日本看護協会とは

常任理事のマンスリー通信

月刊『看護』2019年6月号より

常任理事 川本利恵子

常任理事 川本利恵子

【令和とともに新年度事業を開始!】

新緑の時期とともに令和時代が始まりました。協会内でも新年度事業を新たな体制で開始しました。協会内のさまざまな部署で新たな職員を迎えていますが、各部署とも活気に満ちあふれています。さて、継続教育事業では、2年前に改正した教育計画の基本方針にしたがって、計画された研修が着々と準備されています。オンデマンド研修の準備も予定どおり進行し、収録が始まっています。ラダーに基づいた教育計画も浸透してきていますが、都道府県看護協会の教育計画にも反映していただき心強く感じています。また、学会事業も計画通り進めています。2021年度以降の学会事業のあり方の検討も続いており、方針は定まりつつあります。臨床実践に根付いた看護実践研究を大事にしたい、さらに臨床現場の看護の質向上に役立つ研究のあり方はいかにあるべきかなどを熱く議論しています。看護職の皆さま方に注目していただける、あるいは参加したいと思っていただける学術集会をめざしていきたいと考えています。

常任理事 吉川久美子

常任理事 吉川久美子

【2020年度の診療報酬改定に向けた第1ラウンドがスタート】

いよいよ4月10日の中医協から、2020年度の診療報酬改定に向けた検討が始まりました。夏までを第1ラウンドとし、秋以降を第2ラウンドとするスケジュールはこれまで通りですが、第1ラウンドでは、乳幼児期から人生の最終段階まで、年代別に、医療を取り巻く課題について広く意見交換を行うとされました。第1回目の「周産期・乳幼児期・学童期・思春期」の意見交換には、日本看護協会の診療報酬改定への要望事項や事業に関連する意見を持って参加しました。周産期では、産前から育児期まで切れ目なく支援をすることの重要性、産科医師の負担軽減と増加するハイリスク妊産婦へのケア提供のために助産師の活用の推進および助産師の外来への配置の必要性について、新生児医療ではNICUからの退院支援において在宅での生活をイメージした退院支援ができる看護師の育成の重要性について、小児の訪問看護関連では、「訪問看護情報提供療養費2」で算定できない状況の実際などについて意見を述べました。

常任理事 熊谷雅美

常任理事 熊谷雅美

【働き方を変えると、何があるか】

労働基準法制定以来、約70年経った平成31年4月1日、大きな改正が実行されました。時間外労働の上限規制、年次有給休暇(年休)5日間の取得義務、同一労働同一賃金などが施行されました。この4月に入職された職員の皆さんも含めてすべての職員の方々が、種々の改正労働法を十分に理解されていますか。例えば、勤務管理を自記式の出退勤簿で実施されていた施設では、さらにタイムカードもしくは電子カルテのログイン・ログアウトによる出退勤管理を加えます。看護管理者は、年休取得を計画的に実施するために、現場の年間スケジュールを踏まえ、職場の皆さんと相談する必要があります。今回、法改正から施行までの期間が短く、就業規則の変更など、さまざまな対応を早急に求められたと思います。現場の皆さんの努力によって、働き方が変わりつつあります。大切なことは働き方が変わってのその先です。人生が豊かに、多様になることが、働き方改革のめざすところです。

常任理事 荒木暁子

常任理事 荒木暁子

【これまでになかった看護のかたちの実現に向けて】

この号が発刊されるころは「令和元年」を迎えているでしょう。常任理事としてのこの2年間、地域で活躍できる看護職の育成としての認定看護師制度の再構築、在宅・介護施設における看護職の課題に取り組んできました。これからの地域で求められている看護職像はどのようなものか、AIやICT化など技術革新の流れの中で看護師がどう活動することがみんなの幸せにつながるのかを常に考えています。人は、地域の中で生活しています。その生活の中に、看護が自然に存在することで、人々が看護の力を意識せず活用し、生活し続けられるのではないか。本会の2025年に向けたステートメントの中には次のような一文があります。「私たちはいま、『暮らし』というフィールドに立ち、これまでなかった看護のかたちを実現させなければなりません」。1人ひとりの看護師が考え、看護職同士が連携し、そのシステムを創造していく。12月の日本看護サミットをはじめ、機運を高め、ビジョンを達成するには、すべての看護職の力が必要です。

常任理事 鎌田久美子

常任理事 鎌田久美子

【新時代「令和」の統括保健師へ―保健師の活動基盤に関する基礎調査結果から】

保健師は戦前・戦後・現在に至るまで、一貫して行政施策の流れ、社会環境の変化に応じて、個人、家族、地域に働きかけながら個別や地域の課題を解決し社会システムを整える活動を展開してきました。近年、「地域包括ケア」への関心の高まりとともに、保健師に大きな期待が寄せられており、特に統括保健師は保健活動の発展に不可欠です。本会が昨年9月に実施した調査では、統括保健師が果たしている役割として「組織内の全保健師の人材育成に係る統括(74.5%)」「組織全体における保健師の活動推進のための保健師間の横断的な調整(72.4%)」「災害支援・災害受援調整(64.0%)」が高い割合を示す一方で、「全世代型地域包括ケアシステムの構築・推進のための調整や連携」は20.4%にとどまっていました。人々がどのような状態であってもその人らしく暮らしていけるように、看護管理者との連携強化に努め、地域においても質の高い医療・看護の提供が可能となる仕組みづくりに貢献していただくことを強く願っています。

  • 平成30年度保健師の活動基盤に関する基礎調査(月刊看護6月号p.28「TOPICS」参照)

常任理事 井本寛子

常任理事 井本寛子

【第2回『NP教育課程修了生の交流会』を開催しました】

本会は、「将来的には、地域において人々が安全に安心して療養できることを目指し、常に人々の傍らで活動する看護職の、医療的な判断や実施における裁量の拡大を進める」という方針のもと、「ナース・プラクティショナー(仮称)の資格制度」創設に向けた検討を2017年から開始しました。日本で教育を開始しているNP教育課程の修了生は、保助看法で定める「看護師」ですが、現医療体制が国民のニーズに対応できているかという視点で彼らの活動や意見は、現段階の議論に欠かせません。2回目となる「NP教育課程修了生の交流会」を本会ビル(渋谷区)で開催し、修了生や看護管理者等64名が参集しました。交流会では、本会の事業を紹介し、修了生の活動を共有しました。修了生からは「1日も早く患者さんのために、一丸となりナース・プラクティショナーをつくっていきたい」や「交流会を地方でもやってもらいたい」という声が聞かれました。看護の役割を発揮するために、看護界が一丸となって取り組む必要があると強く感じる機会となりました。