日本看護協会とは

常任理事のマンスリー通信

月刊『看護』2018年10月号より

常任理事 川本利恵子

常任理事 川本利恵子

【台風に翻弄される第49回日本看護学会学術集会!】

7月19、20日に行われた精神看護領域の学術集会を皮切りに、第49回日本看護学会が始まりました。順調な滑り出しでしたが、7月27、28日開催の佐賀県佐賀市の在宅看護領域は、異例な進路の逆走台風のため、不安な中での開催となりました。当日は台風の影響よりも猛烈な暑さに見舞われましたが、「地域でその人らしさを支える“在宅看護”」というテーマのもと参加者の満足も大きく、学会は盛況で予想を上回る当日参加がありました。関東圏では飛行機の欠航があり、影響を受けられた方もいらしたようです。8月9、10日の宮城県仙台市で行われた看護管理領域も台風直撃の予想の中、天気予報を気にしながらの開催決定でした。初日は雨模様でしたが、「台風を吹き飛ばしましょう」という福井会長や佃宮城県看護協会会長のもと、会場は開会式から熱気にあふれ、翌日は晴天下での開催となりました。テーマ「未来に向かって『つなぐ』をマネジメントする」のもと、会場では活発な意見交換が行われました。

常任理事 吉川久美子

常任理事 吉川久美子

【DiNQL大会 11月に開催!】

今年の夏は、過去に経験したことがないような猛暑の日々でした。これは異常気象というより、日本全土、地球規模での変化かと思われ、このような気候の変動に対応していかなければならないとあらためて考えさせられました。そのような中、お盆のときに発生した、山口県で行方不明になった2歳男児が、丸3日近く1人で山の中で過ごし発見されたというニュース、そして発見者のボランティアの方の“ボランティア魂”に感激し涙しました。
担当事業では、現在、「看護管理者のマネジメントラダー」について検討し、作成をしています。10月には皆さまからパブリックコメントをいただく予定ですので、ご意見をよろしくお願いいたします。また、11月には、労働と看護の質データベース事業において「DiNQL大会」を大阪と東京で開催します。看護を可視化していくことは、看護政策を提言していくためにも重要なことです。多くの施設の取り組みを共有し、看護の質向上につなげていきたいと思います。

  • 大阪会場:11月12日(月曜日)9:30〜17:00(大阪国際交流センター)
  • 東京会場:11月19日(月曜日)9:30〜17:00(東京ビッグサイト)

常任理事 熊谷雅美

常任理事 熊谷雅美

【持続可能な働き方】

今年は「かつて経験したことがない」甚大な被害をもたらした豪雨災害が起きました。まずは被災された皆さまにお見舞いを申し上げますとともに、1日も早く健やかな日常が取り戻せるよう微力ながらも活動をしていきたいと思います。
さて、私たちの直面している「かつて経験したことがない」状況の1つに、少子社会があります。人口減少によって、看護の対象者も少なくなりますが、看護職も同じです。人が健康で安心して人生を送るためには、医療と看護は必要です。だからこそ今、看護職がやりがいを感じて働き続けられる仕組みづくりが求められています。本会は昨年度、「看護職員の夜勤負担に係るエビデンス収集に関する共同研究」を行いました。この調査結果から夜勤・交代制勤務に伴う負担軽減のためには、勤務間インターバル確保の重要性があらためて示されました。次のフェイズは、働き続けられる仕組みづくりです。

常任理事 荒木暁子

常任理事 荒木暁子

【看護師職能Uの力を合わせて!】

8月8日に、全国職能委員長会が開催されました。今年の職能Uの活動テーマは、労働者および療養者のリスク管理や組織力強化です。老人看護専門看護師の吉岡佐知子さん(松江市立病院副看護局長)は、介護施設における援助職が押さえておくべき倫理的問題とその対応について、高齢者の特性を踏まえ日常倫理が重要であると話されました。在宅看護専門看護師であり研究・臨床をされている山岸暁美さん(慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学教室)からは、診療所看護の現状、今後、地域ベースの看護機能としてのヘルスアセスメント、予測的な介入、伴奏者としての意思決定支援、そして、医療依存度を下げ生活へ落とし込む介入が重要となることなどが話されました。グループワークでは、特に、組織力強化に関して、地域における医療ニーズの高い利用者の対応の要である診療所看護師との協働に関する好事例などが情報交換され、大変刺激的な話し合いとなりました。職能Uの仲間は、パワフルです!

常任理事 鎌田久美子

常任理事 鎌田久美子

【「保健師の活動基盤に関する基礎調査」が始まっています!!】

保健師は、これまでさまざまな健康課題に向き合い、社会のニーズや新たな行政施策を踏まえ、その解決に向けて取り組んできました。近年、健康課題は複雑多様化し、保健師活動は時代の変遷とともに変化、発展していくことが求められています。本会では、2009年度、2010年度、2014年度に、保健師の活動領域、業務内容、現任教育の実態等の活動基盤に関する調査を実施し、その結果は、ナショナルデータとして、保健師の現任教育体制の整備や行政における統括保健師の配置など、さまざまな政策等に反映されました。今年度は、人材確保・定着推進および統括保健師の配置推進・役割発揮を目的とした調査も新たに加え、ナショナルデータとして新たな課題を抽出し、課題解決につなげていきます。本調査は看護協会会員に限らず、すべての保健師を対象としたWeb調査です。保健師の未来のために!さまざまな課題を浮き彫りに!ぜひ保健師の皆さまのご参加お願いします。調査期間は10月10日(水曜日)15時までです。

  • 厚生労働省先駆的保健活動交流推進事業

常任理事 井本寛子

常任理事 井本寛子

【朝夕、秋の気配を感じる季節となりました】

記録的な猛暑だった7月、昨年度に実施した「小児在宅移行支援指導者育成研修」のフォローアップ研修を開催しました。修了生の83%にあたる147名が参加し、1年間の活動成果を共有しました。指導者育成研修は、本会が2015年度に実施した「医療機関と訪問看護ステーションにおけるNICU退院後の母子とその家族への支援に関するフォーカスグループインタビュー」において、(NICU 等から退院する児の在宅移行支援に関わる看護職間の連携強化)や(NICU 看護職が行う退院指導における在宅での療養・療育の視点強化>)の必要性が課題として挙げられたことを受けて、2017年度、2018年度と、2年にわたって実施しているものです。
今回のフォローアップ研修の活動報告によると、修了生が所属施設で小児在宅移行支援パスの導入や、教育プログラムの検討など具体的な活動を展開しているとのことでした。8月には2018年度の研修が始まりましたので、その活動がより広がることを期待したいと思います。