日本看護協会とは

副会長活動ダイジェスト

月刊『看護』2020年1月号より

副会長  井伊  久美子

副会長 井伊久美子

【地域包括ケアに関連して】

地域医療構想について、公立・公的医療機関等でなければ担えない分野へ重点化された具体的方針の下、国は急性期機能等について客観的なデータを提供し、「公立・公的医療機関等の医療機能に関する対応方針の再検証」の対象医療機関名を公表しました。これに対する、地域には地域の事情があるというさまざまな反響はご承知の通りです。一方、「2019年度都道府県看護協会支部役員等研修」では、地域包括ケア推進に向けた看護職間連携の取り組み事例が各地区で報告されました。それぞれの地域特性からの連携の必要性や取り組みが語られ、大変興味深い内容でした。地域には地域の文脈があり、その時点で客観的に見えている状況と、それとは異なる、直接関係する方々のみが時間軸で捉え認識している状況があります。ここに地域を基盤として活動する面白さと難しさがあります。「連携」という言葉は1つでも、中身は地域により異なります。その地域の特徴を踏まえることはますます重要になると思います。

副会長  齋藤  訓子

副会長 齋藤訓子

【外来看護の新たな価値の創造を】

政府で「全世代型社会保障検討会議」が開かれ、与党内でも「人生100年時代戦略本部」が立ち上がり、本会も看護連盟の尽力で与党内のヒアリング団体に名を連ねました。議論の内容は給付と負担の見直し、すなわち“お金どうするの?”の一色であり、特に75歳以上の窓口負担2割へ引き上げ、外来受診の際の定額負担 がメインです。本会は財源優先の議論に待ったをかけるべく予防活動の活性化と医療提供体制の効率化、特に予防では医療機関における外来受診時の看護師による症状管理の介入と、その活動を在宅医療や地域にデリバリーしヘルスリテラシーの向上をめざす活動、そしてナース・プラクティショナー(仮称)制度創設の必要性を説明しております。議員から「外来受診時、労働者ファーストで高齢者に待ち時間を負担してもらうのはどうか」という提案があり、本会はその待ち時間を有効に活用していく方法としても看護職による療養指導が予防になると回答しました。外来看護の新たな価値の創造につながる提案だと考えます。

  • かかりつけ医以外の外来を受診した場合に一定額の負担を求める制度

副会長  秋山  智弥

副会長 秋山智弥

【包括的指示の有効な活用を―厚労省タスク・シフト/シェア検討会】

11月8日、第2回「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会」が開催されました。6〜7月に行われた各団体ヒアリングで「既存職種へのタスク・シフトが可能」と提案された286項目の業務のうち、現行制度では実施できないとされている61項目について、①原則として各資格法の資格の定義とそれに随行する行為の範囲内であること、②その職種が担っていた従来の業務の技術的基盤の上にあること、③教育カリキュラムや卒後研修などによって安全性を担保できること、の3要件で諾否を検討し、各関係団体にも照会をかけることが了承されました。また、検討会では、複数の構成員が包括的指示を活用することが患者へのタイムリーな対応や医師の負担軽減に効果があると指摘しており、今後、現場で包括的指示をより有効に活用するために、その在り方などが整理し示される見込みです。看護師による安全かつ良質な医療のタイムリーな提供―その鍵は包括的指示の有効活用が握っています。