日本看護協会とは

常任理事のマンスリー通信

月刊『看護』2017年3月号より

常任理事 洪 愛子

常任理事 洪 愛子

【専門看護師の活躍に期待】

2016年12月末時点の専門看護師の総数は1883人、専門看護師の所属施設は「病院」が最も多い1585人(84.2%)、「訪問看護ステーション」所属は42人(2.2%)。「訪問看護ステーション」所属の専門看護師は、在宅看護(15人)、がん看護(11人)、地域看護(5人)、精神看護(4人)、老人看護(3人)、慢性疾患看護(2人)、家族支援(2人)と7分野に拡がっている。また、「介護保険施設等」には、老人看護(8人)のほか、在宅看護(1人)の専門看護師が所属。病院勤務者は「病棟」が669人(42.2%)と最も多く、次いで「看護管理部(室)」268人(16.9%)、「外来」223人(14.1%)、「地域医療連携部門」にも48人(3.0%)が所属。増える傾向にある病院の「外来」に所属する者は223人で、「クリニック・診療所」に所属するものは18人。医療・介護の提供体制が「病院完結型」から「地域完結型」へと変わる中、地域包括ケアシステムの構築におけるキーパーソンとして、今後もさらなる活躍を専門看護師に期待している。

常任理事 齋藤訓子

常任理事 齋藤訓子

【介護施設の感染対策】

私事ながら1月2日夜から2日間、トイレで暮らした。実家で食した魚介だと思ったが一緒に食べた弟はけろっとしている。どっかで拾った模様。しかし苦しかった。これが母だったら間違いなく別世界であっただろう。介護施設での感染対策はインフルエンザにノロにと特に冬期は神経を使う。スタッフ一丸となっての手洗い等の予防対策の徹底と利用者の栄養管理が問われる。米国ではMDS*1でナーシングホームでのケアの質の評価を行っているがその内容にインフルエンザ・肺炎ワクチン予防接種者、尿路感染等が含まれる。病院には感染対策チームがあり専門家たちが活躍している。介護施設は独自で対策を検討・徹底している所もあるが、やはり専門家による技術指導を導入し、慣習での対策からエビデンスのある対策へと変化を遂げていく必要があるのではないか。専門看護師や認定看護師は現場のケアの質向上に確実に寄与している。その活動の範囲を介護現場に広げていけないかと日々思う。

  • Minimum Data Set:米国でナーシングホームにおけるケアの質の評価・保証を目的として開発されたアセスメントツール

常任理事 福井トシ子

常任理事 福井トシ子

【災害時小児周産期リエゾン設置】

この通信を読んでいただくのは、梅の花が咲き、桜の花が待ち遠しいね〜という会話が聞こえているころでしょうか。執筆している今日は、1月14日です。新年になり日々がいっそう早く過ぎていきます。2016年も災害は続き、人々の生活が脅かされてきました。そのような背景もあり、災害時小児周産期リエゾンが設置されました。災害時小児周産期リエゾンは、災害発生時に被災地の搬送が必要な小児・妊産婦の情報を収集し、被災地内の適切な医療機関への搬送をコーディネートするとともに、全国の災害時小児周産期リエゾンと連携し、被災地外への搬送方法、受け入れ体制の情報を収集する等の役割や機能を持つものです。3月3日の全国助産師職能委員長会では、災害発生時の妊産婦支援について、平時から地域が一体となって準備性を高めていく機会とするため、先駆的に取り組んでいる行政や機関から学び、全国の体制整備を推進していきます。このような仕組みが使われることのない日々であることを願いつつ。

常任理事 中板育美

常任理事 中板育美

【「データを活用した保健活動推進のためのフォーラム」開催】

1月20日、仙台でフォーラム「データ活用は地域づくりのたまて箱」を開催。健診やレセプトなどのデータを分析・活用し、データヘルス計画策定にかかわったモデル自治体(公募で5カ所)とその助言者が、住民の生活を反映した計画策定のプロセスを報告しました。データヘルス計画が「日本再興戦略」の中で示され注目される中、保健師がその推進に参画することで、保健師活動により培った地域情報と分析データ結果が融合し、住民と地域の情勢に見合った重症化予防対策につながったと評価します。さらに、国保部門のみならず保健部署との協働を強力に要請しての策定は、徐々にまちづくり担当部署や首長などへの波及効果を生みました。事務官の参加者からも、「住民の健康の実態を知ることができた」「詳細なデータの分析から住民の生活の動線も理解でき、まちづくりに活かせる」などの感想が聞かれました。計画の実行は始まったばかり。平成30年度の本格実施に向け、活動をつないでいただきたいと思います。

  • 国保連や保健所等のスーパーバイザー

常任理事 川本利恵子

常任理事 川本利恵子

【寒波到来!】

1月14・15日は数年ぶりに日本列島へ寒波が到来し、大雪が降った地域もあった。センター試験への影響を心配する報道もあり、雪とインフルエンザを、いつも心配していた教員時代を思い出した。教育の現場から日本看護協会理事となり4年目。この間、看護実践現場の質向上に取り組み、看護師のクリニカルラダーの開発と活用、看護業務基準の10年ぶりの改訂に携わった。この過程で、現場を支える1人ひとりの看護職の能力が重要であり、看護がめざす目的を自覚し、目的の下に連携・協働することが必要であると再確認した。看護職の能力育成には、まず看護に関する基礎知識と知識を応用していく思考力が重要だが、そのスタートは看護基礎教育である。学生も社会も変化する中で、今まで以上に看護の原点と基盤となる教育の存在価値は大きくなっている。看護教育がめざすことや求められていることは何か。教育現場を俯瞰できる立ち位置だからこそ見えてくることを大切にしたい。

常任理事 勝又浜子

常任理事 勝又浜子

【「看護師等免許保持者の届出制度」を利用した再就職者が活躍中!】

吉田拓郎の昔の歌「今はまだ人生を語らず」「落陽」、今の歌「ガンバラナイけどいいでしょう」などを聞きながら、お料理をつくる時間は最高のひとときです。しかし、ワインを飲んだ後の食器洗いは最悪のひとときです。
さて、皆さんもご承知の通り、2015年10月から、「看護師等免許保持者の届出制度」が始まりました。免許を持ちながらその仕事についていない方に氏名や連絡先等を都道府県ナースセンターに届け出ていただき、ナースセンターが復職を支援する制度です。制度創設以来、2016年12月31日までの登録者数は3万6359人、うちe ナースセンターに登録された人は1万4947人、再就職された方は2458人となっています。再就職された方は、病院だけでなく、訪問看護ステーションや介護施設、地域包括支援センターなどの新たな看護分野で活躍されています。女性雑誌にも広告を掲載しました。皆さんのまわりの就労されていない看護職の方にぜひお声かけください。