専務理事からのワークリポート
機関誌「看護」2026年4月号より
専務理事 中野 夕香里
2025年度第11回常務理事会(2月6日)

ICN IWFF(International Workforce Forum)が2月3(火)、4(水)の両日、国際看護師協会(ICN)と日本看護協会を共同ホストとして横浜で開催されました。看護職の労働をめぐる議論は、国や制度の違いを超えて切実で具体的でした。勤務体制、報酬、専門性の位置づけ等の背景となるシステムが異なる国々の間に、それでも共通の課題はあって、だからこそ、他国の実践や成功(時に失敗)から学べることは多いのだとあらためて感じました。国内の課題を解決するためには、国外にも目を向けて交流や協働をすることも重要であるということだと思います。印象的だったのは、参加者の率直さです。立場の違いをはっきり示しながらも議論が対立に終わらない、相手の発言を受け止め問い直しながら、よりよい方向を探ろうとする姿勢が貫かれていました。意見を言い合うことと、関係を壊すこととは別なのだという当然のことを、まさに教えられた気がしました。チャタム・ハウス・ルール(※)、つまり発言の扱いについて、前置きをするケースが何度かありました。コミュニケも公表する会議であるので少し不思議な感じもしましたが、それだけ各自が置かれている現実を明確に述べている、あるいは、言いにくいことも言って議論しよう……ということでしょうか。自由闊達さと透明性とのバランスも見習うべきですね。
会議が終了して2週間。三寒四温で春に向かう中、花粉も飛び交っているようです。私はいわゆる“認めない派”ですが、今年は、テレビを見ていても、そう公言する人が多いのだなと気づきました。「認めない」と言い張っている時点で、“認めている”のですけどね。
※ 会議や討論で参加者に守ることが求められるルール。参加者は会議上の発言内容を自由に利用できる一方、発言者を特定できる情報を伏せる必要がある。
第11回常務理事会
1.令和8年度診療報酬改定について(案)を協議し、承認されました。
- 長期間の議論のプロセスを経て、1月23日(金)の中央社会保険医療協議会の総会で個別改定項目(短冊案)が示された。2月中旬には短冊が確定し答申されることが見込まれるため(※1)、特に看護の観点から関心が高い事項等については、第6回理事会で報告する。
- 3月初旬には関係省令・通知が発出され、6月1日(月)から改定内容が施行される。
- 日本看護協会は、3月26日(木)に「令和8年度診療報酬改定説明会」(※2)を開催予定。
※1 中医協は2月13日(金)、診療報酬改定の内容を答申した。
※2 申し込みフォームはこちら
2.2026年度 全国職能別交流集会 開催要項(案)について協議し、承認されました。
- 日時:2026年6月11日(木)10:00~15:30
- 場所・開催方法:幕張メッセ 幕張イベントホール、東京ベイ幕張ホール。通常総会に準じて参集で開催。
- 参加費:会員 無料/非会員 1,000円(当日受付のみ)
3.国際看護師協会(ICN)への加盟申請に関する郵送投票について:カザフスタン看護師協会(Paryz)(案)について協議し、承認されました。
- カザフスタン看護師協会(Paryz)からのICNへの加盟申請を受け、ICN理事会は、会員協会代表者(CNR)にICN会員加盟を勧告した。
- 本会は、①ICN理事会が定款の入会資格基準に合致していると判断していること、②ICNでは近年、加盟会員数を増やすことを重要視していること、③ICN加盟により、組織力の強化・向上することで課題の解決および看護の発展が期待されること、をもって賛成票を投じる(本会議終了後、投票済)
4.国外の災害に対する本会対応の基準に関する改定案について協議し、承認されました。
- 国外で災害が発生した際は、平成28年度第3回常務理事会において承認された見舞金の基準、また、担当役員および関係部署間で取り決めた見舞状の基準に則ってきたが、より効果的な対応をめざして基準を改定する。
- 見舞金については、従来の算出基準に加え、周辺事情も鑑みた算出を行う。また、本会内での合意手続きの明確化をはかる。
- 見舞状については、世界的に甚大な被害をもたらす災害が発生していること等を踏まえ、対象国をアジア・オセアニア地域に限定しないこととした上で、必要時、遅滞なく送付できる手順とする。
- 海外での災害発生状況の把握、本会と他国看護協会との関係性およびICNの支援状況等を把握する必要があることに鑑み、対応体制を見直す。
5.第56回(2025年度)日本看護学会学術集会 実施報告
- メインテーマ:最適な看護をマネジメントする~「よい看護」を「どこでも」「ずっと」~
- 開催方法・日時・場所:現地開催(9月12日[金]~14日[日]、ポートメッセなごや)、オンデマンド配信(10月6日[月]~11月6日[木])を併用。
- 参加登録数:4,904名(事前4,188名、当日716名)
- オンデマンド総ログイン数:2,758
- 参加状況、参加者アンケートの結果等を検討し、次回以降の開催に役立てる。
6.そのほか
以上に加え、以下を含む29件の協議事項を議論し、書面による報告も含む23件の報告事項を共有しました。
〈協議事項〉令和8(2026)年度重点政策・重点事業(案)について/令和8年度資金収支予算書(案)及び収支予算書(案)について/2026年度 全国職能別交流集会 開催要項(案)/B課程認定看護師教育の見直しについて(案)/重点事業1-1新たな地域医療構想の策定に向けて(案)/「旅費規程」の改正及び関連規則等の改正について(案) 等
〈報告事項〉令和8年度介護報酬改定について/2025年度 三職能四委員会合同委員会 開催報告/2025年度看護職賠償責任保険制度事業報告/2025年度都道府県看護協会健康危機管理担当者会議 実施報告/令和7年度厚生労働省看護師確保対策特別事業「看護職の多様な働き方周知事業」「看護人材・夜勤人材の確保に向けた看護職の多様で柔軟な働き方導入支援セミナー」実施報告 等
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