特定行為研修の組織定着化支援事業シンポジウム

2023年度開催分について

2024年2月7日(水曜日)、特定行為研修修了者の養成と研修修了後の活動を推進することを目的として、 2023年度厚生労働省委託事業「特定行為研修の組織定着化支援事業推進に係るワークショップ等開催事業」 における シンポジウムを開催した。 参加者はライブ配信で464人、2024年2月13日(火曜日)~2月19日(月曜日)のオンデマンド配信参加者は322人の計786人であった。

高橋弘枝会長は開会のあいさつで、看護職の役割拡大やタイムリーな介入が可能な特定行為研修修了者(以下修了者とする)が、医療機関や地域においてその能力と役割を発揮できる仕組みを構築する重要性をあらためて強調した。また、 厚生労働省医政局看護課看護サービス推進室より特定行為研修制度及び組織定着化支援事業の概要が説明され 、九州大学の川本利恵子名誉教授より組織定着化支援事業の今年度の実施状況について情報共有された。山本則子副会長からは、 修了者の組織における活動の推進に向けた方策について講演があった 。

後半は「組織的かつ継続的な特定行為研修の受講と修了者の活動を推進する取組」をテーマに、聖路加国際大学看護教育学教授の小山田恭子氏、本会の木澤晃代常任理事が座長を務め、シンポジウムを開催した。シンポジストとして浜松医科大学医学部附属病院看護キャリア開発センターセンター長の岩品希和子氏からは、組織全体で特定行為研修生や修了者の継続的な活動支援を行う体制について発表があり、 調布東山病院看護部長の福地洋子氏からは、修了者の存在価値を周知し、活動範囲を広げ役割を発揮するための体制整備の必要性について発表がされた 。大分県立病院教育支援室師長の廣橋紀江氏からは、視聴したeラーニングにより学習した講義の履修免除や、修了者の活動の推進について発表がされた 。済生会中央病院副院長の佐藤暢一氏からは、共通科目のeラーニングを受講しやすい環境を整え、修了者の活動の場を広げる取り組みについて発表がされた。国立循環器病研究センター特定行為研修部管理室長の高田弥寿子氏からは、組織的かつ継続的な特定行為研修の受講のための工夫、修了者の活動の可視化や周知のための取り組みについて発表がされた 。参加者からは、本事業におけるeラーニング受講の履修免除、修了者の周知や活動支援の謡的な方法について、また、修了者の処遇など多くのご質問とご意見が寄せられ、活発な意見交換を経てシンポジウムを終了した。

当日の資料について

専用ホームページでの資料掲載が終了しましたので、当日の資料は以下のファイルをご参照ください。

情報提供
「特定行為研修の組織定着化支援事業開始の経緯」
(厚生労働省医政局看護課 看護サービス推進室)

「組織定着化支援事業の進捗状況等全体の総括 」
(九州大学 名誉教授 川本 利恵子氏)

講演
「特定行為研修修了者の組織における活動の推進に向けた方策 」
(公益社団法人日本看護協会 副会長 山本則子氏)

シンポジウム
「特定看護師の育成と活用のための組織づくりについて 」
(浜松医科大学医学部附属病院 看護キャリア開発センター センター長 岩品希和子氏)

「継続的な特定行為研修受講と研修修了者の活動を推進する取り組み」
(医療法人社団東山会 調布東山病院 看護部 福地洋子氏)

「共通科目の全科目受講による取り組み 」
(大分県立病院 看護部教育支援室 廣橋紀江氏)

「特定行為研修の受講と修了者の活動を推進する当院の取り組み」
(社会福祉法人恩賜財団 済生会支部東京都済生会 東京都済生会中央病院 副院長 人材育成センター センター長 佐藤暢一氏)

「組織的かつ継続的な特定行為研修の受講と修了者の活動を推進する取り組み」
(国立循環器病研究センター 特定行為研修部 特定行為研修管理室長 高田弥寿子氏)