常任理事のマンスリー通信

機関誌「看護」2026年4月号より

常任理事 井本 寛子

常任理事 井本寛子

看護職賠償責任保険加入の意義についてオリエンテーションを

医療現場は看護職賠償責任保険制度創設時よりも高度化・複雑化し、看護職が役割を発揮する場はあらゆる領域に広がりをみせています。それに伴い、看護職が独自の業務を行う場が拡大し法的責任を問われる事例も増加しています。近年では、民事訴訟において病院が訴えられた場合に、訴訟費用を関係した看護職全員に求償するという事案や、看護管理者やリスクマネジャーも管理監督責任が問われた事案が増えています。しかし、本会調査によると本制度について「職場で情報提供を受けていない」と回答する割合が高い実態があります。また、医療事故に遭遇した看護職から本会に寄せられる意見として、「病院が加入していると思っていたら看護職の賠償は対象外だった」「継続しようと思っていたのに忘れていた」等、遭遇したタイミングで保険に加入していないことで、大きな不安を呈する事態となっています。看護職の“備え”としての「看護職賠償責任保険制度の意義」について看護職員に情報提供(※)いただきたいと思います。
資料ダウンロード(看護職賠償責任保険制度ホームページ)

常任理事 木澤 晃代

常任理事 木澤晃代

令和8年度診療報酬改定説明会のお知らせ

令和8年度診療報酬改定については、すべての医療従事者の賃上げが最重要項目となっています。そのほかにも、地域包括ケアシステムや多職種連携のよりいっそうの推進に向けて、医療機能の分化、医療と介護・障害福祉サービスの連携などが評価されます。看護に関連した改定項目も多くあります。改定の具体的な内容の解説および今回の改定に対する本会の考え方等の周知をはかるとともに、特に看護に関連する改定の内容や意図について理解を深めていただくため、厚生労働省の担当者にもご参加いただき説明会を開催します。
日時:2026年3月26日(木)13:00~15:00(予定)
方法:YouTube ライブ配信(事前申込者のみに限定配信) ライブ配信を見逃した方向けに、会員限定サイト(キャリナース)において期間限定(約1カ月間)で動画掲載
参加費:無料
詳細は、日本看護協会公式ホームページ(※)をご覧ください。
「令和8年度診療報酬改定」ページ

常任理事 田母神 裕美

常任理事 田母神裕美

「在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループにおける意見及び対応の方向性のとりまとめ」について

第8次医療計画(後期)に向けた「在宅医療の体制構築に係る指針」の改定等について、ワーキンググループのまとめ(※)が2月13日に公表されました。訪問看護に関しては、専門性の高い看護師の活用や訪問看護師を対象とした人材育成の重要性等が示され、これは訪問看護の質向上に向け、欠かせない視点であると考えます。また、「災害の発生に備えた在宅医療のあり方」の項では、第8次医療計画(後期)に向けた対応として「都道府県は、既存のシステムの活用等により、在宅医療を提供する医療機関等や事業所等の被災状況を災害時に迅速に把握できるよう、体制の整備に努めること」とされました。災害発生時の被災状況の把握については、訪問看護事業所に関して、厚生労働省のシステムを用いて都道府県が被災状況を把握する仕組みを構築することが可能であり、体制整備の推進が必要です。在宅医療は人々の療養に直結するサービスであり、関係者による情報共有と協働が重要です。

在宅医療及び医療・介護連携に関するワーキンググループにおける意見及び対応の方向性のとりまとめ

常任理事 松本 珠実

常任理事 松本 珠実

市町村統括保健師研修会を開催しました

1月に1泊2日で標記研修会を東京都内で開催しました。降雪にもかかわらず申込者37名全員の参加がありました。1日目のプログラムでは、厚生労働省健康・生活衛生局健康課保健指導室長、本会勝又浜子副会長、保健所設置市の部長級の事務職から統括保健師の機能と役割、期待についてご講話いただき、演習とワールドカフェで、「2040年に向けた統括保健師としての自身の活動の方向性」を考えました。2日目は、行政学者から統括保健師としての役割発揮のポイント、統括保健師から実践事例、本会担当常任理事(筆者)から人事管理について講義し、学びを深めた後、演習で、各自が目的を定めて戦略と戦術を練り、今後の計画を立案しました。統括保健師は1自治体に1人配置であるため孤独だと言われますが、3~4名のグループにファシリテータ1名体制での演習を通じて日ごろの悩みを共有し、関係性を深め、参加者は皆笑顔で帰宅の途に就きました。今後の地域での活躍に大きなエールを送ります。

常任理事 橋本 美穂

常任理事 橋本 美穂

オンライン診療法制化
安全で適切なD to P with Nの実施に向けて

2040年に向けては医療提供体制の確保が大きな課題となっており、特に過疎地域では医療機関へのアクセスが難しくなるため、国の「新たな地域医療構想に関するとりまとめ」(2024年12月)にD to P with N等のオンライン診療の活用が求められる旨が明記されました。また、このたびの医療法等改正(2025年12月12日公布)においても、オンライン診療が医療法に位置づけられました。看護師はオンライン診療において、診療の補助(検査・処置を含む)はもとより、生活の視点を持って療養支援を行っており、患者・家族の地域での暮らしを支えています。安全で適切なD to P with Nを実施するためには、患者に係るさまざまな情報を収集、統合し、的確に判断し、医師に伝える能力等が求められます。本会としても、引き続き、D to P with Nを担う看護師等の量的確保と、安全で適切なオンライン診療を担う、看護師等の資質の向上に取り組んでまいります。

常任理事 淺香 えみ子

常任理事 淺香 えみ子

ICN IWFF/日本看護サミット2025 働き方の革命

2月5日に横浜市で開催された日本看護サミットでは、「ウェルビーイング時代における看護職の働き方革命」のテーマの下、2,500名を超える参加者とともに、変わりゆく社会を支える看護職がよりよく働くために必要な多くの情報が共有されました。“革命”の意識を惹起する法・制度、国外の情報や先駆的な取り組みを共有しつつ、その前提となる看護職のウェルビーイングの考え方・扱い方の知見を広げました。看護職の働き方のパラダイムシフトを“ALL看護職”で取り組む合言葉・スローガンは「Be Well,Work Well,Nurse Well, みんなでつくる、看護職のウェルビーイング」です。機会あるごとに声にしていきたいと思います。2月3~4日にICN IWFF(※)が開催され、8カ国の看護師協会と看護師の労働(看護師不足や労働条件、プライマリーヘルスケア、看護師のウェルビーイング、AI/DX、投資等)について意見交換を行いました。今後、報告される総まとめ(コミュニケ)を、日本の課題解決に生かしてまいります。

※ ICN International Workforce Forum

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