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2020年

4月号

2020年看護師・助産師の国際年

日本看護協会 国際部
日本看護協会 健康政策部助産師課

「2020年看護師・助産師の国際年」について

世界保健機関(WHO)は、WHOの最高決議機関である世界保健総会(WHA)において2020年を「看護師・助産師の国際年」と指定した。

2019年のWHO執行理事会における保健医療人材の検討において、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)*1の実現における看護師・助産師の重要な役割とその貢献が着目された。2020年がナイチンゲール生誕200周年であることから、2019年の第72回WHAにおいて2020年を「看護師・助産師の国際年」とする決定がなされた。

写真右 ヨーロッパ地域会議(5月1日)

ナイチンゲール生誕200周年や看護師・助産師の国際年という看護職に注目を集めやすい本年、国際看護師協会(ICN)、Nursing Now事務局等は、この機会を十分に活用することを推奨している。ICNは、特設のウェブサイト外部リンクを設け、世界各国でのイベント等を掲載している。

   

写真中 Heroines of Health(左端がSandra Oyarzo氏)

助産師の国際年について

助産師の国際年については、国際助産師連盟(ICM)がテーマ(図表1)と主要メッセージ(図表2)を発表している。

関連イベント・キャンペーンの日程は図表3の通り。ICMのホームページICMのホームページ外部リンクの最初の画面に表示される「International Year ofthe Midwife」の中にある「Download the 2020 Toolkit Here」というボタンを押すとツールキットがダウンロードされる。この中にICMの具体的なアクションや、助産師にSNS等を使ってどのようなメッセージを発信してほしいかなどがまとめられている。

写真下 5月年次理事会にてBoard members (前列左端がFranka Cadée 会長、後列左から2番目筆者)とSally Pairman事務局長(前列右端)

国際年というよい機会に、女性の権利、助産師と女性のパートナーシップ、助産師主導のケア等に関する情報発信やイベントの開催・参加にチャレンジしてみてはどうだろう。

トリプル・インパクトと持続可能な開発目標(SDGs)

Nursing Now のきっかけとなった英国のグローバルヘルスに関する議員連盟によるトリプル・インパクト報告書は、看護の発展は持続可能な開発目標(SDGs)の17の目標のうち、3つの目標(目標3:すべての人に健康と福祉を、目標5:ジェンダー平等を実現しよう、目標8:働きがいも経済成長も)に貢献することを明らかにした。これらのSDGsの目標に関して、日本では次の取り組み方針を掲げ、看護職が同じ方向に向かってキャンペーンに取り組んでいきたいと考えている。

①住民の健康を支える看護モデルの確立

少子超高齢社会が伸展する中、人々の健康な生活・人生を実現し、また、より効率的な医療提供をも推進できる看護の潜在的な力の可視化をはかり、地域においてその実践基盤を強化することが求められている。

②可能性の拡大:より自律した専門職へ

看護職が専門職の可能性を拡大することで、あらゆるジェンダーにとって魅力的な職業とし、また、多くの女性が活躍できる環境を整えることが求められている。さらに、看護職が人々に理解され、看護職がその声を意思決定に反映できるポジションに就くことが必要となる。

③看護職のディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の推進

人々がディーセント・ワークを確保する上で、欠かすことができないのが健康である。人々の健康に貢献するには、まずは看護職が健康で働きがいを持って働く必要がある。

Nursing Now キャンペーンでは、この取り組み方針の下、看護職や関係者と一緒に、あらゆる場の看護や勤務環境の改善に取り組んでいきたいと考えている。Nursing Nowを好機ととらえ、人々の健康にこれまで以上に看護が貢献できるよう、多くの方にご参加いただきたい。

  • すべての人々が必要なときに、負担可能な費用で、基礎的保健医療サービスを利用できること

参考文献