日本看護協会とは

副会長活動ダイジェスト

月刊『看護』2021年1月号より

副会長  井伊  久美子

副会長 井伊久美子

【コロナ禍の看護教育】

新型コロナウイルス感染症の拡大が続いている中、大学の授業のあり方が取り上げられている。感染対策を講じた上で、できるだけ対面による授業を実施するようにというものだ。大学キャンパスに数えるくらいの日数しか入れていないという新入生の声がある一方で、オンライン授業に満足しているという声もあるそうだが、そうこう言っているうちに、東京都の新たな感染者数が500人を超えた(11月19日)。感染拡大は都市部だけではなく地方も急拡大の様相である。これがいつまで続くかますます見通せない状況で、やはり看護学生にとっては実習が予定通りできないことが大問題だと思う。令和2年度は演習やシミュレーション等々工夫に工夫を重ね乗り切っているが、2年続くとどうなるか?3年課程の場合、2年間臨地実習を経験できないとなると事態は深刻ではないか。実習病院が入院患者の家族の面会さえ禁止している中でも、なんとか看護学生の実習を受け入れていただけるよう対策を講じたい。

副会長  齋藤  訓子

副会長 齋藤訓子

【教育現場と政策の乖離】

あっという間に11月も後半に入りました。4月から新たな組織で働いていますが相変わらずあたふたが続いています。看護教育機関では2022年からのカリキュラム改正に向けて実習内容、科目設定等の議論が行われているかと思います。過日、某大学が開催したセミナーで看護政策の動向をお話しさせていただきました。その中に看護基礎教育のカリキュラム改正とその背景等も含めたわけですが、基礎教育に携わっている参加者から質問がありました。「日本看護協会は4年でと提案しているのに基礎教育がなぜ4年にならなかったのか、102単位を3年で教授していくのはかなり厳しい」というものです。検討会の詳細をお伝えすることが時間の関係でできなかったのですが、3年でも教育方法の工夫等で十分やれるという意見も強くあり、4年にするという合意が得られなかったことをお伝えしています。回答後、どのような感想があったのかはわかりかねますが、あらためて合意形成の困難さを感じた次第です。

副会長  秋山  智弥

副会長 秋山智弥

【触れずとも寄り添うことのできる看護師に】

岩手県がCOVID-19陽性者ゼロを誇ったのは「今は昔」。7月29日に県内初の陽性者、8月27日には県内初のクラスター、11月23日には県内初の死亡者が確認され、感染者数は全国で下から8番目になりました(191人、11月29日現在)。本学でも11月7日に病院職員と学生が感染し、その対応に追われました。通常通り実施されてきた附属病院での実習もやむなく中止。私の担当する成人看護学急性期実習も初の代替実習となりました。コロナ禍で普及してきた遠隔会議システムを最大限活かし、手術を経験された患者さんへの学生による画面越しインタビューや、急性期医療の最前線で活躍するナースらによる遠隔講義など、ライブ感のある直接対話を通して「生きた知識」を身につけながら、模擬患者の看護過程やシミュレーターを用いた術後ケア演習を繰り返し実施してきました。本物の患者さんに直接触れる実習にはかないませんが、触れずとも寄り添うことのできる看護師へと成長してくれることを願うばかりです。