推進ガイドブック Part2.行動する

    推進体制づくり

    経営トップ、事務部門、他職種を巻き込む、多様な年齢、性別、バックグラウンドをもつ職員から構成します。

    推進チームの3つのパターン

    • 経営トップ主導型
      …トップダウンなので良い意味で「有無を言わせない」事業推進が可能
    • 人事・事務部門主導型
      …最初は看護部門の問題が中心であっても、全職員の立場に立った支援策へと発展させやすい
    • 看護部主導型
      …推進チームに現場の声が直結しやすい

    現状分析

    自施設の「WLBの現状」を正しく理解し、現実に向き合うこと、課題の本質を見極めることが大切です。

    施設の特徴や働き方を把握

    施設の特徴や働き方をいろいろな切り口で把握しましょう。
    そのためのデータ収集方法には対象の量的側面に注目した「定量的アプローチ」と質的側面に注目した「定性的アプローチ」の2通りあります。

    【定量的なアプローチ】

    アンケートを行って量的なデータを集める手法が代表的です。「看護職のWLBインデックス調査(WLB For Nurse Index : WLBNI)」も定量的な調査であり、同じ調査票を使った他施設との比較が可能になります。

    【定性的なアプローチ】

    ヒアリングやグループインタビューなどによって、調査対象の特性や性質を示す質的なデータを集める手法です。

    「看護職のWLBインデックス調査」を活用した現状把握

    「看護職のWLBインデックス調査(WLBNI)」データの読み方

    計画の作成

    職員のニーズにあった施策を皆で知恵を出しながら立案します。優先順位をつけ、施設の現状にあった施策にしましょう。

    プランの失敗や無理があれば軌道修正を行います。トライ&エラーを繰り返しながら進めていく、失敗も大切な財産です。

    WLB施策の決定

    1.ミッション、ビジョン、ゴール、成果指標を決定しましょう。

    2.スケジュールを作成しましょう。

    経営層・職員の理解と協力を得る

    経営層の理解を得たうえで全職員を対象とした説明会を開催しましょう。

    労働組合等との協議

    計画案の作成段階から節目節目で労働組合・過半数代表者の意見を聞いておきましょう。

    業務内容・運営の見直し

    多様な勤務形態が導入されると、様々なパターンの勤務形態の職員が入れ替わり業務を引き継ぎ、仕事をすることになります。複雑な勤務シフトの中で滞りなく業務を進めるためには、今まで以上に業務の全体像の把握、進捗の確認が重要になってきます。

    看護師長へのサポート強化

    WLB実現のための制度が利用されてよい結果が生まれるためには、看護師長のWLBへの正しい理解と取り組みへの意欲が重要です。

    支援策運用前の全職員への周知、意見聴取

    説明会は何度も繰り返し開催し、全職員が参加できる配慮をしましょう。

    施設外への取り組みのアピール

    地域社会へWLB支援策などを公表することは自施設をPRする絶好の
    チャンス!

    WLB施策の実施

    • 運用開始後に問題が発生したら……
      • 影響の及ぶ範囲と程度を確認し、迅速な対応を心がけましょう。
      • 運用前に予測可能な問題に対しては事前に対策を検討しておきましょう。
    • さまざまな方法で継続的な意識変革への働きかけを
      • 院内報・イントラネットでの掲示
      • 報告会・研修会等の開催
      • パンフレットの配布 etc.

    評価と改善

    WLB施策の運用後は進捗状況を把握し、
    問題点があれば改善して使いやすい制度にしていきましょう。
    あらかじめ成果指標、数値目標などを設定しておき、
    達成度を視覚化することも大切です。

    アクションはPDCAサイクルで回し続ける

    PDCAサイクル(Plan–Do–Check–Act)は、業務改善プロセスの手法のひとつ。
    サイクルを回すことが目標ではなく、目標を達成するために必要な仕組みです。


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