日本看護協会とは

副会長活動ダイジェスト

月刊『看護』2019年7月号より

副会長  井伊  久美子

副会長 井伊久美子

【統括保健師について】

4月24日に、厚労省の保健師中央会議に出席した。以前に保健師職能担当理事として出席して以来だったが、10年間の変化は大きかった。特に統括保健師(かつてはこの言葉も使っていなかった)を大きく取り上げており、そもそもこの会議の目的の1つは、統括保健師の横のつながりを支援することであった。2013年厚生労働省健康局長通知「地域における保健師の保健活動に関する指針」の影響が大きい。私の記憶が正しければ、2004年ごろの市町村合併の前後から保健師の分散配置が急増し、国で市町村保健活動のあり方が検討され、「統括的な立場の者」の必要性が取りまとめられたのが最初だったと思う。会議ではさまざまな調査報告もなされ、統括保健師の配置状況等、目覚ましい結果もあったが、残念な事項もあった。紹介された「市町村保健師管理者能力育成研修」はたった2日で15時間程度のプログラムだった。期待される専門能力に見合わないと感じたのは私だけだろうか?

副会長  齋藤  訓子

副会長 齋藤訓子

【看護小規模多機能型居宅介護のこれから】

先般、とある研究会で看護小規模多機能型居宅介護(以下:看多機)の現状と展望というテーマで話をする機会をいただきました。参加者はさまざまで研究者、訪問看護師、医師(在宅医療の実践家)、歯科医師、薬剤師、元厚生労働省幹部、自治体職員、介護サービス事業者等々。約1時間で創設の背景、サービスの仕組み、事例紹介、今後の拡充対策などをお話ししました。意見交換の場面では現在の仕組みでの課題が出され、ケアマネジャーの変更や通所時間帯中に往診はできないことなどが挙がりました。特に往診については、実践者からの要望も多く、何度か交渉した経緯がありますが、回答は「絶対にならぬ」です。あくまでも通院が困難な場合に往診や訪問診療を認めているので、通所なら保険医療機関に来られるでしょという論理です。ほかにも多々、看多機の拡充対策についてさまざまな意見をいただき、今後の政策提案に活かしたいと考えますが、その後の食事会で往診の件は妙案が出てきたので乞うご期待。

副会長  秋山  智弥

副会長 秋山智弥

【看護を通じて伝えたいメッセージ】

5月12日の「看護の日」の前日、JNAホールで第9回「忘れられない看護エピソード」表彰式が開催されました。全国から2,629通もの応募が寄せられ、その中から受賞20作品が選ばれました。看護職部門で最優秀賞に選ばれたのは後藤史保子さんの『部屋の模様替え合戦』。悪性リンパ腫で再発を繰り返しながらも最期まで自立した生活を送りたいと願う患者さんと、その願いに最期まで寄り添おうと部屋の模様替えに奮闘し続けたナースとの二人三脚の物語。一般部門で最優秀賞に選ばれたのは藤本清美さんの『お母さん』。二度の流産を経て迎えた三度目の妊娠で無事に女の子を出産された藤本さんと、死産の時から一貫して藤本さんを“お母さん”と呼び続け、戸惑う藤本さんに対して信念をもって励まし支え続けたナースとの物語。
語らずとも、意識せずとも、看護師たちが“目に見えない”看護を通して相手に伝えたいメッセージはいつも1つ。「どんな時もあなたは決してひとりではない」