極的に行っています。自分たちの看護実践には意味があるとふに落ちれば、スタッフは多少忙しくとも、心がすり減らず頑張ることができます。今後もスタッフと力を合わせ、地域で過ごす方々の暮らしを支えていく所存です。

    第72回 「協会ニュース」2024年6月号

    相模原中央病院  看護師長・地域医療連携室長
    感染対策管理室(災害支援ナース)
    柴崎 敦さん

    第72回

    相模原中央病院は1970年に開設。2次医療圏に位置する地域密着型の急性期病院です。私は2014年から地域医療支援の一環として、災害支援ナースに登録し活動を始めました。能登半島地震では、1月24日から輪島市の避難施設への派遣要請を受け、活動に参加しました。行政職員や多職種と協力し、避難生活を送る市民の健康管理や環境改善に取り組みました。寒波と時折大きく揺れる余震の中、知人を失った悲しみや、今後の復興に悩む避難者の声に、耳と心を傾け続けた4日間でした。夜間の呼吸状態悪化の知らせを聞き、救急搬送を判断し入院加療へつなげたケースもありました。翌朝家族から無事であったと知らせを聞き、他の避難者とともに笑顔で喜び合えた事も「看護っていいな」「来て良かったな」と改めて思えた瞬間でした。
    災害対策は日常の延長にあると捉え、地域が運営する登山や運動競技などのイベントで、救護所担当の協力を続けています。設備の整っていない屋外環境に身を置き、傷病者対応の経験を積みながら、地域とより近い活動を心がけています。災害支援ナースの活動は、地域に寄り添った看護を目指して行きたいと思える、貴重な体験となりました。ぜひ私たちとともに災害支援ナースの活動に参加してください。

    第71回 「協会ニュース」2024年5月号

    香川大学医学部附属病院
    看護師長(アドバンス助産師)
    宮﨑直美さん

    「協会ニュース」5月号暮らしを支えるナースたち

    香川大学医学部附属病院は、2005年に総合周産期母子医療センターの指定を受けました。香川県の周産期医療の中心として、地域の医療機関と連携しながら安心安全な医療と看護を提供しています。2019年より、産科医師不足への対応と妊産婦の利便性、安全性を確保することを目的とし、さぬき市民病院との間にセミオープンシステム※を導入しました。さぬき市民病院は妊娠中期までの妊婦健診を担当し、妊娠後期以降のフォローおよび出産を当院が担当しています。出産後は、産後ケアを住み慣れた地域で受けることも可能であり、さぬき市民病院で年間約30~40人がこのシステムを利用しています。

    2024年からは、小豆島中央病院と複数の医療機関が連携し、セミオープンシステム(うみまちサポート)の導入を開始しました。病院施設間で垣根を越えて支援できる体制づくりは、地域で出産と子育てをされる女性と家族の安心安全につながると思います。新しい生命誕生の喜びや楽しみを共に感じつつ、引き続き、切れ目ない支援を提供するための体制整備に取り組んでまいりたいと思います。

    ※ セミオープンシステム:地元の産科診療所などが妊産婦の健康診断を行い、周産期母子医療センターなどの連携病院の医師・助産師が出産に対応する仕組み

    第70回 「協会ニュース」2024年3月号

    地方独立行政法人山口県立病院機構 山口県立総合医療センター
    総合周産期母子医療センター主任(助産師)
    町田玉枝さん

    「協会ニュース」3月号暮らしを支えるナースたち

    山口県立総合医療センターが県の委託事業で行っている「女性のなやみ相談室」は、今から30年前の1993年1月に開設しました。

    地域の女性たちの「身体の不調を身近に相談する人がいない。病院の診察時に医師に聞くことができなかった。こんな事誰に相談したらよいのか」など、女性が抱えるさまざまな不安や悩みを聴く事を目的として、婦人科外来に勤務している職員(助産師・看護師)が午後の時間を利用して電話相談を始めました。その後、1997年には国の「生涯を通じた女性の健康支援事業」として継続されたことを契機に、事業内容を拡充し1999年からは「思春期ほっとダイヤル」も立ち上げ、保健師・助産師・看護師が地域だけでなく日本全国、海外からも無料で電話やメールの問い合わせを受けています。

    相談内容は、こころや身体の事(避妊や妊娠、DVや不妊、更年期、性感染性に関する相談)、人間関係に関する事など、女性を取り巻くさまざまな悩みで、年間2,600~3,050件に対応しています。SNSやAIの時代であっても、直接対話のできる電話相談は必要だと感じています。

    第69回 「協会ニュース」2024年2月号

    医療法人ひらまつ病院訪問看護ステーション
    訪問看護認定看護師
    堀口奈緒子さん

    「協会ニュース」2月号暮らしを支えるナースたち

    医療法人ひらまつ病院訪問看護ステーション(機能強化型1)は、佐賀県小城市にあり、医療法人ひらまつ病院内に設置されています。開設して15年ほど経ちますが、地域に密着した、利用者やご家族に心寄り添えるステーションでありたいと思い、訪問看護を行っています。

    近年、がん終末期の利用者の自宅や施設での看取り、医療依存度の高い利用者が増加しています。また、地震や大雨洪水などの災害、新型コロナウイルス感染症の流行など、予期できない事が頻繁に起こり、1つの事業所だけでは対応に苦慮する場面が増えています。そんな時、近隣にある他の訪問看護ステーションと協働で、訪問看護を行うこともあり、支え合える関係をありがたいと思い、地域の結び付きがとても重要であると実感しています。在宅療養を支えるためには、訪問看護だけでは決して成り立たないこと、多職種との協働が不可欠であることを、いつも心に留めながら、日々、成長していきたいと思っています。

    第68回 「協会ニュース」2024年1月号

    青森県小児在宅支援センター 副センター長
    小児看護専門看護師
    奥寺さおりさん

    「協会ニュース」1月号暮らしを支えるナースたち

    青森県小児在宅支援センターは、小児在宅・医療的ケア児支援の拠点として2022年6月に開所しました。日常的に医療的ケアなどを必要とする子どもやその家族が青森県内のどこに住んでいても安心して生活できるよう支援しています。県内各地へ直接出向き、市町村や医療・福祉・保育教育・就労などの関係機関の支援者と連携・協働して支援を行っています。

    当センターでは「相談・支援」「人材育成」「調査分析と情報発信」を主な活動としており「相談・支援」の内容は多岐にわたっています。医療機関が行う退院支援への支援、保育所や児童発達支援などへの受入支援、学校などのマニュアル整備など日常生活支援、市町村と連携した個別避難計画作成などがあります。関係する支援者と一緒に関わることで子どもと家族の成長発達を感じられる、とてもやりがいと魅力ある分野です。

    子どもの最善の利益を追求し、家族が不利益を被ることなく、支援者が安全に安心して支援できること、そして子どもと家族・支援者が輝く笑顔で過ごせることを目指して活動していきます。

    2023年

    第67回 「協会ニュース」2023年12月号

    市立大町総合病院
    4東病棟(急性期病棟)副師長/助産師
    原山奈々さん

    第67回

    当院は、雄大な北アルプスの麓、水と緑に恵まれた彩り豊かな長野県大北地域にあり“地域に密着した温かい医療、地域を笑顔にする看護提供”が理念です。
    大北地域の小中学校や保護者会などから依頼を受けて、助産師出前講座を20年以上行っています。昨年度の出前で行った高校生アンケートで、病院や病院で働く人に興味を持っている事、自分の命や生活に対して漠然とした不安を持っている事が分かりました。社会が多様に変化する中「出前」だけではなく、中高生が院内に立ち寄れる場所、病院を身近に感じるきっかけを作りたいと考え、当院での「中高生ワークショップ」を本年度、開催しました(写真)。院内に、多職種が協働するワーキンググループを立ち上げて運営し、近々、2回目を開催します。今後も、学校や養護教諭等とも共有し、包括的性教育となる内容を検討しながら継続していきます。

    当院は現在、分娩休止し、産科診療は外来のみです。分娩とは離れていますが“地域を知る”事を意識し、病院助産師として地域の
    笑顔づくりに携わっていきたいです。  

    第66回 「協会ニュース」2023年11月号

    株式会社なごみ 代表取締役/デイサービス和良比なごみの家 所長 
    認知症看護認定看護師
    西ケイ子さん

    第64回

    「認知症でも変わらず地域で暮らせる支援を」と、2007年に認知症看護認定看護師となり、小規模型通所介護(2015年から認知症対応型)を開設しました。「どんな人も断らない。自分らしい普通の生活を支援する」がモットーです。暴力や閉じこもりのある人にもなじんでもらうため、定期訪問。気分変動で来所拒否の方にも迎えを重ね、来なくても昼食を届けるなど、きめ細やかな対応をしています。認知症への偏見を減らしていこうと、2010年に専門職や本人・家族、市民で「四街道市認知症の人を支える会」を組織し、実態調査や研修会、茶話会などを開催してきました。専門職に加え、本人・家族、近所のボランティアを語り部に、認知症を「我が事」として考える講座も開きました。  

    2015年からは「オレンジカフェなごみ」を月1回開催。民生委員など約15人がたくさん話して笑い、元気です。今年、軽度認知障害の方が1人では来られなくなり、参加者間の助け合いで通って来られます。地域のパワーは本当にすごいです!

