専務理事からのワークリポート

機関誌「看護」2026年1月号より

専務理事 中野 夕香里

2025年度第8回常務理事会(11月17日)

専務理事 中野夕香里

「医療法等の一部を改正する法律案」が11月27日に衆議院本会議で賛成多数で可決されました。翌週から参議院での審議が開始され、今国会で成立する見通しです。改正の趣旨は、2040年ごろに向け、地域での良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制を構築するため、地域医療構想の見直し等、医師偏在是正に向けた総合的な対策の実施、医療DXの推進のために必要な措置を講ずることとされています。成立すれば2026年から順次、改正医療法の下、さまざまな施策が開始されます。将来に向け、地域の医療や介護の提供体制を整備、維持しようとするとき、めざす姿をできるだけ具体的に描くことが重要です。社会の変化、特に、人々の医療・看護ニーズの変化・増大、看護の実践を支えるテクノロジーの進化等のファクターを十分に勘案するとともに、若年層の人口が減少する中において、必要な看護を提供するため、看護実践の対象と場の広がりへの対応、看護提供システムの効率性の向上、質と量の両面からの看護職の確保等の観点からあるべき姿を同定し、バックキャスティングで取り組んでいく必要があると本会では考えています。「看護の将来ビジョン2040」の実現にそれぞれの立場で取り組んでいく際にも、“ なりたい姿”をまず考え、議論することが必要ですね。
先日は、現在、石川県立看護大学学長であられる真田弘美先生の「International Achievement Award(※)」受賞記念祝賀会に参加させていただきました。先生の多大な業績は言うまでもありませんが、それらの業績を達成する過程で、なりたい姿、あるべき姿に向けてエビデンスを積み上げる明確なスタイル、スタンスが貫かれていることを知り、感服しました。真田先生、心よりお祝い申し上げます。

  • 国際看護師協会(ICN)が公的に支援するフローレンス・ナイチンゲール国際財団(FNIF)により、1999年に設立された。2年に1度、ICN加盟協会の推薦により、看護におけるケア、教育、管理、研究を通じて国際的に顕著な影響を与えた個人に対し、ICNが授与。日本人の受賞は今回が初。
第8回常務理事会

1.令和8(2026)年度重点政策・重点事業(案)について協議し、承認されました。

  •   2026年度からの3年間に取り組む重点政策・重点事業について検討した。
  •   6月に公表した「看護の将来ビジョン2040」において2040年に向けて「看護がめざすもの」として掲げた“その人らしさを尊重する生涯を通じた支援”、“専門職としての自律した判断と実 践 ”、“ キーパーソンとしての多職種との協働”と、その前提としての“看護職のウェルビーイング”を実現するために特に力を注ぐべきことを重点政策・事業とする。
  •   2027年2月の理事会で確定し、6月の通常総会で報告の予定。

2.令和8年度診療報酬改定に向けた議論の状況 理事会報告資料(案)について協議し、承認されました。

  •   4つの基本認識、4つの基本的視点および具体的方向性(案)が示された。基本的視点の1番目に物価・賃金上昇や人口減少等の環境の変化を踏まえた対応、2番目に2040年ごろを見すえた医療提供体制の構築に向けて必要な対応が挙げられている。
  •  今後、11月下旬に骨子案が示され、12月上旬に基本方針が発表される予定。
  •  処遇改善、急性期入院医療、重症度、医療・看護必要度、病棟におけるタスク・シフト/シェア、看護管理能力の向上、認定看護管理者の活用推進等について、看護にかかわるどのような論点が議論されているか、現時点での進捗を共有

3.令和8年度 通常総会開催概要(案)について議論し、承認されました。

  •   公益社団法人制度における定め(一般法人法第38条)に基づき、理事会での決定が必要な「①開催の日時、②場所、③目的である事項」について理事会提案内容を議論した。 
  •   2026年6月10日(水)9:30~16:45(予定)、幕張メッセにおいて開催する。プログラムは従前に倣う。
  •   通常規模の会場参集として開催する。会員(一般参加)は事前登録もしくは当日申込みにて参加できる。
  •   職能別交流集会は、通常総会翌日(2026年6月11日(木)10:00~15:30)に、幕張メッセおよび周辺施設で開催(参集形式)予定

4.そのほか

以上に加え、以下を含む25件の協議事項を議論し、書面による報告も含む19件の報告事項を共有しました。

〈協議事項〉

人口減少社会において看護師の質と量を確保するための看護師養成戦略(案)について/「看護みらいラボ」管理運営基本計画(案)/2028年以降の国際看護師協会(ICN)の会費支払いに関する本会の対応方針(案)/2025年度全国看護基礎教育担当役員会議 開催要項(案)/2025年度災害支援ナースに関する調整会議 開催要項(案)/2026年度会議等行事日程(案)/「公益社団法人日本看護協会 看護研修学校学則」の改正について(案) 等

〈報告事項〉

2025年度都道府県看護協会政策責任者会議開催報告/本会国際事業における今後の地域での活動方針について/「2025年度 看多機開設運営支援オンラインセミナー」開催報告/【重点1-3】保健師の確保・活躍推進 保健師実践能力の修正について/国際看護師協会(ICN)インターナショナル・ワークフォースフォーラム(IWFF)2026開催に係る企画内容・実施体制等について 等

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