日本看護協会とは

常任理事のマンスリー通信

月刊『看護』2019年2月号より

常任理事 川本利恵子

常任理事 川本利恵子

【特定行為研修内容の見直しの方針が定まる!!】

昨年末に特定行為研修に関する重要な会議が開催され、見直しの方針が決まりました。日本看護協会は、臨床推論力と病態判断力に基づいた専門的知識と技術を基盤に特定行為を実践する制度として、この制度を推進しています。研修会等での機会を通じて、研修を修了した看護師の方々、特に本会の課程を修了した認定看護師の方々に活動の実際や成果を紹介していただき、その重要性についても認識していただいているところです。また、新たな認定看護師の方々にもその力を身につけていただきたいと願い、取り組んでいます。今回の見直しの方向性ですが、課題となっていた領域(特に在宅・慢性期領域)において、実施頻度が高い特定行為をパッケージ化した研修を可能にすること、区分別科目の研修時間とは別に行為の難度に応じた症例数で実習とすること、共通科目間の内容の重複や科目横断的な演習や実習を行うことによる内容の精錬化です。制度がさらに推進され、多くの方が受講されることを期待しています。

常任理事 吉川久美子

常任理事 吉川久美子

【内なる充実をはかる1年に】

新年を迎え、皆さま、今年はどのような抱負を持って活動を開始されたでしょうか? 私も日本看護協会での事業を進めるにあたり、広い視野で国全体の動きを見ながら、さまざまな領域の方々と連携をさらに強めなければならないことを実感しています。
今年は「亥年」ということで、どんな年なのか、またどのように活動していくべきかを考えるにあたり、「干支」について調べてみました。なんと知らないことばかり!「干支」というのは「干」にあたる「十干(じっかん)」と、「支」にあたる「十二支」を組み合わせたもので、2019年は、十干が己(つちのと)で、十二支が亥(いのしし)なので、干支は「己亥(つちのとい)」となるとのこと。今までの主義、規律、秩序などを見直し、次の段階をめざす準備をする年で、外に向けての活動ではなく、「内部の充実を心がけるとよい年」とさまざまなところに書かれていました。さらなる飛躍のために、「内なる充実をはかる」努力をしていきたいと思います。

常任理事 熊谷雅美

常任理事 熊谷雅美

【第19回国際看護師協会アジアワークフォースフォーラム(AWFF)】

2018年11月15日・16日、香港において開催されたAWFFに出席いたしました。アジアの国および地域から10看護協会が参加し、看護職確保状況、プライマリーヘルスケアなどについて活発なディスカッションが展開されました。
フィリピン・タイでは看護師の海外流出が問題で、国内で必要な看護師が確保できない状況が報告されました。また、台湾では労働時間の短縮や賃金の引き上げを国家レベルで行い、この5年間で離職率が13%から9%に下がったこと、さらに病院におけるカスタマーハラスメントに対する法整備がなされたことなど、看護職の労働条件の改善を進めるさまざまな取り組みについての発表がありました。本会からは、働き方関連法の成立によって、次年度から看護職の労働環境整備が一歩進んだことについて報告しました。ICNからは、社会における看護のプレゼンス向上のために、各国が「Nursing Now!」キャンペーンを展開してほしいという呼びかけがありました。

  • 2018年2月に開始し、看護のプロファイルと地位向上を目的とした3年間の世界的なキャンペーン。バーデット看護信託のプログラムとして運営され、ICNおよび世界保健機関が連携する

常任理事 荒木暁子

常任理事 荒木暁子

【認定看護師が力を発揮できるようにバックアップを!】

新たな認定看護師制度の制度設計・分野再編が決まり、説明会などでよくいただくご質問は、特定行為研修を組み込む本質的な意義、現行認定看護師の方々の分野名称変更のタイミングや移行支援についてです。認定看護師教育に特定行為研修を組み込むのは、今後の社会ニーズに鑑み、医療専門職として看護師がこれまで磨いてきた生活援助技術に、さらに症状緩和や重症化予防へ向けて実践力を骨太にすることが目的です。移行支援を含め、現在Q&Aを鋭意準備しております。認定看護師制度はすべての看護職の財産です。制度の価値を高め、認定看護師が力を発揮するには、すべての看護師が力を合わせていくことが必要です。認定看護師自身の実践スキルを磨くたゆみない努力、教育機関や現場で一緒に働く医療従事者や看護管理者の理解と尽力、そして、認定看護師のスキルアップやエビデンス構築のための関連学会・団体の協力、バックアップが必要不可欠です。

常任理事 鎌田久美子

常任理事 鎌田久美子

【亥年……防災対策、そして人生100年時代を見すえた健康寿命延伸】

昨年末に発表された2018年の世相を表す漢字に「災」が選ばれました。昨年は、大阪北部や北海道の地震、西日本豪雨や台風、記録的猛暑に見舞われました。今年は新元号を迎えますが、災害が発生しないことを心から祈っています。本会では、このたび、発災時に、本会役職員、来館者、施設利用者等の生命、身体および財産を災害から保護するために、防災マニュアルの改訂を行いました。災害時の緊急事態に迅速に対応できるように、平常時からの備えの大切さをあらためて感じております。
さて、昨年の9月に健康日本21(第二次)の中間評価報告書が厚生科学審議会(地域保健健康増進栄養部会)でまとめられました。全世代型社会保障、そして人生100年時代を見すえ、政府全体で健康寿命の延伸に向けた取り組みが進められています。住民や地域組織を巻き込み、健康に無関心な人々も含めた健康づくりの推進が期待されています。

常任理事 井本寛子

常任理事 井本寛子

【学校における医療的ケアの実施に関する検討会儀に参加して】

文部科学省では、特別支援学校に在籍するたんの吸引や経管栄養等の医療的ケアが日常的に必要な児童生徒等(以下:医療的ケア児)が年々増加するとともに、小・中学校等、特別支援学校以外の学校においても医療的ケア児が在籍するようになってきたことを受けて、医療的ケアを実施する際に留意すべき点等について整理するために、2017年10月に学校における医療的ケアの実施に関する検討会議を設置しました。これまでに、学校における医療的ケアに関する基本的な考え方、教育委員会における管理体制のあり方、学校における実施体制のあり方についての検討を行い、2018年11月19日に「中間まとめ」をとりまとめました。
本会は、2017年度から重点事業の中で小児在宅移行推進に取り組んできました。今後は、医療的ケア児にかかわる看護職の実態把握を進めながら、看護職の役割と実施体制等を明確にする必要性を強く感じています。