    第65回 「協会ニュース」2023年10月号

    全国健康保険協会 埼玉支部 企画総務部
    保健グループ 主任
    土屋文枝さん

    第64回

    全国健康保険協会(協会けんぽ)は、主に中小企業で働く方が加入している医療保険者です。
    私が所属する埼玉支部には約140万人(県民の約5分の1)の働く人々とその家族が加入しています。

    当支部が推進する保健事業の柱は、「特定健診・特定保健指導の推進」「重症化予防の対策」「コラボヘルスの取り組み(事業所等のサポート)」の3つであり、事業主とともに加入者の健康寿命の延伸に向けて活動しています。
    保健師は、事業所を訪問し加入者の面談や健康教育を実施するとともに、事業所と課題を共有し健康経営に向けた支援をします。

    加入事業所数が10万事業所と多いため、特定保健指導や重症化予防事業の対象者への支援が優先になってしまい、全ての加入者に保健事業が行き届いているとは言い難い状況です。
    しかし、日本経済を支える中小企業で働く全ての方が元気で生き生きとお仕事ができるように、地域や関係団体と協働して健康支援を届け続けることで、健康で困ったことがあれば協会けんぽに相談しようと思ってもらえるような活動をしたいと考えています。

    第64回 「協会ニュース」2023年8・9月号

    八丈町役場 福祉健康課保健係
    保健師
    折山瑠美さん

    第64回

    東京都心から南に280キロメートル、ハイビスカスが咲き、山も海も美しい離島、八丈島(東京都八丈町)で町保健師として働き、子育て支援の部署で6年目になります。

    町の総人口は6,981人(8月1日現在)、高齢化率40%、年少人口約11%、規模の大きくない町ゆえに、どこの家の子かだいたい分かるような近い関係性で、家族背景や個別性に配慮した手厚い関わりができるメリットを感じています。
    その他、職員数が少ないことで、乳幼児健診から成人健診など幅広い年齢層にまたがった事業に参加することがあります。親子それぞれに会う機会が多くなり、気になる親子の継続した観察や、家族全体の支援の視点を持つことができています。

    一方で、仕事で関わる方と生活圏内が同じになるため、スーパーで声をかけられ突然の健康相談が始まったり、面談後にその家庭と会ってしまったりなど気を遣うことも……。
    しかし、町内どこでも顔見知りの親子を見かけ名前で声をかけあえる日常は、都会にはない安心感と癒しで心がほっこり、頑張る力をもらっています。

    第63回 「協会ニュース」2023年7月号

    合同会社ナーシングケアハウスぷくじ代表社員
    伊藝美代子さん

    第63回暮らしを支えるナースたち2023年7月号7面

    看護小規模多機能型居宅介護ナーシングケアハウスぷくじは「高齢者が住み慣れた地域で日常の生活を送る支援をしたい」をモットーに、2016年に沖縄県恩納村に開設しました。

    恩納村は本島の中央に位置する観光リゾート地ですが、高齢化率は37%と高く、生活圏内の医療機関は診療所になります。入院ともなると近隣の市町に出向くことになり、退院後は地元以外の施設で暮らすケースも多々あります。そこで当事業所が宿泊・通所・訪問を組み合わせ、利用者一人一人の生活環境や介護力に対応するケアプランを作成し、看護・介護・リハビリ専門職・栄養士など多職種で連携しながらケアを行っています。医療的ケアの提供や、在宅での看取りも増えてきました。看多機で腹膜透析を行い週末は自宅に帰る利用者もいます。

    職員は、それぞれの生活に添った雇用形態で勤務しています。今では事業内容も村からの委託事業や教育、福祉との連携など多岐にわたり、何ごとにも迅速に対応する「皆がいきいきする地域づくり」を目指しています。

    第62回 「協会ニュース」2023年6月号

    医療法人財団公仁会鹿島病院内 訪問看護ステーションいつくしみ
    在宅看護専門看護師
    吉岡理枝さん

    第61回

    訪問看護ステーションいつくしみは、島根県松江市鹿島町にあり、松江市橋北地域を中心に訪問しています。訪問地域は、海や山がきれいな自然豊かな場所です。一方で、高齢化が進み、空き家の増加、人口減少の問題を抱えています。私たちは同法人の鹿島病院と協働しながら、最期まで自宅で自分らしく過ごしたいという方を支援しています。

    訪問看護師は、ご利用者とご家族、ケア提供者が納得して最期を迎えられるよう十分にコミュニケーションを行うことを心掛けています。一度きりの人生を全うしていただけるよう、ご利用者やご家族の終末に関する意向を大切にし、日々知識を深め、技術を磨いています。また、在宅看護専門看護師として、質の高いエンド・オブ・ライフケアの実践を目指しています。

    ご利用者がこの地域で生まれ、この地域で最期を迎えられて良かったと思っていただけるよう、心からの笑顔、自宅で生活できる喜びを共に感じながら、苦楽を共に乗り越え地域に根差した訪問看護ステーションであり続けたいと思っています。

    第61回 「協会ニュース」2023年5月号

    青森県三八地域県民局地域健康福祉部保健総室
    (三戸地方保健所)健康増進課 課長
    北田純代さん

    第60回

    青森県は「早世の減少と健康寿命の延伸による全国との健康格差の縮小」を目標に掲げ、重点的に健康づくりに取り組んでいます。

    三八地域は、県内で事業所数が最も多い地域であることに着目し、2019年度から県民局事業として「事業所単位の働く人の健康づくり」の体制整備を進めてきました。「働く人の健康づくり応援プログラム事業」は、圏域の市町村・職能団体などの協力の下、講師派遣や資料提供による「事業所における健康教育プログラム」を作成し、事業所に利用を呼び掛けるものです。また、SNSアカウントを開設し、本事業を含む県の健康づくり事業の周知や、健康増進に関する普及啓発などの発信を行っています。

    応援プログラムの利用事業所は2022年度後半から増加し、インスタグラムのフォロワーは100人を超えるなど、少しずつではありますが、市町村や地域の関係者とつくり上げてきた体制がコロナ禍を経て浸透してきたと感じています。

    今後も、全国との健康格差の縮小を目指し、県保健師として、これらの広域的な取り組みを広げていきたいと考えています。

    第60回 「協会ニュース」2023年3月号

    社会福祉法人恩賜財団大阪府済生会吹田医療福祉センター
    吹田特別養護老人ホーム 高寿園 園長・認定看護管理者
    池田惠津子さん

    第59回

    私は、急性期の医療現場で看護管理者として勤務した後、高齢者施設である特 別養護老人ホームで施設長としてセカンドステージをスタートしています。

    高齢化社会が加速していく中で、医療・介護は切り離せない関係となってきましたが、生活の場である介護施設は、実際飛び込んでみると医療業界とは別世界でした。就任直後、さっそく見えてきた課題として、赤字経営・組織運営・職員のモチベーションなどがありました。職員が働き続けられる職場を目指して職場環境改善に取り組み、3 年経過した昨年に黒字転換。賃金をリンクした人事考課制度・目標管理制度なども導入し、職場は活気づいてきました。同時に、入居者の生活の質・介護の質が重要な課題です。「高齢者一人ひとりその人らしく」を大切に、暮らしの支援を行うには、質の高い介護力が必要です。キーパーソンとなるのはやはり看護職であると思っています。介護職をはじめ他職種と連携を図り、高齢者のより良い生活を意図し、ケアの質向上に向けて、さらなる看護職の役割拡大が求められています。

    第59回 「協会ニュース」2023年2月号

    社会福祉法人恩賜財団 済生会横浜市東部病院 人材開発センター
    小児看護専門看護師・小児プライマリケア認定看護師教育課程 主任教員
    鈴木千琴さん

    第59回

    社会福祉法人恩賜財団済生会横浜市東部病院の小児プライマリケア認定看護師教育課程は、2021年に全国で初めて開講しました。そして、修了した1期生8人全員が日本看護協会の認定審査に合格し、小児プライマリケア特定認定看護師となりました。

    本課程には、医療的ケアを必要とする子ども(以下、医療的ケア児)に関する科目や気管カニューレの交換などの特定行為研修が含まれています。これらは、医師が不在であっても医療的ケア児に必要なケアが滞りなく実施されることを望む社会的ニーズに応えるものです。学校や保育所、障害児施設などでの看護のニーズが高まる一方で、周囲に同じ境遇の看護職が少なく孤独感を抱いたり、看護の役割に迷い離職してしまうなど、担い手の課題があります。地域での医療的ケア児の支援には、子どもたちの命を守る体制と、豊かに育つ環境の調整という両輪が必要です。それらの知識や技術を専門的に習得した小児プライマリケア特定認定看護師は、その両輪を担う実践者です。修了生には地域の多職種とつながったケアの提供を通して、医療的ケア児を含めたどの子どもも、家族も、安心して育ち・育てられる環境に寄与していくことを期待しています。

    第58回 「協会ニュース」2023年1月号

    せたがや訪問看護ステーション 家族支援専門看護師 横田益美さん

    第58回

    せたがや訪問看護ステーションは、400年以上の歴史をもつ「ボロ市」で有名な世田谷区の上町にあり、ターミナル期、小児の利用者を積極的に受け入れているのが特長です。

    訪問看護ではさまざまな家族に出会いますが、なかでも特に、子どもとの暮らしの中で、家族としての力と自信を築き上げていくプロセスに立ち会える小児への訪問は、実践に向かう私の原動力になっています。

    日常的に医療的ケアを必要とする子どもに関わる看護職はまだ不足しており、人材育成は地域の課題の一つです。小児の訪問は家族との関わりが難しい、というイメージを持つ方も多いので、区内の看護師などを対象とした小児訪問看護の研修では、家族看護の視点で、毎年ご家族との対談を組み入れた講義をしています。また、本年度は地域の児童発達支援施設の方が企画された、他施設との合同勉強会で話をする機会をいただき、立場が異なる方々から新たな刺激をもらいました。

