日本看護協会とは

副会長活動ダイジェスト

月刊『看護』2021年11月号より

副会長  井伊  久美子

副会長 井伊久美子

【災害支援ナースのあり方を見直す】

地震、噴火、豪雨等による自然災害は季節を問わず、そして当然ながら新型コロナウイルス感染症まん延にもかかわりなく発生します。これまでの看護職同士の助け合いを具体化した本会と都道府県看護協会による「災害支援ナース」の活動は、自然災害発生後の被災地において多大な貢献をしてきました。一方で国においては、災害時の保健医療活動体制の変化、新型コロナウイルス感染症対策としての応援派遣等、災害支援体制および健康危機対応はより整備され確立されてきています。豪雨災害後の被災家屋の片づけや泥の撤去などは、日本中から駆けつけるボランティアが根づいてきていましたが、コロナ禍で県境を越える移動を控える中、自治体が復旧事業の一環として業者に委託する例も出ています。災害支援ナースの活動も実際には「看護職同士の助け合い」を越えており、ニーズも明確です。これまでのボランティアベースから業務として、より安全を担保した位置づけに見直す時期に来ていると考えます。

副会長  齋藤  訓子

副会長 齋藤訓子

【基礎領域の講義の工夫は?】

現在、コロナ禍の緊急事態宣言下で執筆しています。過日、文部科学省が行った令和3年度全国学力・学習状況調査の結果報告の記事を読みました。小学校6年生、中学校3年生を対象とした国語、算数・数学のテストで休校期間と平均正答率との関連を見ておりましたが、休校期間が長くても短くても正答率に差がなく、休校期間との相関はないという結果でした。補習等の工夫を考えられる限り行ったことも、相関がない要因と分析しています。看護学校でもコロナ禍では講義についてさまざまな工夫がなされたと思いますが、私の心配は、所属組織(関東学院大学)で秋学期にスケジュールしている専門基礎領域(病理学、身体の構造等)が講義資料の配信のみとなっていることです。資料に併せて音声での解説を希望したいところですが、特に外部の講師(医師など)に依存しているため、なかなか難しい状況です。どのような工夫やフォローができるのか、またそのような時間がどこで確保できるのか悩ましいところです。

副会長  秋山  智弥

副会長 秋山智弥

【ICUにおいて重症度、医療・看護必要度のB項目を評価する意義】

令和3年度第7回診療報酬調査専門組織 入院医療等の調査・評価分科会にて中間とりまとめが行われました。重症度、医療・看護必要度については、「心電図モニターの管理」が本来不要な患者にまで実施され、看護の手間を増やしている可能性が示唆されました。また、ICUにおいてA得点を満たす患者の全数近くがB得点も満たしていることから、B項目を評価する必要性について疑問が投げかけられています。A得点が高い患者のB得点が高いことは、看護必要度の開発当初から明らかにされており、当然と言えば当然の結果です。B項目をICUの施設基準に残すことがモラルハザードにつながるのであれば、基準から外すこともやぶさかではありません。とはいえ、ICUにおける早期リハビリやせん妄リスクの低減などの取り組みのアウトカムがB項目の得点に反映されることを考えると、B項目の継続的な測定は今後も必須と言えます。これを自主的に測定しようとするかどうか、看護管理者の手腕が問われそうです。

  • 9月8日開催