日本看護協会とは

副会長活動ダイジェスト

月刊『看護』2018年2月号より

副会長  菊池  令子

副会長 菊池令子

【平成30年度診療報酬改定の議論も終盤―12月の中医協総会】

そろそろ議論も終盤となった12月13日に「平成30年度診療報酬改定の基本方針」が示されました。方針は、1年前に中医協が議論を開始した際に示された検討項目とほぼ同じなので、示す時期を早めていただく必要があると考えています。診療報酬の具体的検討としては、個別事項等が議論されました。例えば「小児科療養指導料」については、小児科の医師が行うとの規定を医師の治療計画に基づいて複数の職種が行える規定に見直す、医療的ケア児を対象患者に追加、学校との情報共有・連携を算定要件に明確化等が提案され、了承されました。また、最近増加している「外来における相談・連携」については、他の公的サービスとの整合性等も踏まえ、診療報酬での対応をどうするかが議論されました。本会は、多くの看護師が病気や在宅ケアにかかわる相談支援を行っていることを踏まえ、相談対応は診療内容と密接な関係があるため医療機関の外来で行われることが重要であり、診療報酬で評価すべきと主張しました。

副会長  齋藤  訓子

副会長 齋藤訓子

【社会保障審議会介護給付費分科会答申】

12月18日に平成30年度介護報酬改定の審議報告が出た。地域包括ケアシステムの推進、自立支援・重度化防止に資する質の高い介護サービスの実現など4つの柱からなる審議報告である。10月に1カ月間の審議休止があり、議論の不足感が否めないが、平成30年度はトリプル改定でもあり医療、介護、障害が要所で組み合わさっている。今回はリハビリテーション改定とも言っていいほど自立支援・重度化防止にリハビリテーション専門職の関与が求められ、その活動が期待されている。一方で看護職員による居宅療養管理指導が消えた。年初から悲しい話で申し訳ないが、平成21年のサービス創設当時の理念は通知作成の段階で骨抜きになり、当然、算定実績がない状況を生んだ。本会の試行事業では、高齢者の健康状態モニタリングで暮らし方の工夫等を助言し早期に適切な医療につなげるなど重度化防止に資する成果を出してきた。表参道のイルミネーションは煌(きら)びやかで美しいが、喪失感でいっぱいである。

副会長  秋山  智弥

副会長 秋山智弥

【看護のアイデンティティーを基に考えたい「特定行為に係る看護師の研修制度」】

12月初旬、札幌で開催されたセミナーに招かれ、特定行為に係る本会の取り組みを紹介してきました。特定行為についてはまだまだ不安感を持たれている管理者も数多くいらっしゃるのではないでしょうか。10年前、国立大学病院で副看護部長をしていたころ、Ⅳナースの院内認定制度を立ち上げました。取り扱う薬のリスクと手技の難易度によって業務範囲をⅠ〜Ⅲの3段階に分類し、レベルごとの教育プログラムと認定試験を設けました。当初は、「これは自分たちの仕事ではない」と反対する者も数多くいました。しかし、認定看護師を中心にこのプログラムを確立し、かつては医師たちが当番制で行っていた外来化学療法室の血管確保がすべて看護師だけで行われるようになると、結果的に血管外漏出の発生率は有意に減少しました。“医行為”が看護師の手に委ねられたとき、それは“看護技術”としてさらなる高みへ磨き上げられるのです。看護のアイデンティティー、それがすべてのヒントです。