    ご家族や、仲間の協力を得ながら、今後も地域の看護職同士がつながり、育ち合える仕組み作りに尽力したいと思っています。

    2022年

    第57回 「協会ニュース」2022年12月号

    高知県3 職能生きる力を育むいのちの教育検討委員会
    高知県・高知市病院企業団立高知医療センター看護部長
    関 正節さん

    第57回

    高知県看護協会では、県の教育委員会から委託を受けて、小中高校生を対象に「いきる力を育むいのちの教育」を実施しています。高知県は離婚率が高く、子どもを取り巻く環境が複雑なこともあり、もともとは望まれた妊娠・出産をしてもらいたいと助産師が始めた活動です。件数の増加に伴い、数人の助産師では対応が難しくなり、さらに、内容に関する要望の幅が広がったことから、看護職全体で取り組むことになりました。

    コロナ禍で一時期は件数が減りましたが、学校のWEB環境が整ったこともあり、2021年は51件、受講数3,350人と例年並みに戻りました。「いのちって大切と感じた」「親に感謝しようと思った」など受講した子どもたちの感想がやりがいにつながっています。

    長らくワースト上位だった高知県の10代の人工妊娠中絶率も少しずつ減少傾向となっています。このまま全国平均に肩を並べ、私たちが行ってきた「生きる力を育むいのちの教育」が成果として表れてくれることを切望しています。ゆくゆくは、「子どもの頃にいのちの教育を担当してくれた助産師の所でお産をした」などといった感動的なストーリーが生まれることも期待しています。

    第56回 「協会ニュース」2022年11月号

    訪問看護ステーションあわら・看護小規模多機能あわらんち
    管理者 小堀慶子さん

    第56回

    2015年に石川県羽咋市で訪問看護ステーションを開設し、利用者本人とその家族の思いをそれぞれの形にすることを大切にしてきました。多くの方の在宅生活支援に携わり、看取りも行っています。それでも、うまくいかないこともあり、本人と家族の思いにどのように向き合い、どうすれば安心して自宅で過ごせるかと考えていました。そこで、柔軟にサービスを組み合わせられる事業体系があれば……と18年に開設したのが「看護小規模多機能あわらんち」です。退院後に自宅へ戻る準備や、看取り期を支えるケースも多くあります。また、看多機でリハビリを行って状態が改善し、看多機を卒業できた方もいます。どんなふうに利用・活用するかはその人しだい!

    本人の体調や家族の状況に合わせて、柔軟にサービスを提供できるからこそであり、多職種連携による広がりを持てニーズに対応するチームの力があることも看多機の強みです。これからも、もっと多くの方が、その思いを形に、望む生活を実現できるように、お手伝いができたらと思っています。

    第55回 「協会ニュース」2022年10月号

    株式会社プリコーション 訪問看護ステーション いっぽ にほ さんぽ
    代表取締役・保健師・慢性疾患看護専門看護師
    髙山望さん

    北海道札幌市で訪問看護ステーションを開業しています。私は、コロナ禍において障がい福祉分野で、利用者の慢性疾患管理や感染予防対策を行ってきました。もっと多様なサービスを提供したいと思い、在宅医療分野に飛び込みました。最初の2年間は個人経営で土台をつくり、ことし、会社を設立しました。現在、職員は常勤・非常勤併せて6人体制です。

    障がい者に使い勝手のよい訪問看護ステーションづくり

    精神疾患と慢性疾患の合併にも対応するために、慢性疾患看護専門看護師、精神看護専門看護師の2人体制にしました。複数の医療機関の利用、多剤併用による弊害、金銭問題、ごみ問題など状況は深刻です。いのちと暮らしを守るため、訪問看護のできることに真摯に取り組んでいます。

    「予防」を重視した保険内・外のサービス

    第55回

    保健師5人体制で1次、2次、3次予防だけでなく、0次予防(健康づくりの環境調整)、4次予防(緩和ケア)、5次予防(社会的な健康格差)にも取り組み、保険外のサービスも多数ご用意しています。住み慣れた家で末永く暮らすためにも予防を重視しています。

    第54回 「協会ニュース」2022年8・9月号

    Nurse Fight  植田陽子さん

    地域の小・中学校で学ぶ医療的ケア児が増える中、看護師には、ますます学校現場での活躍が求められています。人材確保のため、国でも系統的な看護師研修の実施を支援する取り組みなどが進んでいます。学校における看護師は、医療的ケアのほか、緊急時対応マニュアルの作成や認定特定行為業務従事者研修を受ける教員への助言など、“学び”を支えるさまざまな役割を担います。安全・安心な教育環境を整え、子どもの成長・発達を促す大変重要な看護を実践しています。

    第54回

    一方で、国による学校への看護師配置人数は基準がなく、業務内容は地域や学校ごとに異なります。「医師がいない現場で教育活動を支えることに不安を感じる」「判断に迷う時に誰と相談すればいいのか分からない」など、戸惑う看護師は多くいます。慣れない職場で奮闘している看護師を支援するため、Nurse Fightでは臨床や教育委員会での経験を生かして、LINE相談のほか、同じ悩みを持つ看護師をつなぐオンラインでのサロン活動やセミナーを通して学校で働く看護師をサポートし、医療的ケア児の学びを支えています。

    第53回 「協会ニュース」2022年7月号

    髙林助産院 髙林香代子さん(静岡県)

    静岡県浜松市で髙林助産院を開業する髙林香代子さん。髙林さんは、病院勤務の中で感じた妊産婦への切れ目のない支援という課題に、地元の総合病院で院内助産の立ち上げに関わったキャリアなどを生かして、助産院を開業。地域で暮らしを支える助産師として活躍している。

    人とのつながりを大切に

    長年勤務した聖隷三方原病院で培った技術や知識を、地元で必要としている人に提供したい。たとえ1組のお産であっても喜ばれる家族をつくりたい。病院を退職することを決めた髙林さんが考えた末に行き着いたのは、自宅の隣に助産院を開院することだった。当時の看護部長からの後押しもあり、1年半掛けて設計から関わった。助産師としての動きやすさだけではなく、万が一に備えて救急搬送しやすいよう、玄関から分娩室までを一直線にするなど、母親が出産しやすく、家族のための助産院になるよう考えた。今では、月に2~3例、多い月には6例のお産に携わっている。

    髙林さんは長年病院勤務だったため、開業に関する知識は全くなかった。支えとなったのは、勤務先だった病院の産婦人科の医師や薬剤師などの存在だった。病院勤務をしていたとき、産婦人科の中だけでなく、常日頃から多職種の人とコミュニケーションをとって信頼関係を築いていたことが、時間を掛けて良い形で実を結んだと実感している。現在の嘱託医師も元の勤務先の医師だ。髙林さんは「人を大事にして生きていくことは、本当に大切なこと」と語る。

    より良いお産につなげたい

    第53回

    元の勤務先では院内助産の担当課長も務めた髙林さん。その経験が今に生きていると語る。助産院では、より一人一人に寄り添ったサポートをしている。妊娠期間、出産、産後に至るまで、妊婦がどのように過ごすかを考えることは重要だ。産前には妊婦に、お産の話やCTG(胎児心拍数陣痛図)の見方などを教えている。これは母親としての自覚を共有するためだ。また、出産時にはどうしても赤ちゃんが中心になってしまう。兄弟・姉妹が寂しさを感じさせないように、なるべくお産のときも一緒に泊まれる環境を作るようにしている。家族と共に新しい命を迎え入れることで、自立心を育てるという兄弟に対する心のケアも行っている。

    自分の家が第一、嫁ぎ先は第二、助産院を第三の家と思って、些細なことでも相談できる環境を心掛けている。要望があれば、土日も夜間も対応。髙林さんは、「これまで、お母さんや赤ちゃんにたくさんのことを学ばせていただいたので、その恩返しです」と語ってくれた。

    髙林さんは、いまも、新しい情報を学ぶために、学会の運営や勉強会に参加して情報を得ている。大切にしていることは、お産の「怖さ」を常に忘れないこと。何歳になっても、最新の情報を自らキャッチし常に学び続けることが「安全な出産」につながり、自己成長となっている。
    「開院までは大変でしたが、毎日は想像していたよりも楽しいです。いろんな人と出会える幸せも感じています。強い思いや信念を持ってやろうと思わなくても、ちょっとしたきっかけで新しい世界が広がることもある」と語ってくれた。

    第52回 「協会ニュース」2022年6月号

    訪問看護ステーションSTORY 学芸大学 丸田恵子さん

    第52回

    東京都目黒区にある当事業所は、まちかど保健室、Dカフェまちかど保健室(認知症コミュニティカフェ)を運営しており、開設より8年がたちました。商店街の中にあるお店のように、地域住民の身近な場所に看護師がいる場所を作りたいと思い、1階店舗タイプの場所に事務所を構えています。現在は東京都からの委託事業として、特別支援学校の医療的ケア専用車両に訪問看護師が同乗しています。それまで学校に通学できなかった人工呼吸器を使用している児童が、医療的ケア専用車両に訪問看護師が同乗することで、学校に通学することができるようになりました。児童の自宅から一緒に登校し、保健室で学校看護師に児童を引き継ぎします。小児の訪問看護を受け入れることのできる訪問看護事業所がまだまだ少なく、医療的ケア児が学校に通えることができるよう、在宅看護専門看護師として小児訪問看護の普及にも力を注いでいます。

