日本看護協会とは

会長の手帳(日本看護協会 会長 福井トシ子)

月刊『看護』2021年4月号より

「看護業務の効率化先進事例アワード2020」表彰式および事例報告会開催

日本看護協会は、働き方改革の一環として、看護業務の効率化・生産性の向上に取り組み、看護職が専門性を発揮し、看護ケアの質向上がはかられることをめざしています。また、これらの取り組みによって働きやすい職場環境の整備を推進しています。

昨年度から、厚生労働省補助事業「看護業務効率化先進事例収集・周知事業」として、本アワードを主催しています*1。今年度も看護職が勤務している医療機関・介護保険施設等において、看護業務の効率化を実現し、優れた成果を上げた取り組みを募集。公募の結果、全国から56件の応募をいただきました。新型コロナウイルス感染症への対応に追われている中、短期間で多くの応募があったことに感謝するとともに、看護業務の効率化への関心の高さをあらためて実感しました。全国19都道府県から幅広くご応募いただきました。病院が全体の8割を占めていますが、今年度は診療所・訪問看護ステーション等からの応募が、昨年度と比較し1割程度増えたことが特徴的でした。また、新型コロナウイルス感染症に関する取り組みは9件であり、あらためて看護業務の効率化の重要性を感じています。

選考委員による審査に当たっては、医療安全が確保されていること、先進的・先駆的であることを前提に、①優れた看護業務の効率化を実現していること、②看護業務の効率化によって患者等にもたらされた効果が大きいこと、③普及しやすいこと、といった3つの観点から審査が行われ、受賞施設が決まりました。いずれの取り組みも甲乙つけがたく、また、今後、看護業務の効率化が、病院・訪問看護ステーションをはじめ、あらゆる施設等で推進されていくことを期待し、今年度は受賞施設10施設、そのうち、最優秀賞として2施設が選定されました。なお、残念ながら受賞に至らなかった取り組みの中にも、優れた取り組みが多数見られ、受賞施設との差は僅少でした。

このような先進的取り組みをより多くの施設に普及していくことも、看護業務の効率化を推進する上で重要です。今年度からは、本アワード受賞施設と同様の取り組みを試行する施設を支援するコンサルテーション事業を開始し、11施設に参加いただきました。4カ月という大変限られた期間ではありましたが、いずれの施設も、自施設の課題や特性に合わせて、先進的取り組みを発展的に展開されています。

受賞された10施設はいずれもすばらしい取り組みをされています。現場の工夫・年単位にわたる努力により、業務の効率化が進み、時間外労働時間の削減などの看護職の働き方の改善に結びついています。また、これらの取り組みによって、多職種連携の推進や、看護本来の業務に専念できたことによる、患者・利用者のケアの充実など、大きな成果が上がっています。

受賞施設全施設のプレゼンテーション動画を、本事業のポータルサイトにて公開しております*2。是非ご覧ください。