常任理事のマンスリー通信

機関誌「看護」2026年5月号より

常任理事 井本 寛子

常任理事 井本寛子

日本ナースヘルス研究(Japan Nurses’Health Study:JNHSⅡ)にご協力を!

日本ナースヘルス研究は、日本人女性の健康維持・向上のため、2001年から女性看護職者を対象に開始され、これまでに女性ホルモン剤の使用経験者割合が諸外国と比較して低いこと、ならびに不妊や妊娠時の合併症と、後年の生活習慣病や更年期症状の発生との関連を明らかにしました。現在、次世代を担う1972~2005年生まれの女性看護職者を対象として新たな研究(JNHS-II)が実施されています。2025年時点で、53歳以下の看護職資格(看護師、准看護師、保健師、助産師)を持つ女性が対象で、就労の有無や職業を問いません。今回の研究目的は、月経関連疾患、不妊症などの有症割合や女性ホルモン剤の利用、婦人科領域のがん検診といった女性固有の保健医療習慣の実態を把握し、さまざまな症状や疾病の発症予防につながる若年時の生活習慣因子を探索することです。ご興味のある方は、資料のご請求をお願いします。詳細はこちら

常任理事 木澤 晃代

常任理事 木澤晃代

令和8年度診療報酬改定
夜勤負担の軽減と処遇改善に

今回の診療報酬改定では、医療従事者の処遇改善として、賃上げのさらなる推進が挙げられています。特に夜勤を担う看護職員の負担軽減や人材確保の課題に対しては、評価の使途の見直しが行われました。ベースアップ評価料等で定められている「基本給又は決まって毎月支払われる手当の引上げ」の中には、これまで夜勤手当が含まれておらず、夜勤手当の引き上げに充てることができませんでした。しかし改定後は、看護職員処遇改善評価料およびベースアップ評価料による収入を夜勤手当の増額に用いることが可能となります。併せて、看護職員の夜勤負担軽減に組織的に取り組むことを促進するため、看護職員夜間配置加算、急性期総合体制加算(新設)等で定める看護職員の負担軽減と処遇改善の計画について、夜勤に関する状況把握や計画立案を含むものとすることとなっています。ぜひとも夜勤手当の増額にご活用ください。

常任理事 田母神 裕美

常任理事 田母神裕美

高齢者住まいの体制整備

近年、高齢者の住まいとして有料老人ホームが増加しています。有料老人ホームには、介護保険法上の「特定施設入居者生活介護」(以下:特定施設)の指定を受けた「介護付き有料老人ホーム」と、介護保険法の指定を受けていない「住宅型有料老人ホーム」(以下:ホーム)があります。特定施設は有料老人ホームとして老人福祉法に基づく都道府県等への届出とともに、介護保険制度に基づく人員基準や設備基準を満たすことが必要です。ホームの入居者像が幅広い中、近年、高齢化、要介護度の重度化、看取りによるサービス終了者が増加していることが示されており、今回、制度改正の検討が行われ、中重度の要介護者や、医療ケアを要する要介護者等を入居対象とするホームについて登録制とし、一定の基準を設けること等が示されました(※)。入居者の安全性確保に対するホームの体制整備とともに、高齢者住まいの重要性を踏まえ、地域の関係者がホームと連携を深め、理解を深めることが重要であると考えます。

介護保険制度の見直しに関する意見(p.18~23)(厚生労働省作成資料)

常任理事 松本 珠実

常任理事 松本 珠実

日本保健師連絡協議会活動報告集会

保健師関連6団体(日本看護協会、全国保健師長会、日本産業保健師会、日本保健師活動研究会、全国保健師教育機関協議会、日本公衆衛生看護学会)で構成している日本保健師連絡協議会では、3月15日に2025年度の活動報告集会をWEBで開催しました。今年度は、2014年に作成した8つの提言を評価した上で、残された課題と近年の保健師を取り巻く課題を解決すべく、新たな提言案の作成に取り組みました。提言案は、「2040年に向けた保健師の人材確保」「看護基礎教育への上乗せとしての保健師基礎教育の大学院化」「保健師の社会的認知の向上をめざす実践・教育・研究の協働と成果創出」「自律した質の高い保健師活動の明確化」「働き盛り世代の健康支援の強化」「日本保健師連絡協議会の活動基盤の強化」の6つを示し、参加者と意見交換を行いました。これらのご意見やアンケートを基に、2026年度の早い時期に提言を確定させ、協議会の体制を強化し、取り組みを行ってまいります。

常任理事 橋本 美穂

常任理事 橋本 美穂

「新たな地域医療構想」を地域と自身の看護を考えるきっかけに

2040年を見すえた効率的かつ効果的な医療提供体制の構築に向け、「新たな地域医療構想策定ガイドライン」作成等の検討を行ってきた「地域医療構想及び医療計画等に関する検討会」が、3月3日に第12回をもって終了しました(※1)。今後は、都道府県においてガイドラインに沿って、地域医療を取り巻くさまざまな変化に対応し、すべての人が適切に医療・介護を受けながら生活し、必要に応じて入院し、日常生活に戻ることができ、同時に医療従事者も持続可能な働き方ができるよう取り組みが進められます。2040年、お住まいの地域の医療提供体制はどうなるのでしょう。住民として注視し、またそれを支える看護職として、自分自身の将来のキャリアを考えるきっかけとなることを期待します。そのときに2040年の看護の進むべき方向性とそのために何をすべきかを示している「看護の将来ビジョン2040 ~いのち・暮らし・尊厳を まもり支える看護~」(※2)を、ぜひ参考にしてください。

※1 地域医療構想及び医療計画等に関する検討会とりまとめ(厚生労働省ホームページ)
※2  看護の将来ビジョン2040 ~いのち・暮らし・尊厳を まもり支える看護~

常任理事 淺香 えみ子

常任理事 淺香 えみ子

Be Well, Work Well, Nurse Well. 
みんなでつくる、看護職のウェルビーイング

日本看護サミット2025において、働き方の革命をめざすスローガンが打ち上げられました。「看護の将来ビジョン2040~いのち・暮らし・尊厳を まもり支える看護~」を実現し継続するためには、今大きく働き方を転換する必要があります。看護職である私たちの改善は自分よがりではなく、国民のいのち・暮らし・尊厳の確保につながるものです。看護職の私が―「Be Well」心身ともに満たされていること。「Work Well」そのための働く環境や仕組みが整っていること。「Nurse Well」看護の専門性を発揮し、よりよい看護が提供できること。これらを獲得する方法の一つは、私たちが、私自身・私の職場・私の看護への提案・改善を言葉にしていくことから始まります。職場の中で、同僚・先輩との中で、ご家族の中でスローガンを意識して話してみませんか。新しい年度開始のこのときこそ好機だと思います。このスローガンをいち早く看護職全体で共有し、実務の改善の推進力になるように活用していきたいです。

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