    第51回 「協会ニュース」2022年5月号

    富士通株式会社 健康支援室 岡田睦美さん(日本産業保健師会会長)

    第51回

    富士通では、地域医療が逼迫する中、少しでも地域の負担を軽減し、ワクチンの加速化を図る目的で、2021年6月より全国4拠点約3万4,000人に社内医療スタッフおよび事務職スタッフの協働による職域ワクチン接種を実施しました。地域ではまだ高齢者優先の時期に、生年月日別の予約枠を設定することにより、各年代が平等に予約を取れる仕組みとしたことは若者への接種促進につながりました。また不安を解消し安心してワクチンが受けられるようにメールによる相談窓口を設置しました。主な相談は接種前後の体調不良や副反応、持病を持っている人、不妊治療中や妊娠中など女性からの相談も多かったです。さらに接種会場では安全に接種することに加え、体調不良者への対応も保健師の役割であり、朝食を摂取していない若者も多く、この機会に生活習慣の指導をすることができました。

    ただ今、職域接種3回目真っただ中!健康と命を守るために「感染リスク」「重症化リスク」を低減させ、自分自身でできることを確実に行えるよう引き続き支援します。

    第50回 「協会ニュース」2022年4月号

    地域で活躍する看護職を幅広く紹介します

    これまで本連載「輝け!暮らしを支えるナースたち」は、本会の看護師職能Ⅱ介護・福祉関係施設・在宅領域について、現場で活躍する看護職の方や、本会・職能委員会の取り組みを紹介してきました。

    一方で、地域包括ケアが推進される中で、地域において看護が果たすべく役割と期待は大きく広がっており、そうした医療・介護・福祉のさまざまなニーズを支えているのは、介護関連や在宅関連だけではなく、地域の保健師や医療的ケア児を支える看護職の存在もあります。

    本会では、令和4年度重点政策・重点事業の重点事業1-3「地域における看護職の確保と活躍推進」の中で保健師・助産師・訪問看護師の確保や活躍推進に取り組むこととしています。そこで本年度から、本連載では地域包括ケアの観点から保健師の活動や、学校における医療的ケアなども含めて幅広く看護職の取り組みを紹介していきます。

    第49回 「協会ニュース」2022年3月号

    兵庫県看護協会で看多機の研修会を開催

    兵庫県看護協会が、2月15日、看護小規模多機能型居宅介護(以下、看多機)に関する研修会「これからの在宅療養を支えるのは?」をWEB開催し、県内の市町村担当者や看多機開設希望者など109人が参加しました。これは日本看護協会の「看多機の設置推進及び普及啓発に関する委託事業」の一環で実施したもの。すでに市内に6カ所の看多機が開設している加古川市からの取り組み報告や、看多機を利用した難病の方の事例が、病院側・看多機側から報告され、共有されました。兵庫県では看多機事業者の有志により2021年10月に看多機連絡協議会が設置されました。今回の研修会も連絡協議会、兵庫県との共催で、今後も県看護協会と連絡協議会、行政の連携による看多機の設置推進・普及啓発の取り組みが期待されます。

    看多機の事業所数は年々増加していますが、21年3月時点で全国744カ所と、未だ身近な地域で利用できるサービスとは言い難い状況です。本会では22年度も委託事業を継続し、設置推進に向け取り組んでいきます。

    第48回 「協会ニュース」2022年2月号

    「看多機開設準備セミナー」採録を公開

    第48回

    日本看護協会は、看護小規模多機能型居宅介護(以下、看多機)の開設を検討する方を対象に「看多機開設準備セミナー」を2021年8月にオンライン開催しました。再視聴や資料公開のご希望をいただき、この度、講演内容の採録を本会HPに公開しました。開設準備の進め方や運営のポイント、事業所の取り組み例を紹介しています。4つの機能(訪問看護、訪問介護、通い、泊まり)で利用者のニーズに柔軟に対応できる看多機。講演者5人の看多機事業所における看護実践や多職種連携、地域との関わりの実際を知ることができます。ぜひご覧ください。
    看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス)
    看多機についての動画やパンフレットも掲載しています。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第47回 「協会ニュース」2022年1月号

    オミクロン株の感染流行に備えを

    新型コロナウイルス感染症では、オミクロン株の国内の新規感染者数が日ごとに増えています。オミクロン株は、デルタ株と比較して重症化しにくい可能性が示唆されていますが、重症化リスクの高い人々の間で急速に感染が広がると、重症者や死亡者が発生する割合が高まる恐れがあると言われています。

    本会HPの「新型コロナウイルス感染症関連情報」では、新型コロナウイルス感染症に関する動画・資料を公開しています。ぜひご覧ください。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    2021年

    第46回 「協会ニュース」2021年12月号

    特定行為研修「在宅・慢性期領域」ご案内

    日本看護協会の看護研修学校では、昨年度から特定行為研修の「在宅・慢性期領域」のパッケージ研修を実施しています。本会のカリキュラムはeラーニング・集合研修・臨地実習で構成され、職場を長期間不在にせずに学習できるのが特徴です。会員は会員価格で受講できます。2022年度の受講をぜひ、ご検討ください。

    応募期間
    2022年1月4日(火曜日)~18日(火曜日)
    同研修で取得できる特定行為
    • 気管カニューレ交換
    • 胃ろうカテーテル若しくは腸ろうカテーテル又は胃ろうボタンの交換
    • 褥瘡又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去
    • 脱水症状に対する輸液による補正
    • 選択:持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整
    同研修の対象・定員
    • 認定看護師:5人
    • 臨床経験5年目以上の看護師で、在宅や介護施設等の領域における活動実績・予定がある看護師:15人

    詳細は下記をご確認ください。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第45回 「協会ニュース」2021年11月号

    地区別看護師職能委員長会Ⅱを6地区で開催

    日本看護協会は、地区別看護師職能委員長会Ⅱ(介護・福祉関係施設・在宅等領域)を10月の6日間、6地区でWEB開催しました。

    荒木脳神経外科病院看護部長の寺田英子氏(災害看護専門看護師)によるBCP作成についての講義の後、各職能委員長から各地の取り組み状況として、厚生労働省の情報等を活用しBCPの作成を徐々に進めている状況が報告されました。作成が困難な理由として、小規模事業所のノウハウや人材不足、看護職が少数のため作成に関与しづらい等の組織内要因の他、看Ⅱ領域の看護管理者の横のつながりがない等、地域連携の構築が課題として挙げられました。

    介護老人保健施設大誠苑看護マネージャーの大嶋玲子氏からは「看護管理者・看護職員の教育体制について」の事例発表があり、同テーマについても情報共有を行いました。看Ⅱ領域の看護職の研修受講促進に向け、WEB会議システムや動画配信等を活用した研修や、出前研修の有効性が挙げられました。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第44回 「協会ニュース」2021年10月号

    老人の日・世界アルツハイマーデーPR活動

    第44回
    第44回

    9月は15日が「老人の日」、15~21日が「老人週間」、また21日は「世界アルツハイマーデー」、9月は「世界アルツハイマー月間」です。全国でこれらのキャンペーンについて、さまざまなPR活動が展開されています。

    日本看護協会も、これらのキャンペーンの趣旨に賛同し、21~30日に「世界アルツハイマーデー」キャンペーンのテーマカラーであるオレンジ色で日本看護協会ビルのクリスタルコーンのライトアップを行いました。

    また、ビル前の展示パネルでは、両キャンペーンのポスターや、世界アルツハイマーデーのリーフレットを展示するなど、普及活動を行いました。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第43回 「協会ニュース」2021年8・9月号

    「みんなのメッセージ」田母神裕美〔日本看護協会常任理事、看護師職能委員会Ⅱ委員長〕

    第43回

    地域で療養生活を送る人々と家族を支える。その人らしい暮らしと療養を支援するために、個別性の高いケアを提供する。暮らしを支えるナースが、さまざまなケア提供の場で活躍しています。

    看護職員の働く場を見てみると、2019年末時点で介護施設、社会福祉施設、居宅サービスなどで就業する看護職員は約19万人、訪問看護ステーションについては約6万人で、2009年と比較すると、それぞれ約1.5倍、約2倍となっています。今後の社会構造の変化を考えても、暮らしの場を中心としたケアはさらに重要性を増していくと考えます。

    人々の多様なニーズに応えるため、施設やサービスが新たに創設されています。本コーナーでは看Ⅱ(介護・福祉関係施設・在宅等)領域で働く看護職の取り組みや、関連情報を掲載してまいります。皆さまからの情報をお待ちしています。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第42回 「協会ニュース」2021年6月号

    山形県看護協会 訪問看護総合支援センター開所

    第42回

    山形県看護協会が、5月12日の「看護の日」に合わせ、県委託「山形県訪問看護総合支援センター」の開所式を行いました。同協会は、日本看護協会が実施する訪問看護総合支援センター(以下、センター)試行事業に昨年参加しており、その取り組みが実を結びました。

    同センターが実施する事業は、相談窓口の設置や経営支援、各種研修、出向事業、普及啓発などさまざま。本会が提示する3つの目的と7つの機能に沿った事業を展開するほか、県独自に4つ目の目的「新型コロナウイルス感染症克服のための訪問看護事業所間連携支援」を加え、事業所間のネットワーク構築や、事業継続計画(BCP)の作成を支援する計画です。センター長には井上栄子山形県看護協会会長が就任。開所式のあいさつで「訪問看護に係る課題を県全体で総合的に支援していく拠点として、これまでの取り組みを強化しながらセンター機能を果たしていきたい」と述べました。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第41回 「協会ニュース」2021年5月号

