日本看護協会とは

副会長活動ダイジェスト

月刊『看護』2019年5月号より

副会長  井伊  久美子

副会長 井伊久美子

【保健師活動指針に基づく保健活動の展開等について、 久々の厚生科学研究】

体制整備、人材確保、人材配置、人材育成の観点から、取り組むべき方向性を示した「地域 における保健師の保健活動について」(平成25 年4 月19 日付厚生労働省健康局長通知)と、活 動のあり方を示した「地域における保健師の保健活動指針」(同)は、地域保健を担う行政に働 く保健師の活動のよりどころの1 つとして位置づけられています。策定から5 年を経て、さ まざまな変化に対応した改定が、今後想定されています。今年度、活動指針と保健師活動との 実態調査を厚生科学研究として実施することになりました。
私にとっては、久々の調査研究ですが、現活動指針策定にあたって、日本看護協会保健師職 能として深くかかわった経緯があるので、改定に向けた調査に携われ、うれしく思っています。 そして、調査研究の成果物として「保健師活動推進マニュアル(仮)」を作成することになって いるので、令和の地域保健を担う次世代保健師の活動にしっかりつなげたいと思います。

副会長  齋藤  訓子

副会長 齋藤訓子

【高齢者の多様性を反映した介護予防事業の検討】

2021年から始まる第8期の介護保険事業計画に向けた検討会がキックオフしたことはすでに前号でお知らせしました。過日、本年2回目(第76回)の社会保障審議会介護保険部会があり、地域包括支援センターのあり方や地域支援事業の現状と評価、そして介護予防事業の今後のあり方等が議論されました。この会議には老化を研究している学識者が構成委員として参画していますが、非常にエビデンスの高い研究結果から介護施策への示唆をいただけます。前期高齢者と後期高齢者では集団の特徴がまったく違うので、予防のアプローチが違ってくること、特に後期高齢者には老化というリスクの影響が大きいので健康寿命の延伸がどこまで可能なのかといった視点が必要という意見が出されました。画一的になりがちな介護予防事業ですが、常に最新の知見を探索し、エビデンスをベースにした事業企画が求められます。新たな知見を持ちつつデータを読み解きながら地域分析ができる保健師が要であることは間違いありません。

副会長  秋山  智弥

副会長 秋山智弥

【調査研究から見える、オンライン診療の質と看護師の役割】

3月14日、総務省による「オンライン診療の普及促進に向けたモデル構築にかかる調査研究」の第4回検討委員会が開催されました。この研究では、①在宅療養患者へのテレビ電話による診察、処方から服薬指導まで、②訪問看護師等によるサポートを伴った在宅療養患者への遠隔診療、③疾患管理が必要な働き盛りの生活習慣病患者を対象とした職場と連携した遠隔定期受診、④介護施設入所高齢者への看護師によるサポートを伴った遠隔定期回診、という4つの異なるシーンを想定した実証研究が行われ、各フィールドでのオンライン診療の安全性と有効性、またその課題などが検証されました。特に、フィールド②と④では、オンライン診療の先、つまり患者のそばに看護師がいるかどうかが診療の質を大幅に向上させる可能性が示唆されました。オンラインで確かめられるのは視聴覚データのみ。触れられる場にいる看護師のフィジカルアセスメントほど頼りになるものはありません。