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2017年

12月号

日本看護協会 国際部

国際看護師協会(ICN)暫定CEOの着任、核兵器禁止条約に関する共同声明など

今月は、ICNの最近の動向を紹介する。

暫定事務局長(CEO)着任

2017年9月、ICN暫定事務局長(CEO)としてトーマス・カーンズ教授が着任した。フランシス・ヒューズ前CEOの退任に伴い、新CEO就任までの期間、暫定CEOとしてICN事業を推進する。

カーンズ氏は、37年間の看護のキャリアを通じて、規制、教育におけるリーダーシップ、戦略計画、プロジェクトマネジメントおよび研究に深い知識と経験を持つ。現職は、アイルランド王立外科医学院の看護・助産学科 事務局長であるが、サバティカル(研究)休暇を取得し、ICN暫定CEOを務めていく。

核兵器禁止条約に関するICNの共同声明

2017年9月18日、ICNは、核兵器禁止条約の早期発効に向け、核戦争防止国際医師会議(IPPNW)、世界医師会(WMA)、世界公衆衛生連盟(WFPHA)と共同声明を発表した。7月に国連で採択された「核兵器禁止条約」の署名が9月20日から開始されることを受けて、すべての国家に対し、核兵器禁止条約の迅速な署名と批准を要請するとともに、核廃絶に向けた条約の遵守を求めるものである。共同声明の主な内容は以下となる。

核兵器禁止条約は、最も破壊的な兵器の廃絶に向けた重要な前進として歓迎する。同条約を推進する関係者は、核武装をする国家や、核に依存する国家にこの規範の遵守をはたらきかけねばならない。核兵器は、無差別で、過度の影響をもたらすことから、国際法を侵害する。核爆発は人体や環境に重大な影響を及ぼす。しかし、保健医療や国際救援コミュニティが、核兵器による甚大な破壊に対応することは、不可能である。核兵器を保有する国家および他国が保有する核兵器に依存する国家は、核弾頭、核兵器プログラムや施設を廃絶し、核兵器に関連するすべての活動を中止しなければならない。核兵器禁止条約は、核兵器の禁止や、核武装の解除を遵守するための道筋を示しており、それに従うよう可能な限り強い言葉で要請する。

世界看護政策指導者機関(GNPLI)の開催

世界看護政策指導者機関(GNPLI)が初めて開催され、19カ国から27名が参加した。これまで、世界看護指導者機関(GNLI)として実施されてきたが、2017年は「政策」に重点を置くプログラムに変更された。

GNPLIの目的は、すべての保健医療従事者の安全やウェルビーイング、社会経済的利益を保護しつつ、良好な健康アウトカムと質の高いケアへの取り組みを行えるよう、看護指導者の能力を強化することである。

2017年GNPLIのプログラムは5カ月にわたり、「導入モジュール(7〜 9月)」「集合ワークショップ(9月に1週間)」「実施モジュール(9〜11月)」の3部で構成される。集合ワークショップはジュネーブ郊外で開催され、ICN担当者の進行の下、ICN会長をはじめとした多様なゲスト講師を迎え、講義や意見交換が行われた。また、各参加者はアクションプランを完成させ、帰国後に実践を進めていく。

●参考文献

  • Global Nursing Policy Leadership Institute