    医療機関・訪問看護ステーションの連携モデル事業

    日本看護協会は2019年に公表した「訪問看護師倍増策」の具体策の1つとして「医療機関からの訪問看護の提供」を掲げています。その在り方を検討するため、2020年度に「訪問看護を提供する医療機関と訪問看護ステーションの連携に関する委託事業」を実施し、このたび報告書を本会WEBサイトに公開しました。

    報告書では、医療機関併設の訪問看護ステーション(以下、ST)6施設が、自らの強みを生かして地域ST と連携・役割分担して実施した訪問看護の取り組みから、3つのモデル(地域STへの利用者の移行/同行訪問・コンサルテーション/夜間・休日のオンコールシェア)を紹介し、医療機関併設のSTが住民や地域STのニーズを把握し連携体制を構築していくプロセスや成果、課題について事例ごとにまとめています。ご覧いただき、医療機関併設STと地域STとの連携にお役立てください。
    訪問看護

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第40回 「協会ニュース」2021年4月号

    訪問看護・看多機の仕事紹介ページを公開

    日本看護協会は、このたび、訪問看護・看護小規模多機能型居宅介護(看多機)を周知するため、WEBコンテンツをさらに充実させました。本会サイト上に看多機の紹介動画を公開したほか(関連記事3面)、eナースセンター上に「訪問看護・看多機(かんたき)で働く!」を新設。ページ内の「訪問看護・看多機(かんたき)ってどんな仕事?」では、実際に働く4人の転職・復職体験談を紹介。子育てのため退職したのち、訪問看護ステーション(以下、ST)でのパート勤務を経て看多機の常勤職員として勤務する方、週3日のST勤務で親の介護と仕事を両立する方、病院を退職し自らSTを開所された管理者、病院からSTに転職し、併設の看多機で管理業務にあたる方など、多様な働き方ができるのは、訪問看護・看多機事業所の魅力の一つです。求人情報も掲載しています。ぜひご覧ください。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第39回 「協会ニュース」2021年3月号

    業務継続計画(BCP)作成支援に関する研修

    感染症や自然災害が発生した場合でも、介護サービスが安定的・継続的に提供されることが重要であることから、2021年度介護報酬改定では「感染症や災害への対応力強化」を筆頭項目に据えた内容になっています(4・5面参照)。非常事態に遭遇してもサービスの提供を継続できる体制づくりのために全事業者を対象に業務継続計画(BCP:Business Continuity Plan)などの策定が義務化されます(3年間の経過措置)。

    厚生労働省は、2020年12月に介護施設・事業所に向けてBCP作成時のポイント等をまとめた業務継続ガイドラインなどを示しました。さらに21年2月には、同ガイドラインなどを活用して、BCP作成や見直しに役立つ研修動画を公開していますので、ぜひご活用ください。詳細は「診療・介護報酬」ページ内お知らせに掲載しています。
    診療・介護報酬

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第38回 「協会ニュース」2021年1月号

    感染症対策力向上のための研修教材配信サイト

    新型コロナウイルス感染症への対応について、厚生労働省は、介護保険サービス従事者が標準感染予防策と感染発生時の備えを理解し実施できるようになることを目的とした教材を公開しています。対象は介護職員や感染管理を教育する立場にある管理者などで、感染症の基礎から感染発生時の対応や家族等への支援など幅広く学ぶことができるプログラムで構成されています。また、感染症の専門家などを施設等へ派遣し感染対策について指導・助言を行う研修も実施しています(派遣支援を受けるには上記プログラムの受講が必須となります)。

    内容や実施期間の詳細は、本会Webサイト内の「新型コロナウイルス感染症関連情報>訪問看護ステーション等で働く看護職向け情報」に「介護保険サービス従事者向けの感染対策に関する研修について(その3)」として掲載しています。
    訪問看護ステーション等で働く看護職向け情報

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    2020年

    第37回 「協会ニュース」2020年12月号

    みんなのメッセージ : 根波リヱ子さん(社会福祉法人慈楽福祉会 常任理事)

    第37回

    特別養護老人ホームで人生の最期を迎える高齢者は増加傾向です。看取りケアを行う上で、その人らしさを尊重した死を迎えることができるよう看護職を中心に多職種の意見と家族の望みに添うよう意識統一を図っています。施設での看護職の役割は「死を目前にした本人や家族の願いは何か」をみんなで話し合うことを提案することです。最近も「最後に本人の大好きな入浴をさせてあげたい」ということで、家族と共に入浴支援を行いました。その時の満足そうな表情は忘れられません。2日後、みんなが見守る中、スーと眠りにつくようなほほ笑みを浮かべ安らかに最期を迎えられました。多職種と連携し、本人と家族の希望をかなえることは看護職の醍醐味(だいごみ)です。看護職は今日も日々の体調管理と本人・家族への寄り添いを忘れずに頑張っています。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第36回 「協会ニュース」2020年11月号

    みんなのメッセージ : 田中千賀子さん〔田園調布医師会立訪問看護ステーション管理者〕

    第36回
    共生社会を支える
    訪問看護師

    「住み慣れた地域や家庭で療養できるように」と1996年に訪問看護事業を開始。「田園調布」と聞くと高級住宅への訪問とイメージされがちですが、商店街や住宅街とさまざまなお宅に訪問し、小児から高齢者、医療ケアや看取りと一人一人の人生に寄り添いながら看護を行っています。区の委託を受け身体障害者(児)の在宅レスパイト事業も行い、家族がリフレッシュし介護が続けられるよう支援しています。また知的障害者グループホームへ医療連携契約による訪問看護を行い、状態観察やグループホーム職員からの相談に応じることで、ホームの住民が安心して暮らせるよう支えています。このように、共生社会における訪問看護師の役割は、地域でのニーズがあり活躍の場が広がってきています。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第35回 「協会ニュース」2020年10月号

    令和3年度介護報酬改定について

    3月から、介護報酬改定に向けた検討の議論が社会保障審議会介護給付費分科会でスタートしました。介護報酬改定に向けた議論の内容については本紙でもご紹介していますが、今回は同分科会についてご紹介します。

    社会保障審議会とは厚生労働大臣の諮問機関の1つで、審議会の下に「部会」「分科会」などがあります。中でも介護給付費分科会は、介護保険法に規定されるサービスの介護報酬や指定基準の審議・調査をします。同分科会は25人の委員で構成され、本会は看護職能団体を代表して参加しています。

    新型コロナウイルス感染症の影響で4、5月は分科会が中止になりましたが、その後はWEB開催で、急ピッチで審議を進めており、12月に基本的な考え方の整理・取りまとめが行われ、年明けには諮問・答申が提出される予定です。9月30日に開催された介護給付費分科会の議論については本号でもご紹介しています(=2面参照)。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第34回 「協会ニュース」2020年8・9月号

    新型コロナウイルス感染症に関する情報について

    第34回
    自動応答(チャットボット)
    のイメージ図

    日本看護協会はホームページ上にある「新型コロナウイルス感染症関連情報」ページで、訪問看護ステーションや介護施設など介護・福祉関係施設・在宅等領域で働く看護職の方などを対象とした情報をご紹介しています。

    ページ内では、「感染予防・感染者対応」「経営・運営」「報酬」などの幅広い情報を掲載しています。また9月中旬より、介護保険サービス等に従事する看護職・介護職を対象に、感染対策の専門家による相談支援(メール対応)とともに都合の良い時間に問い合わせができる自動応答(チャットボット)の運用を開始する予定です。感染対策の知識が得られる機能ですので、皆さまの現場でお役立てください。
    新型コロナウイルス感染症関連情報

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第33回 「協会ニュース」2020年6月号

    訪問看護を提供する医療機関と訪問看護ステーションの連携に関する委託事業先募集

    訪問看護を提供する医療機関が、近隣の訪問看護ステーションと連携し、同行訪問や夜間・休日の訪問対応など、地域のニーズに対して役割分担や連携を図るための試行事業を行います。ぜひ参加をご検討ください。

    【対象施設】
    訪問看護ステーションを併設する医療機関(4施設を上限に公募)
    • 「みなし指定」により医療機関から直接訪問看護を実施している場合は対象外
    【実施期間】
    委託決定後(8月を予定)~2021年3月31日
    【委託費】
    委託先1カ所あたり200万円(税込)を上限に本会が負担
    【申請締切】
    募集を締め切りました。
    【詳細・申請方法】
    募集を締め切りました。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第32回 「協会ニュース」2020年5月号

    新型コロナウイルス感染症に関する情報について

    第32回

    日本看護協会はホームページ上で、訪問看護ステーションや介護施設など介護・福祉関係施設・在宅等領域で働く看護職の方を対象とした新型コロナウイルス感染症に関する情報をご紹介しています。

    ページ内では、「訪問看護に関する情報提供・相談窓口」「感染予防・感染者対応」「報酬に関する情報」などを掲載しています。厚生労働省や関係団体のホームページへの各種リンクをご紹介しているほか「報酬に関する情報」では、訪問看護ステーションや介護施設などの運営に関する情報を抜粋した本会資料をご用意しています。ぜひ、閲覧いただき皆さまの現場でお役立てください。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第31回 「協会ニュース」2020年4月号

