日本看護協会とは

会長の手帳(日本看護協会 会長 福井トシ子)

月刊『看護』2019年9月号より

日本看護学会学術集会のこれまでとこれから

日本看護協会は、2017年に創立70周年を迎えました。70年の歴史の中で、日本の社会保障制度は大きく変化し、「治す医療」から「治し支える医療」への転換がはかられています。そして、今、地域包括ケアシステムの構築が進められる中、医療と生活の両方の視点を持つ看護職への期待はさらに高まっています。超高齢多死社会の中、看取りへの対応も含め、人々の尊厳を守るために、看護職が役割を発揮し、対応していくことが求められています。

日本看護学会は、1967(昭和42)年の発足以来、将来を見すえた看護職に求められる能力や、役割拡大などに関連する情報を発信するとともに、職能、専門、看護実践の場の枠を超えた看護職の重要な相互交流の場として学術集会を開催しています。

日本看護学会は、非会員を含む看護職の実践に根差した学術研究の振興を通して、看護の質の向上をはかり、人々の健康と福祉に貢献することを目的としています。本会が2011年に公益社団法人へ移行したことを受け、日本看護学会は公益目的事業となりました。2013年からは、都道府県看護協会との協定書に基づく共同開催に変更、2014年からはライフサイクルを軸にした10領域から、病態、経過、実践の場の特徴等を捉えた7領域に変更するなど、時代に合わせて変革を遂げてきました。

わが国における医療・ケアと生活が一体化した地域完結型の新たな体制への転換期における本学会のあり方について、「看護の将来ビジョン」を踏まえ2017年度より検討を開始したところ、研究者および発表者に向けた支援強化や、地域包括ケア推進時代における領域ごとの開催の適切性などが課題として挙げられました。また、本学会の目的を達成するためには、研究手法に基づく看護実践の問題解決をはかる研究を推進すること、看護の質向上に資する医療および看護政策に関する情報共有の場となること、社会のニーズに積極的に応えていくために地域包括ケアシステムの推進に資する情報共有および連携の場とすることなどを、めざす場であることを確認しました。

日本看護学会のあり方を約2年間検討し、2021年度から3職能が連携し、地域包括ケアを推進するための課題や解決策を共有し実現するために、本会主催により領域を一元化して、年2回開催とすることを、2019年5月の本会理事会にて決定しました。地域で看護職が役割を果たし活躍できるために、本学会は、看護実践の問題解決をはかる研究の推進と地域包括ケアシステムの推進に資する情報共有および連携の場へと転換をはかってまいります。

2019年度日本看護学会は、第50回を迎え記念すべき年となります。皆さまのご参加をお待ちしております。

  • 公益社団法人日本看護協会日本看護学会規程第2条