日本看護協会とは

副会長活動ダイジェスト

月刊『看護』2020年10月号より

副会長  井伊  久美子

副会長 井伊久美子

【保健所の体制強化を】

7月17日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2020」において、医療提供体制等の強化の中に、「情報収集と管理の仕組み・体制を集約、一元化し、そのための保健所の体制強化、積極的疫学調査・クラスター対策の強化に取り組む」と保健所の体制強化が書き込まれました。一方で、日本経団連は7月14日、「Society5.0時代のヘルスケアU」において保健所業務のデジタル化を推進する必要があると提言したそうです。新型コロナウイルス対応としての保健所業務には、感染経路のヒアリング、電話相談、帰国者や軽症者のフォロー、PCR検査の検体回収等がありますが、デジタル化で軽減する業務は何か?そもそも保健所業務が拡大している中で、都道府県常勤保健師数はほぼ横ばいです。デジタル化で期待できる軽減はよほど吟味するべきと思います。平成6年以降、「健康危機管理」は保健所の主たる業務であるとしているのですから、それに適う体制整備が優先されるべきと思います。

副会長  齋藤  訓子

副会長 齋藤訓子

【第8期の介護保険事業計画について】

過日、社会保障審議会介護保険部会がオンラインで行われました。今回は、市町村がこれから第8期の介護保険事業計画を策定するにあたり必要となる基本指針を議論いたしました。基本指針への意見は「介護保険制度の見直しに関する意見」(2019年12月27日)にも掲載されており、基本指針の見直しの方針(案)が出されました。本会は、在宅医療の充実および在宅医療・介護連携をはかるための体制整備において、市町村が地域包括ケアシステムの構築にあたり地域支援事業の中で「在宅医療・介護連携推進事業」を行うことについて、市町村がなんのために地域包括ケアシステムを構築するのか、「在宅医療・介護連携推進事業」のそもそもの目的を明確にして取り組むべきと意見を出しています。また、介護の人材確保や地域の中での専門家の活用についても意見をし、当然、そのことは来年の介護報酬改定の議論にも挙げていくべきとしています。

副会長  秋山  智弥

副会長 秋山智弥

【苦難を乗り越え、次に備える】

7月29日、長らくの間、新型コロナウイルス感染者ゼロを維持してきた岩手県でも感染者第1号が報告され、全国の仲間入りを果たしました。「第1号になれば生きてはいけない」と言わんばかりのピリピリ感、ビクビク感の中で維持されてきたゼロ報告だっただけに、報道直後には確かに予想通りの誹謗中傷もありました。一方で、第1号を免れたという安堵感も県民の間には広まったように感じます。とはいえ、見えざるウイルスの脅威がより現実味をもって身近に感じられるようになったことも事実。手洗い・マスクの徹底、3つの密の回避というこれまで通りの感染防止対策を、気を緩めることなく、適度な緊張感をもって続けていくほかありません。明けない夜はありませんが、暮れない昼もありません。苦難の今をどう過ごし、次にどう備えるか。大切なものは失わないに越したことはありませんが、失って初めて気づく大切さもあります。皆さんの大切なものが、どうかいつまでも大切なままでありますように。