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2022年

5月号

日本看護協会国際部

2022年国際看護師の日(International Nurses Day)
国際看護師の日

国際看護師協会(ICN)(本部:ジュネーブ)は、近代看護を築いたフローレンス・ナイチンゲールの誕生日にちなみ、1965年より5月12日を「国際看護師の日(International Nurses Day:IND)」と定め、世界中で祝っている。また、看護がどのように世界の保健医療に貢献しているのかを伝え、看護への投資の確保に必要なエビデンスを提供するため、毎年テーマを選び、特設ウェブサイトの設置やポスター等の作成を行っている。

2017年以降は「Nurses:A Voice to Lead」と題し、看護師が政策の立案、推進において、より積極的に声を上げていく必要性に焦点を当ててきた。

2022年INDのテーマ

図表1

2022年INDのテーマは「看護師:主導する声―グローバルヘルスを実現するための看護への投資と権利の尊重(Nurses:A Voice to Lead Invest in nursing and respect rights to secure global health)」(右図)である。世界中の保健医療システムを強化するために看護専門職を保護、支援し、投資する必要性に焦点を当てている。看護師はCOVID-19パンデミックで、困難で命にかかわるような労働条件にもかかわらず、驚くべき強さと献身で立ち向かい、世間から多くの認識と称賛を得ている。その一方で、政府や医療制度からの投資が不十分な現状が背景にある。

看護は、世界で増大する保健医療のニーズに対応するための解決策である。看護職への投資は、健康の公平性を確保するために、保健医療システムを回復、変革、強化できることを意味する。看護に投資し、権利を尊重することで、より強く、レジリエンスがあり、有能で、満足度の高い看護労働力を構築し、今後の課題に対応することができる。

なお、ICNは、世界中の看護師から寄せられた事例集を発表し、看護師が日々行っている驚くべき革新的な仕事の数々を紹介している。これらのストーリーは、年間を通じてICNウェブサイト外部リンクおよびIND ウェブサイト外部リンクに掲載されている。これらはパンデミックを通じて、看護師がCOVID-19患者へのケアを行う一方で、他の疾患で苦しむ人々をケアするために継続してきた幅広い看護を示す。出生から死亡まで、非伝染性疾患から感染症まで、メンタルヘルスを含む慢性疾患、病院・コミュニティ・在宅で、看護師はすべての人に、アクセス可能で、パーソン・センタードの全人的なケアを提供している。

  

2022年「国際助産師の日」 国際助産師連盟(ICM)創立100周年 「世界助産白書」と海外助産情報

日本看護協会健康政策部助産師課

2022年「国際助産師の日」(International Day of the Midwife)

図表1

5月5日は「国際助産師の日」。1990年ICM大会(日本・神戸)の国際評議会で、5月5日を「国際助産師の日」とすることが決定され、1992年5月5日が最初の「国際助産師の日」となった。制定の目的は、できるだけ多くの人々に助産師業務の重要性について伝え、人々の意識を高めることである。

ICMは毎年「国際助産師の日」のテーマを発表している。今年ICMは創立100周年を迎えることから、テーマは「100Years of Progress(100年の歩み)」とされた。

各国の助産師や助産師協会は、それぞれに合った方法で活動を行っている。日本のICM会員協会(本会、公益社団法人日本助産師会、一般社団法人日本助産学会)は、毎年共同してポスターを作成し、周知活動を行っている。ポスターは各団体ホームページ※1に掲載されているので、より多くの方々に助産師の役割への理解を深めてもらえるよう、活用していただきたい。

ICM創立100周年

100年前、ベルギーでICMの前身となるInternational Midwives Union(IMU、国際助産師連合)が誕生した。現在ICMは、124カ国143の助産師協会(2022年3月現在)が加盟するグローバルな非政府組織であり、加盟団体の会員である世界100万人以上の助産師を代表している。

創立100周年の記念祝賀イベントとしては、包括性と多様性を組織の中核的価値として育成・促進するための「Listening and Learning(聴く・学ぶ)」シリーズが計画されている。このシリーズでは、助産師と女性・家族が信頼関係を構築する取り組みの中で、ともに探求し、学ぶ場を設ける。関連するさまざまなトピックについて、助産師コミュニティと専門家、生活体験者の間で自由に対話する場を開催し、多様な視点から学ぶ。

「世界助産白書」と海外助産情報

2021年に国連人口基金(UNFPA)が世界保健機関(WHO)、ICMと連携し、33機関の支援を得て発行した「世界助産白書」では、助産師が妊産婦と新生児の健康アウトカムに与える影響や助産師への投資対効果について、最新のエビデンスと詳細な分析が示されている。同白書によると、2035年までに助産師による介入を普遍化することで、妊産婦死亡の67%、新生児死亡の64%、死産の65%を回避でき、年間430万人の命を救うことができると推計されている。

同白書を作成するために実施された調査の各国の回答データは、ウェブサイト「The Global Midwives’ Hub(世界助産師ハブ)」※2で閲覧できる。本会は同データを参考に、30カ国の助産教育・規制に関するリストを作成し、本会公式ホームページ※3に掲載している。海外の助産の状況を理解する一助となれば幸いである。

※1
国際助産師の日ポスターデータ[2022.3.8 確認]
※2
The Global Midwives’Hub(世界助産師ハブ)外部リンク
※3
海外の看護事情[2022.3.8 確認]