協会ニュース 2021年5月号

令和3年度 第1回理事会 新型コロナワクチン接種体制の確保に協力を求める

令和3年度第1回理事会の様子

日本看護協会は5月7日、令和3年度第1回理事会をオンラインで開催した。

福井トシ子会長は、冒頭のあいさつで、現在3度目となる「緊急事態宣言」および「まん延防止措置」の対象地域が全国各地に広がるなど、長期にわたるコロナ禍において、医療、介護、地域のさまざまな現場を支える看護職と、その看護職を支え続けている都道府県看護協会に敬意と感謝の意を表した。

本会の活動として、令和4年度の予算・政策要望については、本年3月より随時、厚生労働省・文部科学省の関係局長宛てに提出。中でも重点的な要望事項として、訪問看護提供体制の強化、資格活用基盤の強化、ナース・プラクティショナー制度創設の検討、コロナ禍における看護職員等の処遇改善等については、自民党の看護問題対策議員連盟と厚労大臣宛てに提出することを報告。「看護提供体制の根幹に関わる政策を推し進めるべく、引き続き国に対しても強く要望していきたい」と述べた。

また、「総理と日本医師会長・日本看護協会長の意見交換会」に出席し、菅義偉内閣総理大臣から、新型コロナワクチン接種体制の確保に向けた協力の要請があったことを共有。「都道府県看護協会においては、ナースセンターなどによる潜在看護職の確保だけではなく、自治体と連携して医療機関などに対して看護職の派遣への協力を依頼していただきたい」と述べ、迅速なワクチン接種体制の確保に向けて協力を求めた。

協議事項では、通常総会で報告される決算関係として「令和2年度決算報告書及び監査報告書」「令和3年度資金収支予算及び収支予算書の補正」が説明され、承認された(2面に関連記事)。

報告事項では、「看護師の生涯学習支援体制の構築にむけた方針について」を荒木暁子常任理事が報告。目的は、①看護師が全国統一の一定の能力水準に基づき、自らの能力向上のために、自己研鑽することを支援する②すべての看護師が看護提供に必要な知識を更新し続けることにより、国民に提供する看護の質の担保を行う③多様な背景(基礎教育・臨床実践能力・受けてきた継続教育等)を持つ看護師の個々の能力および集団の能力の水準を社会に向けて示す、であるとし、今後はコンピテンシーを明らかにして指標を検討することや、都道府県看護協会と協働して生涯学習支援の制度構築を進めることを報告した。

そのほか、全ての協議、報告事項が了承、報告された。