日本看護協会とは

常任理事のマンスリー通信

月刊『看護』2022年5月号より

常任理事 吉川久美子

常任理事 吉川久美子

【令和6年度診療報酬・介護報酬同時改定に向けた検討を始めました】

社会情勢が目まぐるしく変化する中、新年度を迎え、現場の状況はいかがでしょうか?
3月下旬に、4月からの診療報酬改定に関する説明をキャリナースに掲載させていただきました。ご覧になりましたでしょうか?3月時点でわかっている範囲で、できる限り詳細に説明いたしました。医療機能に応じて提供すべき医療について、しっかりと評価がされましたので、なかなか厳しい評価だと感じるところがあるかと思います。看護職の処遇改善については引き続き、よりよい報酬評価となるよう意見していきます。本会では、令和6年度診療報酬・介護報酬同時改定に向けた検討に入っています。新型コロナウイルス感染症の影響で延期していた「急性期入院医療における看護職員配置の在り方」を明確にするための調査を7月ごろに予定しています。近くなりましたら、説明の機会を設けさせていただきますが、大切な調査となりますので、ご協力よろしくお願いいたします。

常任理事 鎌田久美子

常任理事 鎌田久美子

【多様で複雑な健康課題に対応する、これからの保健師(保健師職能委員長会より)】

3月3日、標記委員長会を開催しました。保健師は新たな健康課題が顕在化する中で、時代に合った活動を地域で展開しています。講演では、担う施策の多様化により所属や部署を超えて連携していることや、自ら地域に出て地域全体を把握する専門職となり保健事業を展開・推進する「行政力」と「地域保健活動展開力」を発揮していること、地域づくりのキーパーソンとして2040年に向け、地域の健康課題解決に必要な施策や資源を創り出す仕事が求められていることが述べられました。また、4年間の看護師基礎教育の上に大学院での保健師教育が必要であり、教育の仕組みを変えるためには現場の保健師の共通認識や職能集団の力が重要であること等についても認識を共有しました。「COVID-19の経験は、地域の公衆衛生看護や保健師の役割、必要な能力を振り返る機会となった」などの意見も聞くことができ、有意義な委員長会でした。今後も、保健師のネットワーク強化に向けて力を注ぎたいと思います。

常任理事 井本寛子

常任理事 井本寛子

【「看護の専門性の発揮に資するタスク・シフト/シェアに関するガイドライン」(案)パブリックコメントの実施】

医師の働き方改革が進められる中で、国民に必要な医療が安全かつタイムリーに提供されることが不可欠です。そのためには、看護職がさらに専門性を発揮することが大変重要で、看護管理者をはじめとした看護職1人ひとりが、この機会にあらためて法制度や、この議論に関する考え方を理解する必要があると考えます。そこで、学会で周知をはかるほか、「協会ニュース」2月号、「看護」3月号で本テーマを取り上げ、情報を皆さまにお届けしました。今後は、看護の専門性の発揮に資するタスク・シフト/シェアの取り組みを進める上で重要となる基本的な考えを示すものとしてガイドラインを策定する予定としており、2月から3月にかけてはパブリックコメントを実施しました。現場から寄せられた「具体例を示してほしい」「ワンポイント解説がわかりすい」「有益な資料だ」等の声やその他のご意見などを基に6月ごろの策定を予定しています。ご協力ありがとうございました。

常任理事 森内みね子

常任理事 森内みね子

【地域での情報発信の重要性
医療現場でのハラスメントを自分事として理解してもらう】

2月に開催された労働政策フォーラムで、ハラスメント対策について講演とパネルディスカッションの機会をいただきました。参加者は企業の方が多く、医療現場のハラスメントを自分事として理解していただけるか心配でしたが、終了後のアンケートでは「コロナに取り組む看護師たちがハラスメントを受けるのは辛い」「ハラスメントで離職することを知り、対策の重要性を感じた」等の感想をいただきました。これを通じ、ハラスメント対策については今まで看護職への説明が多かったことに気づき、ハッとしました。ヘルシーワークプレイスの4つの構成要素※1に立ち返り、患者・家族からのハラスメントを防止するためにも、地域での情報発信は重要です。国は顧客からの著しい迷惑行為(カスタマーハラスメント)対策を省庁横断的プロジェクトで協議し、2月に対策マニュアル等※2を公表しました。ご確認いただき、ぜひ、自部署のカスタマーハラスメント防止対策にお役立てください。

※1
「看護職一人ひとり」「看護管理者」「組織・施設」「地域・社会・患者(利用者)」の4者 
※2
「 カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」外部リンク

常任理事 木澤晃代

常任理事 木澤晃代

【看護管理者の育成とマネジメント強化の支援】

新型コロナウイルス感染症の発生・拡大により、有事に備えた看護管理の重要性が顕在化し、看護管理者のマネジメント能力のさらなる強化が求められます。特に、300床未満の医療機関および介護施設、訪問看護ステーションでは、認定看護管理者の在籍数が少なく、マネジメントの強化が求められています。そのため、本会では、認定看護管理者教育課程(セカンドレベル、サードレベル)の受講を支援しています。概要は以下のとおりです。
・事業内容:認定看護管理者教育課程(セカンドレベル、サードレベル)を受講する際に、 1施設当たり、セカンドレベル:30万円、サードレベル:40万円を助成
・対象:認定看護管理者が在籍していない300床未満の医療機関、介護施設、訪問看護ステーション※各施設に対して支給
詳しくは、本会ホームページをご覧ください。

認定看護管理者教育課程(セカンドレベル、サードレベル)受講促進事業

常任理事 田母神裕美

常任理事 田母神裕美

【介護保険分野でのICTの活用―業務効率化の推進―】

人口減少社会で業務効率化が急務とされる中、介護保険分野でもICTの活用が推進されています。ICTの活用には、導入にあたっての目的と効果の検討、職員・関係者の共通理解、導入計画、ガイドラインに則ったセキュリティ対策、コストの検討等の準備が重要です。本会の「看護業務の効率化先進事例アワード」では、看護記録へのICT活用について、記録時間の短縮以外にもさまざまな効果が報告されています。また、コストについては都道府県が地域医療介護総合確保基金により「ICT導入支援事業」を実施し、介護保険法の指定を受けた施設・事業所を対象に、機器の整備やソフト導入等への一部補助を行っています。2022年度の実施の有無や内容・募集時期等の詳細は各都道府県に確認が必要です。また、補助金申請には多様な要件がありますが、必要に応じて制度を活用し、また、自施設・事業所には何が必要かを見極めながら、業務効率化をケアの質向上に結び付けていきましょう。

2021年度は全都道府県で実施。厚生労働省:介護現場におけるICTの利用促進外部リンク