日本看護協会とは

常任理事のマンスリー通信

月刊『看護』2019年8月号より

常任理事 吉川久美子

常任理事 吉川久美子

【関心の集まる「働き方改革」】

季節は梅雨に入り、空には重たい雲がかかり、蒸し暑い日が続いています。
6月6日に、令和元年度日本看護協会通常総会が無事に終了いたしました。函館の地で、大勢の参加者の皆さまと数々の前向きな意見交換ができました。国全体の取り組みである「働き方改革」に関するご意見が多く出されたのも、今年の特徴と感じました。
私が参加している中医協において、5月29日の議題は「働き方改革と医療の在り方について」でした。「働き方改革」が推進されているときに、看護職の夜勤を月平均72時間以内、常時2人以上の体制とする算定要件について、診療側委員より「もっと柔軟なやり方がある」との意見が出されたことは大変遺憾です。働く看護職の健康を守るため、そして、医療・看護を安全に提供するためには上記要件の堅持は必須です。よりよい環境づくりに向け、引き続き中医協などでも意見を述べていきます。今後ともご協力をよろしくお願いいたします。

常任理事 熊谷雅美

常任理事 熊谷雅美

【2期目の目標】

令和元年度日本看護協会通常総会の改選において選出いただきました。私は看護労働の担当として、1期目は労働法制の改正に尽力してきました。さまざまな方々からのご指導ご支援で、「過労死等の防止のための対策に関する大綱」に、本会の要望に沿った「看護師等の夜勤対応を行う医療従事者の負担軽減のため、勤務間インターバルの確保等の配慮が図られるよう検討を進めていく」ことが明記されました。さらに「労働時間等設定改善指針」には、労働法制では初めて「勤務間インターバルの確保」が明記されました。本会では以前より看護労働を担当された理事が「看護職の労働環境の改善」に取り組んでこられました。2年前にそのバトンを受け継ぎ、実現したと思っています。まさに継続は力なりです。今後は、改正された法規を具体的に展開していく段階です。私たち看護職が「生涯にわたって、安心して働き続けられる」ことをめざし、根拠のある働き方モデルを構築したいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

常任理事 荒木暁子

常任理事 荒木暁子

【看護の質を支えるもの―プロフェッショナルとして】

人口減少時代に突入し、看護職の専門性を捉えなおし、働き方を転換する時期を迎えております。経営行動科学の観点から看護師の職業特性を考えると「ケアリング」を看護実践の主要な概念として捉えることができます。しかし、これまでプロフェッショナリズム研究の中ではあまり重要視されていなかったと指摘されています*1。また、看護職の専門性を論じる上では、「看護制度や教育の確立」と同時に、(個人レベルの)「“内側”からの点検」が有用だとされています。これは「プロフェッションフッド」と呼ばれ、看護専門職1人ひとりのプロフェッションフッドを通してしか、看護の専門性の確立には行き着かないと主張されています*2
6月から担当する事業「看護師のクリニカルラダー(日本看護協会版)」を、専門性確立の内的な点検ツールとしてどのように位置づけていくか、皆さんと先を見すえた議論をしていきたいと思います。

  • 小野寺美希子:看護専門職とプロフェッショナリズム,経営行動科学,30(2),p.115-122,2017.
  • Styles,M.M.:On Nursing,Toward a New Endowment,The C.V. Mosby,p.8,1982.

常任理事 鎌田久美子

常任理事 鎌田久美子

【地域における実効性のある看護職連携モデルの構築に向けた取り組みスタート】

令和元年度日本看護協会通常総会が開催され、新体制がスタートしました。よりいっそう職務にまい進してまいります。
さて、医療機関や地域など、あらゆる場で活動している看護職が連携することで、地域の課題を発見・共有し、解決に向けた新たなサービスの創出をはかりながら、地域包括ケアシステムの構築を推進することが可能となります。しかし、現状では、医療機関や訪問看護ステーション、行政保健師間の連携・協働は、十分とはいえません。
そこで、2019年度は、現状から課題を整理し、実効性のある看護職連携のシステムモデル案を作成します。さらに、その実現可能性について都道府県、市町村、医療機関等の看護管理者を対象に実態調査を行うこととしています。お忙しい中、恐縮ですが、実態調査へのご協力をよろしくお願いいたします。

常任理事 井本寛子

常任理事 井本寛子

【2年目を迎えて】

この6月6日に、令和の時代に入って初めての日本看護協会通常総会が函館で開催されました。会員の皆さまと重点政策・重点事業について多くの意見交換をさせていただきました。職能団体として一丸となるためには、適時適切に情報提供を行い、わかりやすく説明することが肝心だと再認識しました。2年目の所掌業務は、看護職の役割拡大・チーム医療に関すること、看護職賠償責任保険制度に関すること、奨学金制度に関することです。職能委員会は、引き続き、助産師職能を担当し、助産師職能の強化や、国際助産師連盟(ICM)に関することを検討してまいります。初心を忘れず現場感覚を大切にしながら、1年目の経験を生かして、会員の皆さまに取り組みをお伝えできるようにまい進します。今年度は医師の働き方改革を受けてタスクシフトに関する議論が始まります。看護職の専門性をさらに発揮するために、患者・利用者のニーズに応える医療提供のあり方について検討を進めていきたいと思います。

常任理事 岡島さおり

常任理事 岡島さおり

【就任のごあいさつ】

2019年6月の令和元年度日本看護協会通常総会におきまして常任理事に選任いただきました。あらためてごあいさつ申し上げます。私の担当は、看護制度(基礎教育・准看護師含む)、在宅医療・訪問看護、介護保険制度・介護報酬、介護保険施設の看護に関すること、および看護師職能委員会U(介護・福祉関係施設・在宅等領域)です。これまで看護職は、国民の期待と社会の要請に応えながら、その役割・機能や活動の場を拡大してきました。制度ごとの専門分化によって新たに獲得した知識・技術もありますが、統合されたケアを届けることの難しさにも直面しています。変化し続ける社会環境の中で国民の健康と安心・安全な暮らしを支えていくために、いま一度看護の力を結集し、職種間の尊重と連携強化に取り組んでいきたいと考えております。さまざまな領域で看護を提供している皆さまが今後も生き生きと活躍できるよう、本会職員とともに取り組んでまいりますので、ご指導をよろしくお願いいたします。