国際情報

国際情報のページ

2018年

2月号

日本看護協会国際部

第14回アジア看護師協会同盟(AANA)会議

第14回アジア看護師協会同盟(AANA)会議が2017年11月16日(木)に台湾・台北市で開催された。本会から、福井トシ子会長、中板育美常任理事が代表者として参加した。

AANAは、アジアの国/地域間の緊密なネットワーク維持、および専門職開発と健康に関する知識の共有を目的とし、2003年に設立された。12の看護師協会(インドネシア、韓国、シンガポール、タイ、台湾、中国、日本、フィリピン、香港、マカオ、マレーシア、モンゴル)がメンバーである。

今回は、「継続教育―新人から専門家まで」のテーマの下、10の看護師協会が参加した。自国/地域の看護基礎教育および継続教育の状況や、自協会の取り組みを発表し、その後の意見交換では、高度実践看護師(APN)、および看護学生の臨床実習における責任と法律による保護の2点に焦点を当てた。

各協会からは、国内ニーズへの対応や、グローバル化による外的な影響(例えばASEAN域内の資格の相互認証)等のさまざまな要因により、各国/地域の教育制度が進化を続けていることが報告された。各国/地域の看護に関する法律や制度が異なるため、単純に状況や制度を比較することはできない。しかしながら、臨床現場の変化に伴い、法や教育を変え、看護師が変化に対応できるよう、看護師協会は取り組む必要があることも述べられた。

各国/地域の現状と課題

主な内容は以下となる。

基礎教育:
参加10協会の国/地域のうち、5カ国では看護基礎教育を大学で提供しており、5カ国/地域では、大学と専門学校において看護基礎教育を提供している。
継続教育:
看護師協会は、継続教育の提供に積極的に取り組んでいる。継続教育には、キャリアアップや資質の向上としての側面と、免許・資格更新のための教育としての側面がある。韓国、タイ、台湾、中国およびマレーシアでは、免許・資格更新の要件に一定の時間や単位の継続教育の受講が定められている。
新人看護職員への研修:
新人看護職員が、基礎教育から臨床現場での実践にスムーズに移行するための研修制度が導入されていることが、半数以上の協会から報告された
高度実践看護師(APN):
参加協会の国/地域におけるAPNの定義や制度は異なるが、看護師が特定領域の専門家としての役割を果たすため、多様な取り組みが行われていることが報告された。

タイでは、APNとなるコースが以前は2種類あったが、2014年に新たに導入された修士課程後のプログラムに教育課程を一本化した。また、台湾は、APNの次のキャリアステップとして、博士課程において、実践に特化した課程が2018年より開始される。一方、中国では、APNが臨床で活動するための規制の整備が十分ではなかった。また、フィリピンでは、看護法にAPNが規定されていないため、看護法の改定が必要であるとの発言もあった。

看護学生の臨床実習における責任と法律による
保護:
学生の臨床実習における行為の責任については、各国/地域の法制度が異なるため、責任の所在は異なる。フィリピンでは指導看護師、マカオでは教員、香港では病院、台湾では病院と大学に学生の行為の責任があると報告された。また、学生の行為の責任を負う教員の保護や学生の監督の質の保証などの課題があるとの発言もあった。

来年は、「看護実践の保証」をテーマに、香港で開催される予定である。

1月号

ICM会長 フランカ・キャデエ Franka Cadée

日本の皆さまへのごあいさつ

就任直後にメッセージを寄せておりますが、あらためて自己紹介をさせてください。私の名前はFranka Cadée(フランカ・キャデエ)です。このたびICMの会長に就任し、新理事会メンバーとともに、世界に向けて助産師の声を発信できることを大変光栄に思います。

Franka Cadée新会長

新理事会メンバーは、過日カナダ・トロントで開催されたICM3年毎大会(2017年6月)の際に選出され、私とともにICMを運営する責務を担います。ICM理事会で高く評価されている日本の助産師、谷口初美さん(九州大学)とご一緒に仕事ができることも大変うれしく思っています。

私は、助産領域のエキスパートで母体保健に関する国際的アドバイザーとして長年働いてきました。30年以上にわたり、開発戦略・政策開発、擁護、リーダーシップ、プロジェクト管理、パートナーシップなど助産に関するさまざまな領域で仕事をしてきました。人類学的背景も併せ持ち、助産資源のさまざまに異なる国に住んで働いてきた経験から、多様な文化的背景における助産実践の現実的問題も十分認識しています。私は人間的助産を強く支持し、相手を尊重したケアと人権に基盤を置いた手法を助産師たちに奨励しています。

また、2002〜2008年には、ICM理事会の会計責任者を担当し、2008〜2017年は、ロイヤル・オランダ助産師協会(KNOV)代表としてICM評議会に参加してきました。

最初の公式活動報告

ICM会長としての私の最初の対外的な公式任務は、2017年9月の国連総会期間中に同時開催されたさまざまな会議でICMを代表して発言することだった。重責であったが、同時によい刺激を受けて奮起させられ、また非常に有用なものでもあった。

こうした会議の席上であらためて明らかになったのは、「相手を尊重するケアと安全なケアを妊婦と新生児に対して提供する上で、助産師たちが非常に重要な役割を担っている」ということが世界中で認識されていることだった。われわれのパートナーたちは、肯定的な変化を起こすために、社会において助産師がその役割を果たせるように支援することに熱意を示してくれた。

専務理事のサリー・ペアマン、ICM擁護・業務運営管理者のスカーレット・ホーキンズ、およびICM国連代表ジョイス・ハイアットとヴィッキー・ヘドリー各氏とともに、私たちは、ICMの重要な関係者やパートナーたちが組織した多くのイベントに出席した。そうしたイベントの1つの席上で、世界保健機関(WHO)の事務局長テドロス・アダノム博士は、2020年にインドネシア・バリで実施されるICM3年毎大会に出席する強い意志を表明してくれた。

これから、『看護』の読者の皆さまに、ICMの仕事と次の3年毎大会に向けてどのような活動をしていくかについてお話しできることを楽しみにしている。

  • 本誌2017年11月号参照。11月号では下記、新理事会メンバーの写真もご紹介しています。Mary Kirk( 副会長)、Ingela Wiklund(会計)、Dicko Fatoumata S Maiga、Jemima Dennis-Antwi(アフリカ地区理事)、Emmanuelle Hébert、Sandra Oyarzo Torres(アメリカ大陸理事)、Emi Nurjasmi Indomo、谷口初美、Rafat Jan(アジア太平洋地区理事)、Serena Debonnet、Rita Borg-Xuereb、Trude Thommesen(ヨーロッパ地区理事)、Sally Pairman(専務理事)。