    2020年度 看護師職能委員会Ⅱの活動

    第31回

    2020年度、看護師職能委員会Ⅱは看護管理者が考えるべき労働環境・療養環境を阻害するリスクや危機を広義に捉えて、多様な療養における看護職の人員配置の在り方や、災害時対応などを含めた介護施設や訪問看護事業所の体制整備がどうあるべきかについて情報収集や課題発見に取り組んでいきます。

    新たなテーマとして、介護・福祉関係施設・在宅等領域における質の高い看護師の確保および実践モデルとなる看護師の育成に向けて、当領域における看護師の特定行為研修受講の実態や、特定行為研修修了者の活動実態とその効果についても情報収集・課題発見を行っていきます。さらに当領域に関連する本会事業に現場の状況を反映させるため、都道府県看護協会と連携しタイムリーに収集し提言していきます。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第30回 「協会ニュース」2020年3月号

    令和元年度訪問看護連絡協議会全国会議

    第30回
    グループディスカッションの様子

    2月14日、日本看護協会は「令和元年度訪問看護連絡協議会全国会議」を開催しました。会議では、国の訪問看護施策の現状、訪問看護ステーションの拠点化に関する調査事業、日本看護協会が提案する訪問看護師倍増策などに関するテーマについて講演が行われました。

    後半には、訪問看護師倍増策を推進する拠点である「訪問看護総合支援センター」をテーマにグループディスカッションが行われました。センターが備える機能については、単独の事業所では研修の実施が難しいことから人材育成機能を推す声が多くありました。また、安定的な運営の相談や地域内の事業所間連携を促す後方支援を求める声もあるなど、都道府県の実態を踏まえたさまざまな提案がなされ、活発な意見交換の場となりました(2面参照)。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第29回 「協会ニュース」2020年2月号

    2019年度 看護師職能委員会Ⅱの活動

    第29回

    2018年度から引き続き、看護師職能委員会Ⅱでは、暮らしの場で働く看護管理者が考えるべき労働者および療養者のリスク管理について取り組み、2019年度は「利用者からのハラスメント」に焦点を絞り対策の現状に関して情報収集を行いました。

    活動の結果、リスクに対する認識が管理者によってさまざまであることや、組織の規模が大きい施設・事業所では、弁護士・社会保険労務士などと連携した安全管理体制整備が進んでいることが明らかになりました。一方で、規模の小さい施設・事業所では人員的・金銭的な課題により体制整備が難しい現状もあります。2020年度は、規模の小さい施設・事業所における安全管理体制の整備推進に向けた取り組みを進めます。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第28回 「協会ニュース」2020年1月号

    訪問看護師を対象とした「訪問看護学びあい塾」

    第28回
    「訪問看護学びあい塾」座談会の様子

    2017年に訪問看護師を対象とした「訪問看護学びあい塾」を開始しました。毎月1回・金曜日の夜に、テーマを設定して情報提供や事例検討などをお互いに学び合うことをコンセプトに、顔の見える関係を大切にしながら実施しています。日々の活動で感じる思いを自由に話せる座談会形式のため、仕事終わりでの開催にもかかわらず、20人の定員をオーバーする回も多いです。参加者の「参加が楽しみ」「やっぱり訪問看護は良いね」との声は、利用者や家族の力になりたいとの思いを強く実感させてくれます。訪問看護師を希望する学部学生や卒業生の参加も増え、うれしい状況です。子育て中の方も参加できるように託児を実施しており、子どもの元気な声を傍らで聞きながらの開催です。今後も訪問看護師として同じ志を持つ仲間と学び合い“いきいき”と笑顔で仕事ができる明日につながる集いでありたいと思っています。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    2019年

    第27回 「協会ニュース」2019年12月号

    日本看護サミット2019・訪問看護サミット2019

    第27回
    齋藤訓子副会長の発表の様子

    12月6日、日本看護協会は「日本看護サミット2019・訪問看護サミット2019」を日本訪問看護財団と共催しました(1面参照)。

    当日は、介護・福祉関係施設・在宅等領域の方に限らず、病院などで活躍する看護職が参集しました。解説「地域包括ケアと看護をめぐる現状と課題~166万人で地域の看護提供体制を実現」では、齋藤訓子副会長が登壇。看護を取り巻く現状についてデータを交えて解説し、地域包括ケアシステムの構築に積極的に関わる必要性を呼び掛けました。そして、医療機関、訪問看護ステーション、介護福祉施設、教育機関、行政などさまざまな場で活躍する看護職に向けて「それぞれの立場で連携の重要性を意識し、看護の専門性を発揮してほしい」とメッセージを送りました。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第26回 「協会ニュース」2019年11月号

    看多機運営セミナー

    日本看護協会は9月18日、「看多機運営セミナー」を開催しました(本紙10月号既報)。当日は、看護小規模多機能型居宅介護(看多機)事業所の管理者や、開設を検討する多くの方にご参加いただきました。

    看多機の創設は、本会が2010年に「複合型サービス」を提案したことから始まります。訪問看護や訪問介護、通い、泊まりなどのサービスを一体的に提供できるため、状態に合わせた柔軟な対応が可能です。中・重度の医療ニーズを持つ方への対応や在宅療養に向けた調整、ご家族のレスパイトなど、さまざまなニーズに対応できるのも魅力です。これらの特徴を生かして多様な世代の地域拠点となっている看多機もあり、地域からの期待も大きくなっています。

    本会は、看護職が住民の暮らしを最期まで支えるための仕組みづくりを進めてまいります。そのためにも、ぜひ、より多くの皆さまに看多機が担う機能や役割とともに、その魅力を知っていただきたいと思います。

    (岡島さおり 日本看護協会常任理事、看護師職能委員会Ⅱ委員長)

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第25回 「協会ニュース」2019年10月号

    全国看護師職能委員長会Ⅱ

    第25回

    暮らしの場で人々の健康を支え、健康な社会づくりに貢献する看護の力がますます期待されます。特に人口減少社会においては、職種や組織の多機能化が求められますので、社会のニーズにいち早く応え、制度の変革に適応する専門職こそが強みを発揮することになります。

    看Ⅱ領域で活躍されている看護師の皆さまにおかれましては、すでに地域ニーズに即した新たな活動展開で事業所の多機能化に取り組んでおられます。それぞれのサービス種別の特性を生かしながら、地域交流の場づくりや健康に関する学びの場を提供している例、一般住民の相談支援や保険外の生活支援に取り組んでいる例、住民参加でまちづくりに取り組む例など。地域に溶け込む多様な活動が住民との信頼関係につながり、看護師も生き生きとしてきます。今後も皆さまと情報を共有し、事業の円滑な運営に役立てていただきたいと考えています。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第24回 「協会ニュース」2019年8・9月号

    全国看護師職能委員長会Ⅱ

    第24回
    グループ討議の様子

    8月21日、全国看護師職能委員長会Ⅱが開催された。プログラム後半では、ハラスメント対策の現状をテーマにグループ討議が行われた。各グループからは、年々ハラスメント対策について関心が高まっている現状が報告された。また、ハラスメント対策については①利用者・家族②職員の2つの観点からの対応が紹介された。

    利用者・家族には、事業所の対応・方針を統一した上で入所前にサービス内容を細かく説明し、納得してもらうことで良好な関係性が構築でき、結果としてリスク回避につながるとの報告がなされた。また、職員に対しては実際の訪問場面を想定した研修などを行うことや、常に同僚らと情報共有ができる環境整備の重要性について意見が共有された。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第23回 「協会ニュース」2019年6月号

    みんなのメッセージ : 小野寺江利子さん〔特別養護老人ホームおうしゅく総看護師長〕

    第23回
    右端が小野寺さん

    当施設は、ことし2月27日に開設した特別養護老人ホームです。特養はご利用者にとって最後に暮らすわが家であり、お一人お一人にご自分らしく過ごしていただきたいと思っています。日々、看護職間で話し合い、実践して見直しながらケアの基盤づくりを進めています。看護職は担当フロアを持ち、ご利用者の健康状態を一番よく分かっている者として他職種と連携していきます。

    ある時、ご利用者から入居日当日に「あんたたちは最期まで私をみてくれるのか?」と聞かれました。私が「任せてください」と答えると、そのご利用者は笑顔になり「そうか、よかった、安心した。よろしく頼むよ」とおっしゃいました。このことから私たちは、ご利用者が安心して施設で暮らせるよう一緒に暮らしをつくっていこう、と決めました。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第22回 「協会ニュース」2019年5月号

    みんなのメッセージ : 梅尾さやかさん〔在宅療養支援診療所 ゆずの木クリニック〕

    第22回
    勤務先のメンバーとの一枚
    (左端が梅尾さん)

    病院の管理職を経て、診療所に勤務して3年目です。久々の臨床でしたが昔取ったきねづかは健在!? 診療の補助や生活指導、予防接種・健診、訪問看護など生活が見える現場で、乳幼児~高齢者まで多様な患者さんやご家族と関わりながら、充実した日々を送っています。また、他の医療・介護・福祉機関の方々やご家族と共に悩み、考え、患者さんが「その人らしく生きる」を支援できることにやりがいを感じています。昨年、湯布院町の幅広い職域で働く看護職のネットワーク「ゆふIN heart♡」を結成し、活動中です。

    今、プラチナナース(定年退職前後の看護職)の私は「外来・在宅・地域が面白い!」と日々実感しています。皆さんも地域包括ケアの要である診療所の看護職として、経験を生かし看護の力を発揮してみませんか。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第21回 「協会ニュース」2019年4月号

