常任理事のマンスリー通信
機関誌「看護」2026年11月号より
常任理事 木澤 晃代

2028年度からの認定看護師教育について
看護の将来ビジョン2040では、あるべき看護の実現に向けた戦略として、看護職が自律的に活動し、適時適切なケアを提供するため、認定看護師は「さらに専門性の高いレベルで活躍するとともに、資格認定者を増やし、看護の質向上のためにより一層貢献していく」こととしています。2023年度のB課程認定看護師制度の中間評価では、特定行為研修を含んだ教育の効果がある一方、専門性についての懸念、受講のしづらさ、費用負担、教育機関運営の困難などが大きな課題となっていました。このような課題解決のため、詳細な検討の結果、2028年度からB課程教育の内容を発展的に見直した教育を開始します。現在、認定看護師の専門性をより強化するカリキュラムを検討しています。適時、パブリックコメントを実施し、具体的な内容を周知する予定です。各地域で認定看護師が増加し、活躍できる体制を検討しています。
常任理事 田母神 裕美

看護の専門性の発揮に資するタスク・シフト/シェア全国セミナー
2027年1月26日(火)オンラインで開催します!
必要な医療を安全かつタイムリーに提供する目的に向かい、看護実践が展開されています。
日本看護協会では、2022年に「看護の専門性の発揮に資するタスク・シフト/シェアに関するガイドライン及び活用ガイド」を公表し、法令等で定める看護師や他職種の業務範囲等の制度的な理解を深めることを目的として、2023年度より、「看護の専門性の発揮に資するタスク・シフト/シェア全国セミナー」を開催してきました。看護師が専門職として役割を発揮する上では、法令等で看護師に実施が認められている業務範囲や、業務を行う際の医師の指示等の要件等を正しく理解しておくことが欠かせません。今年度は、看護師が患者・利用者のニーズにタイムリーに対応するために、看護の専門性発揮における包括的指示の活用についてセミナーを開催します。看護管理者のご協力を得て現場の取り組みも紹介いただきます。現在、参加者募集中で、本会公式ホームページから申し込み可能です(※)。皆さまのご参加をお待ちしております!
※ 申し込み方法等は本会公式ホームページでご案内しています。参加費は無料です。詳細はこちら
常任理事 松本 珠実

市町村統括保健師研修のフォローアップ
2026年1月に市町村統括保健師研修会(集合研修)を受講した方を対象として、9月にWebでフォローアップ研修を実施しました。受講生には、各自、集合研修で作成した行動計画に基づく、約7カ月間の活動をご報告いただきました。事務分掌に統括保健師を明記するよう総務部門や人事部門に働きかけたり、保健師のキャリアパスを検討するために保健師へのアンケート調査を企画したり、部署横断による保健師活動を推進するための方策として会議体を設置し時間内に開催できるよう各保健師の所属部署に働きかけたりといった、さまざまな成功例が共有されました。予定通り進まなかった市町村でも、ほかの受講生の取り組みを聞いて、「全員で課題共有するところが弱かった」「資料は保健師目線ではなく当該市町村にどのような効果があるのかを示すことが大事だった」といった新たな気づきが生まれていました。これから統括保健師としての歩みを進める上で、モチベーションを高める有意義な機会となりました。
常任理事 橋本 美穂

看護職資格情報のオンライン管理が開始されます!
この10月に、看護職資格情報のオンライン管理において重要なことが2つ開始されます。
1つが先月号のマンスリーでも紹介した10月1日からのNuPSの登録開始です。そしてもう1つが10月26日からサービスインを迎えるマイナポータルによる看護職資格のオンライン管理です。 国(デジタル庁・厚生労働省)が推進する「国家資格等のオンライン・デジタル化」に基づき、マイナポータルを通じて、マイナンバーと籍簿情報(保健師・助産師・看護師)の紐づけができ、これにより申請、変更等がオンラインで可能となります。今年度の国家試験合格者からは、新規登録の申請方法が、これまでの紙ベースからオンライン申請となります。また、新たに「デジタル資格者証」がマイナポータル上に表示されるようになります。正式な免許証は、従来の紙の免許証であることは変わりませんが、訪問看護など施設外で活動するときや、災害時の医療支援などで、資格の証明が必要になった際に有効に活用できます。
常任理事 淺香 えみ子

看護職員の賃金に関する緊急調査の実施
2026年度診療報酬改定による医療職の処遇改善に向けたベースアップ評価料見直しを受け、その効果を評価し、さらなる改善につなげる資料とするために緊急調査を行いました。短期間の調査でしたが個人、病院施設、訪問看護事業所から4万3,000件を超える回答をいただきました。改定の効果の実態として、数値の変化とともに、賃上げ効果が現場で実感されているかも重視しています。さまざまに発信する情報の中で、“賃金”に関する情報に多くの看護職に関心を寄せていただいたことを表す回答件数は、処遇改善に向けた本会への期待を示しているものと強く受け止ました。国の次年度予算や今年度補正予算編成、2027年度介護報酬改定等に向けて、看護職員の処遇改善と確保定着に必要な原資確保や支援の拡充の要望に反映してまいります。2026年度後期に入り、次年度に向けた要望を強化するための調査が増えています。目的に応じ精緻に収集するべきものとそれ以外とを区別し、負担軽減に留意いたします。
常任理事 片岡 弥恵子

産後ケア事業の評価に関する検討
産後ケア事業は、母子保健法に努力義務として位置づけられ、その普及が推進されています。
現在、全国の1,627自治体で実施されており、産婦の利用率は31.8%と上昇しています。核家族化が進み、親からの支援などが受けにくい中、母親・家族にとって心強いサービスとなっています。9月から「産後ケア事業の体制整備及び指標に関する検討会議」が始まりました。この会議は、産後ケア事業の体制整備および指標に関する調査研究のための有識者会議です。市町村・事業者が事業評価をする際の共通の評価指標が検討されます。適切な方法で事業評価を行うことによって、安全性を含め産後ケア事業の質の向上が期待できます。さらに、会議では母子手帳の内容やデジタル化についても検討されます。母親・家族にとって利便性が高く、より充実した事業になるよう注視していきたいと思います。
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