会長の手帳(日本看護協会 会長 秋山 智弥)

機関誌「看護」2026年9月号より

「What is nursing?」から「May the nurse be with you!」まで
令和8年度自民党看議連第1回勉強会を終えて

7月16日、令和8年度自由民主党「看護問題対策議員連盟」(以下:看議連)(※1)の総会と第1回勉強会が開催され、衆参両院の国会議員186名(本人・代理含む)、厚労省・文科省から13名、本会・日本看護連盟(以下:連盟)から8名が参加しました(※2)。看議連は1972年、石本茂参議院議員の呼びかけで「看護のことを自由に討議する場」として発足しましたが、いつしか要望書を提出するだけの場になっていたところ、今回、連盟の働きかけで本来の形を取り戻し、看護問題に関する勉強会が始動しました。この勉強会は、今後1年以上にわたる計15回の開催が予定されており、看護をめぐるさまざまな問題や本会がめざすビジョン(あるべき姿)について、国民の代表たる国会議員と直接議論し、理解を得るための絶好の機会となります。

「日本の看護は持続可能か」をテーマに開催された第1回勉強会では、連続テレビ小説『風、薫る』(NHK)と同じく、「What is nursing?(看護とは何か)」からプレゼンを開始し、医学との対比の中で看護の本質を伝え、「コロナ禍を忘れないでほしい」というメッセージとともに、処遇改善や労働環境など看護をめぐる喫緊の課題、2040年を見すえたあるべき姿などについて解説し、最後は「May the nurse be with you!(ナースとともにあらんことを!)」(※3)で締めくくりました。参加者からは数多くの質問や意見をいただき回答しましたが、時間が限られていたため、今後の勉強会を通して一つひとつ丁寧に解説し、理解を促していきたいと思います。

さて、今回は本会と連盟の関係についても触れておきたいと思います。本会は、本会が立案、提言した看護政策の実現に向けて、重要な国の会議に参画して発言したり、法改正や予算獲得に向けた要望を国へ届けたりすることを通して活動を進めていますが、法改正も予算の成立も最後は国会で決まります。国会を構成するのは国民の代表たる国会議員ですので、マスメディアなどを通じて国民に理解を求めるなどの活動も行ってはいますが、やはり現実的に看護職の地位向上や労働環境の改善をはかるには政治の力、特に、政権与党の力が不可欠です。本会は1947年の創立直後から一貫して、国政の場へ看護の代表を送り続けてきましたが、公益法人として直接的な政治活動が制限されますので、政策実現のために本会が設立した政治団体が連盟です。すなわち、本会が政策立案を担い、連盟が政策実現に向けた政治活動を担うことで、役割分担がはかられています(※4)。

国の施策は、最終的には国会の場で議論され、最後は数の力で決まります。現在、わが国には約175万人の看護職が就業しています。医療の業界では最大の職能集団です。結束すれば大きな波を起こすことができます。処遇改善など喫緊の課題を解決して2040年の難局を乗り越え、看護職の地位向上をはかるために、いまこそ結束するときです。全員で声をあげ、大きな波を起こしましょう! ナースとともにあらんことを!

※1 看護職員の処遇改善、労働環境の向上、看護体制の充実を目的に自由民主党内に組織されている議員連盟
※2 日本看護連盟:日本看護連盟マンスリーメッセージ[2026.7.28確認]
※3 「May the force be with you !(フォースとともにあらんことを!)」は映画『スター・ウォーズ』に登場する有名なセリフ
※4 日本看護連盟:看護連盟のあゆみ[2026.7.28確認]

 

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