    みんなのメッセージ : 荒木暁子さん〔日本看護協会常任理事、看護師職能委員会Ⅱ委員長〕

    第21回

    中・重度療養者の増加、利用者・家族のニーズの多様化――など暮らしの場を支えるナースが直面している課題に、より適切に対応するためには看護職の連携が不可欠です。2018年度、看護師職能委員会Ⅱでは組織力強化、「暮らしの場で働く看護職」が考えるべきリスクについて課題発見および情報収集、意見集約を行いました。

    地域包括ケアシステムの推進にあたり、診療所で働くナースは施設と在宅、あるいは多職種をつなぐ大変重要な役割があるため、看護師職能Ⅱの中でも交流の場を設け、情報共有し関係を築いていく必要性が高まっています。また、訪問看護や介護施設における業務上の危険としての感染、自然災害などのほか、利用者からのご意見や事故への対応など、多岐にわたります。19年度も引き続きこれらの課題に取り組み、対策を検討していきます。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第20回 「協会ニュース」2019年3月号

    みんなのメッセージ : 奥村和子さん〔富田林特別養護老人ホーム富美ヶ丘荘施設長〕

    第20回
    中央が奥村さん

    病院で37年勤務し、ことしで介護施設長5年目を迎えます。介護の世界では看護師、介護士、生活相談員、介護支援専門員、管理栄養士、機能訓練士、事務員などの職種が、入居者一人一人の個性を尊重し、集めた情報から計画を立てて実施し、修正を重ね、その人に寄り添っています。入居者の多くが施設を終の棲家(ついのすみか)とするため、責任は重大です。疾患や認知症などを抱える方に対して正解はありません。職員のふとした気付きや動作が、その方に対して良い結果をもたらす時があります。それを計画に反映させ、各職種の専門性を発揮していくさまは看護師職能Ⅱの大きな魅力です。

    限られた資源の中で各職種がお互いを信頼し、尊重し合ってこそできることです。多くの方に、この面白さを味わってほしいです。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第19回 「協会ニュース」2019年2月号

    2019年度 看護師職能委員会Ⅱの活動

    第19回

    看護師職能委員会Ⅱの立ち上げから8年目を迎えた2018年度は、療養者と看護職双方の安全上の課題が顕在化していることを受け、「暮らしの場で働く看護職」が考えるべきリスクの意見集約と検討を行いました。この活動により、訪問看護事業所等における特有の考え方・リスク、背景・現状、課題などが見えてきました。19年度は、安心安全な職場や地域づくりを目指し、「療養者」「看護職」のリスク管理について課題の明確化と対策の検討を行います。
    診療所は地域の医療と介護の連携を図るため、地域包括ケアにおいて大変重要な役割を担っており、診療所の看護職を含めた組織化の推進に向けて情報収集をしてきました。引き続き、訪問看護・介護施設・診療所等勤務の看護職の情報収集・課題発見から組織強化策の検討に取り組みます。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第18回 「協会ニュース」2019年1月号

    みんなのメッセージ : 小原留美さん〔光風会訪問看護ステーション管理者〕

    第18回

    「病気や障がいがあっても、住み慣れた家で暮らしたい」「人生の最期を自宅で迎えたい」と望まれる方が増える一方で、「家族だけで介護や医療的ケアができるだろうか」「一人暮らしだから」と不安に思う方もいます。そんな時は、訪問看護の出番です。
    社会福祉法人光風会訪問看護ステーションは富山市にあり、1997年から事業を開始。利用者延べ約1,200人、地域に根差したサービス提供に努めています。
    赤ちゃんからお年寄りまで、住み慣れた家で安心して療養生活を送っていただけるよう、多職種と連携し、24時間365日、地域を支えています。
    一人一人の人生に寄り添う訪問看護は、看護の面白さを感じることができます。
    これからの看護師の活躍の場は地域です。日本の四季を感じながら、きょうも心待ちにしてくれる利用者宅へ車を走らせています。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    2018年

    第17回 「協会ニュース」2018年12月号

    訪問看護連絡協議会全国会議

    第17回

    11月16日、日本看護協会は訪問看護連絡協議会全国会議を開催し、各都道府県の看護協会と訪問看護ステーション協議会(協議会)の関係者など97人が出席しました。当日は、本会が取り組んでいる訪問看護師倍増に向けた検討や人材確保の取り組みなどの事例紹介が行われました。
    後半には、看護協会と協議会の協働による訪問看護ステーションの安定的な運営や人材確保に向けた支援策についてグループ討議が行われました。討議後は、各グループから発表があり、共通して「管理者育成の支援」の必要性を挙げていました。地域で管理者を支える仕組みづくりなどさまざまなアイデアが共有され、活発な意見交換も行われました。「看護協会と協議会の連携は取れている」という声がある一方で、「協働はまだ」との声も挙がりました。連携から協働へ、一歩進んだ協力体制の必要性を皆さんと共有する機会となりました。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第16回 「協会ニュース」2018年11月号

    みんなのメッセージ : 林田菜緒美さん〔株式会社リンデン代表取締役〕

    第16回

    小さくても地域包括ケアを支える役割を果たせるよう、地域の中で介護難民や孤独死を出さないことを目標に株式会社リンデンを立ち上げ、川崎市初となる看護小規模多機能型居宅介護(看多機)をスタートさせました。
    さまざまなサービスが利用できる看多機ですが、訪問看護をベースにいざという時に利用者さんを受け入れることができるバックベッドを完備した事業所と、シンプルに考えてください。看取りや退院後に自宅に戻るまで一時滞在などにも対応しています。背景や状態がさまざまな利用者さんの「できる限り自宅で過ごしたい」という思いをかなえるため、日々スタッフや多職種と連携しています。
    退院までは病院と密に連携し、そこからはバトンタッチ。後は私たちにお任せくださいね!

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第15回 「協会ニュース」2018年10月号

    介護施設等で働く看護職の働き方WG

    第15回

    日本看護協会は、看護職が生涯にわたって健康で安全に働き続けられる職場づくりに取り組んでいます。2018年度は、新たに「介護施設等で働く看護職の働き方ワーキンググループ(WG)」を設置しました。このWGでは、介護施設や訪問看護ステーションなどに勤務する看護職に求められる役割と、それに対する望ましい処遇について検討しています。
    在宅医療のニーズが高まる中、介護施設など地域で活躍する看護職の確保・定着は喫緊の課題です。看護職一人一人が健康で安全に、かつ高いパフォーマンスが発揮できるよう、①期待される役割・人員配置などの課題の明確化②管理・看取りなどの役割を担う看護職への評価および処遇に関する課題の明確化③看護ケアの質、地域連携、組織パフォーマンスなどを測る指標の検討――などについて取り組んでいます。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第14回 「協会ニュース」2018年8・9月号

    地域に根付き、地域を支える看多機

    第14回

    日本看護協会の提言が実り、2012年から介護保険サービスに加わった看護小規模多機能型居宅介護(看多機)は、宿泊・通い・訪問看護・訪問介護を包括報酬で提供する地域密着型サービスです。「ベッドが持てれば、状態悪化時やレスパイトに対応でき利用者さんの在宅療養をより良く支えられるのに」と思っていた訪問看護師の皆さんが開設するなどして、今では430余りまで増加しました。
    看多機は、中重度や看取り期の在宅療養者・家族を支える場として、また地域包括ケアの拠点となって地域住民や多世代に開かれた場に発展する動きも見られます。医療と暮らしの視点を持つ看護職の力を最大限に発揮できるサービスとして、皆さんも看多機の運営に関わってみませんか。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第13回 「協会ニュース」2018年6月号

    病院看護師に訪問看護を知ってもらおう!

    第13回

    病院と訪問看護ステーション(ST)の連携・協働で、在宅療養支援能力の高い看護師を増やし、地域包括ケアを支えてほしい。この考えの下、2カ年にわたるモデル事業などを経て、日本看護協会は3月に「訪問看護出向事業ガイドライン」を公表しました。
    訪問看護出向事業は、病院看護師が訪問看護STに出向することで、訪問看護の実際を体得できます。訪問看護STも、スタッフの長期休暇や研修時の人材確保の一助にしたり、人材育成力の向上が図れる仕組みです。
    ガイドラインでは、ノウハウやモデル事例を紹介しています。ぜひ活用し、取り組んでみてください。

    ガイドラインは本会ホームページで公開しています(ダウンロード可)

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第12回 「協会ニュース」2018年5月号

    みんなのメッセージ : 荒木暁子さん〔日本看護協会常任理事、看護師職能委員会Ⅱ委員長〕

    第12回

    暮らしを支えるナースを対象とした看護師職能Ⅱ委員会は、立ち上げから8年目。現場の看護管理者や教育・研究機関で働く12人の委員で構成する元気な委員会です。
    これまで、「介護施設における看護職のための系統的な研修プログラム」「介護施設における看取り研修プログラム」を作成し周知・普及に努めるなど、現場の課題を基に検討し、成果を発信してきました。2018年度は、地域包括ケアシステム構築のさらなる推進に向け、診療所で働く看護職を含めた組織化を進め、療養者・看護職双方の安全上の課題発見や意見集約に向け活動します。
    6月13日には、全国看護師交流集会Ⅱを開催します。非会員の方を含め、暮らしを支えるナースはどなたでも参加可能です。ぜひご参加ください(概要・参加方法などは下記リンクから)

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第11回 「協会ニュース」2018年4月号

    看護師職能委員会IIでパワーアップ!

