日本看護協会とは

副会長活動ダイジェスト

月刊『看護』2022年5月号より

副会長  井伊  久美子

副会長 井伊久美子

【他人ごとではない教員不足】

公立学校で2000人以上の「教員不足」が文部科学省の全国調査で公表され、学校現場や保護者の立場等からさまざまな議論が起こっています。小・中学校で学級担任を担う教員のうち「臨時的任用教員」は約4万1000人で1割を占めているそうです。また、教員不足の理由としては「育児休業の取得」や「病気による休職」「特別支援学級の増加」などが挙げられています。他人ごとではないと今さらながら思います。私が学長を務める香川県立保健医療大学は2021年度に定年退職教員が5名と大幅な教員の交代が生じました。幸いなことに教授の確保はできましたが、問題は若手教員の確保です。これまで看護師の確保対策は本会の重点政策でもあり、国としても需給対策として取り上げてきましたが、看護教員についてはどうでしょうか。看護師基礎教育を4年としたとき、教員不足が壁として大きく立ちはだかることの検討はしましたが、妙案はなしです。看護の将来のために看護教員対策を!と思います。

副会長  齋藤  訓子

副会長 齋藤訓子

【社会保障審議会介護保険部会キックオフ】

介護保険制度は3年ごとに見直しており、2023年の法律改正、2024年の介護報酬改定に向けた議論が始まりました。1回目では全世代型社会保障構築会議で出された当面の論点を含めた議論が求められました。16項目ある当面の論点で介護保険にかかわるのは、首都圏や大都市での介護ニーズ増大への対応、介護離職、ヤングケアラーの問題、地域共生社会をめざす上での生活困窮者等の住まい対策、人材育成、デジタル技術の活用等、多岐にわたります。地域で暮らす人々の複雑・多様化する問題や課題に対応するため、医療・介護・福祉の制度がシームレスに連携し合うことが大前提ですが、現実はまだまだ縦割りで、地域の状況も千差万別です。誰でも住み慣れた地域で最後まで暮らすという地域包括ケアシステムの理念が浸透し、療養者や住民が困らないようにするため、介護保険で行ってきたさまざまな事業評価を踏まえ、療養者・住民を護る看護職としてこの議論に参画していきます。

副会長  秋山  智弥

副会長 秋山智弥

【令和4年度診療報酬改定のポイント 連携の鍵となる看護職】

3月4日、令和4年度診療報酬改定の関係法令や通知等が発出、施設基準で求められる要件等が明らかになりました。あらためて今回の改定を見ると、ポイントは3つ。1つ目は“コロナ禍で明るみになった諸課題への対応”―地域全体の感染対策や重症ケアの質の向上、遅れが指摘されてきたデジタル化やオンライン化に向けた取り組みへの評価です。2つ目は“コロナ禍の医療現場に配慮しつつも2025年に向けた布石”―施設基準等の柔軟な取り扱いや経過措置、処遇改善等で配慮しつつ医療機能の分化・強化と連携が色濃く評価されました。3つ目は“タスク・シフト/シェアの推進”―特定行為研修修了者の活用等、チーム医療のさらなる推進や看護職の負担軽減、看護補助体制の充実化等への評価が盛り込まれました。コロナ禍の先には待ったなしの少子超々高齢社会。施設間連携が必須のフェーズでよりよい患者アウトカムを達成するには、看護職の“つなぐ”役割こそが鍵となります。