    第11回

    日本看護協会は、暮らしを支えるナースの皆さんを対象に、看護師職能委員会II(介護・福祉関係施設・在宅等領域)を設けています。常任理事でもある荒木暁子委員長の下、都道府県看護協会の同委員会と連携し、暮らしを支えるナースがより安心・安全に働ける環境を整え、患者さん・利用者さんやご家族に最適な関わりができるよう活動しています。例えば2017年度は、地域・在宅での穏やかな看取り推進のために、特定行為研修の受講促進や看取り期の緊急搬送の低減に向け、事例収集を行ったり、方策の検討を行いました。
    現場の状況を変えていくには現場の声が必要です。ぜひ皆さんが普段感じている課題や悩み、あるいは好事例を聞かせてください。一緒に暮らしを支えるナースのパワーアップをしていきましょう!

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第10回 「協会ニュース」2018年3月号

    暮らしを支えるナースの仲間を増やそう!

    第10回

    地域・在宅領域の看護職は、多様な場で少数ずつ働いているなどの特性もあり、皆さんも地域内でもっと連携・協働したいと感じているのではないでしょうか。地域の看護職がつながれば、患者さん・利用者さんにできることが広がります。そのためにも多くの看護職に看護協会に入ってもらい、共に活動したいと考えています。
    日本看護協会は先ごろ、ホームページ上の入会案内を一新しました。また、都道府県看護協会でも資料を用意しているので活用してください。でも、身近な人の一声に勝るものはありません。職場の変更や異動の時期でもあります。ぜひ皆さんも、周りの暮らしを支えるナースを誘ってください!

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第9回 「協会ニュース」2018年2月号

    みんなのメッセージ : 福田裕子さん〔まちのナースステーション八千代統括所長〕

    第9回
    事業所のスタッフたちと

    小児やがん末期の利用者のニーズに応えたいと訪問看護を始めて7 年目になります。看護小規模多機能型居宅介護も、地域密着で支えられるとの思いで制度化当初に開設しました。コミュニティカフェや勉強会を開催するなど、気軽に相談できる場にしたいとの思いで事業所名を付け、利用者と看護師の関係以前に人間同士の付き合いのつもりで、地域の皆さんとつながっています。
    もちろん看護職同士の連携も大事。病院にも地域にも熱い看護職がたくさんいます。そうした仲間と、人々の健康や在宅療養を支えるために、楽しみながらさまざまな取り組みをしています。
    自分も生活するまちで、パン屋や食堂のように当たり前の存在として、強みである看護を生かし関わっていきたいと思っています。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第8回 「協会ニュース」2018年1月号

    ことしは在宅療養支援能力のさらなる向上を!

    第8回

    日本看護協会は、昨年末から全国5 カ所で「これからの看護師に必要な在宅療養支援能力」意見交換会を開催中です。
    地域包括ケアシステムの鍵を握るのは、看護職の在宅療養支援能力。①確かな看護スキル(的確なアセスメントとケアの実践)②生活の質の視点(悪化予防、セルフケア能力向上や意思決定の支援)③地域マネジメント(多職種の連携・調整、地域資源の統合的なマネジメント)――などを生かし、質の高い医療・介護を切れ目なく提供するための実践や調整に当たらなければなりません。
    これらは、とりわけ暮らしを支えるナースの皆さんの腕の見せどころです。本会もさまざまな事業を通じて支援していきます。一緒に在宅療養支援能力を高め、それぞれの場で発揮していきましょう。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    2017年

    第7回 「協会ニュース」2017年12月号

    みんなのメッセージ : 齊田浩一さん〔介護老人保健施設あつたの森副施設長補佐/看護・介護課長〕

    第7回
    スタッフと齊田さん
    (後列右から3人目)

    老健に勤務して14年。今は管理的立場で、利用者の方々の自立支援、在宅復帰支援、在宅療養支援に取り組んでいます。老健のような介護施設の面白みの1つが多職種連携。病院より垣根が低いというか、身近で日常的に情報共有や協働の機会が多くあります。そこでの看護職の強みは、医療と暮らしの視点を持つところ。両方の視点を生かし、コーディネーターとしての役割も意識しながら働いています。
    連携には管理者の在り方も大事と考え、グループ内の管理的立場の多職種で定期的に勉強会をしています。意見交換やグループワークを通じ、顔の見える関係の深まりを実感しています。行政や自治会に働き掛け、認知症者の徘徊(はいかい)対応訓練をするなど地域連携にも力を入れており、さまざまな場面で連携構築に努めています。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第6回 「協会ニュース」2017年11月号

    多職種情報共有シートで一体性ある質の高いケアを

    第6回

    在宅・介護施設等の利用者には、多職種での関わりが欠かせません。個々の職種が専門性を発揮しつつ、一体性のある質の高いケアを提供することで、利用者の自立支援や重度化予防、また、療養生活を支えることができます。
    日本看護協会は多職種連携・協働を支援する目的で、2016年度に「在宅・介護領域における多職種情報共有シート」を公表しました。シートは、①最初に利用者情報を記載するフェイスシート②カンファレンス時など定期的に更新するアセスメントシート③ケアプランの実施状況などを記録する経過記録シート――の3種からなります。各職種の視点をまとめて、情報共有やケア方針の共有に、さらに職種ごとのケア計画策定などに役立つツールとしてご活用ください。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第5回 「協会ニュース」2017年10月号

    みんなのメッセージ : 川並和恵さん〔茨城県看護協会 土浦訪問看護ステーション管理者〕

    第5回
    職員全員で1枚
    (前列右2人目が川並さん)

    訪問看護師歴××年(内緒です)、生活の中で能力を最大限に発揮できるよう支援する訪問看護には、看護の基本があると思っています。利用者さん一人一人、一日一日が違い、同じことを繰り返している感覚がないのも魅力です。
    これほど魅力的な訪問看護ですが、人材確保は大きな課題です。何とかしたいと、ことし3月には県看護協会主催の「訪問看護入門プログラム」を活用した研修に、運営メンバーとして関わりました。うれしいことに、予定の2倍近い参加者を迎える人気となり、事例をじっくり検討することで「在宅看護の視点が実感できた」など好評でした。こうした機会を通じ、少しずつでも訪問看護の仲間を増やしていきたいと思います。研修は12月にも開催予定です。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第4回 「協会ニュース」2017年8,9月号

    訪問看護を知ってもらおう、仲間を増やそう!

    第4回

    在宅療養の場で訪問看護が期待されながらも、人材確保が課題とされています。一方で、訪問看護に興味のある看護職や看護学生は、その実際が分からず二の足を踏むとも言われます。日本看護協会は、こうした人たちが気軽に訪問看護への第一歩を踏み出せるようにと「訪問看護入門プログラム」を提供しています。「私もできそうだ」と、その気になってもらうための研修スキームです。
    プログラムは本編と指導要綱があり、本会HP「在宅・施設等の長期療養者を支える看護の機能強化」>「訪問看護」からダウンロードできるほか、研修会運営のポイントをまとめた動画も公開しています。皆さんもぜひ、訪問看護の仲間を増やす研修企画などに活用してください。下記で研修会企画・運営の相談も受け付けています。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第3回 「協会ニュース」2017年6月号

    みんなのメッセージ : 土田孝行さん〔看護師職能委員会Ⅱ委員〕

    第3回
    看Ⅱ職能委員が集合しての1枚

    私は、看護師職能委員会Ⅱ(略して「看Ⅱ」)の委員になり3年目になります。普段は、北海道北広島市で訪問看護ステーションの管理者をしています。
    看Ⅱ委員会では、在宅・介護施設等での看護の課題を検討します。例えば昨年度は、看護管理をテーマに検討を重ね、訪問看護・介護施設等の看護管理者には、多職種連携や経営面も含めた特殊なマネジメント能力が求められるといった特性をまとめ、管理業務に専念できる体制づくりや研修プログラムなど育成策の大切さを提言しました。本年度は、看取りケアの在り方などを検討していきます。
    このように、看Ⅱ委員会では現場の課題に即したテーマを取り上げています。ぜひ皆さんも好事例あるいは困難に感じていることなど現場の声を教えてください。一緒により良い地域・在宅ケアを考えていきましょう!

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第2回 「協会ニュース」2017年5月号

    第2回

    日本看護協会では、保健師や助産師といった職能ごとの委員会を設けており、看護師はⅠ〈病院領域〉とⅡ〈介護・福祉関係施設・在宅等領域〉があります。皆さんの対象は「看護師職能委員会Ⅱ」です。この委員会は、暮らしを支える看護の重要性の高まりを受け、2011年に誕生しました。皆さんの実践に関する課題発見や意見集約を行い、看護協会の事業に反映されるよう各県看護協会の同委員会と連携し活動しています。

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

    第1回 「協会ニュース」2017年4月号

    第1回

    2025年問題、地域包括ケア…。最近こうした言葉を頻繁に見聞きしますよね。今、医療や看護・介護は、これまでの病院中心から、病気や障害を抱えていても住み慣れた地域で最期まで暮らす方向へと大きな転換を図ろうとしています。そこで大切なのは「暮らしを支える」という視点。ですから、今後の日本の医療・看護・介護の改革の成否は、訪問看護や介護施設等で「暮らしを支える看護」を実践している看護職の皆さんが鍵を握っているのです。
    この連載は、そんな皆さんとの情報共有や交流の場です。実践に役立つ日本看護協会の取り組みや、暮らしを支える看護の実践者の声を紹介していきます。乞うご期待!

    訪問看護や介護施設等での看護に関するご意見をお寄せください。

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