日本看護協会とは

副会長活動ダイジェスト

月刊『看護』2018年12月号より

副会長  井伊  久美子

副会長 井伊久美子

【高等教育無償化に関連して】

「新しい経済政策パッケージ」(H29.12.8閣議決定)および「経済財政運営と改革の基本方針2018」(H30.6.15閣議決定)において、高等教育の負担軽減方策が導入されることとなっています。「貧困の連鎖を断ち切り格差の固定化を防ぐ」施策で、少子化対策に資するとされています。具体的内容としては、低所得世帯の支援が必要な子どもたちに限り高等教育の無償化を実現し、授業料減免および給付型奨学金の支援対象者・支援額を大幅拡充する。実施時期は2020年4月で、2019年10月に予定されている消費税率10%への引き上げによる増収分の一部を財源とすることになっています。対象学校種は大学や短期大学と高等専門学校、専門学校です。多くの看護系大学が支援措置の対象要件に適うと期待しています。本会では、あらゆる機会を使って「看護基礎教育の拡充」を訴えているところですが、教育内容だけでなく教育条件整備にもしっかり目配りすべきと考えています。

副会長  齋藤  訓子

副会長 齋藤訓子

【初めての経験】

今年度より社会保障審議会障害者部会も担当させていただいています。過日の部会では、昨今の障害福祉施策の動向に関する審議がありました。IR推進法の附帯決議に基づくギャンブル依存症対策や虐待防止に関する検討、障害者手帳のカード化や障害者の雇用推進など多岐にわたりましたが、中でも相談支援専門員の研修制度は一度、審議会で合意したものが差し戻される事態が起きました。相談支援専門員の資質向上を目的に研究班がこれまでの研修内容を見直した結果、時間数が多くなり、3月の審議会では2020年より実施予定で合意されました。しかし過日の審議では利用者の声が反映されていない、時間数が多いのが質向上なのか等の意見が利用者団体から出され、再度の調整および実施時期を遅らせる案が事務局より提示されました。審議会の合意を審議会で翻すことは初めての経験でしたが、長い時間をかけた議論が何だったのかとやるせない思いもあり、本会での会議議事運営上の学びになりました。

  • 10月24日開催(第91回)

副会長  秋山  智弥

副会長 秋山智弥

【“地域で活躍する”視点を―特定行為研修制度見直しに向けた検討】

9月28日、第18回看護師特定行為・研修部会が開催されました。2015年10月の研修開始から3年が経過し、研修修了者は1006名(2018年3月現在)、指定研修機関も87施設(2018年8月現在)に達しました。この制度は2014年6月の法公布から5年、すなわち、来年度に見直すことが法律で定められており、今年12月には具体的な制度見直し案を取りまとめ、来年2月に省令改正案の審議、4月以降に省令改正といったスケジュールで議論が進められています。見直しの主な柱は、①現行の38行為21区分を整理して「急性期」「慢性期」「在宅」といった領域別のパッケージ化を行うこと、②行為別の到達目標を明確にして質を担保し、修了者のフォローアップ体制を整備すること、③普及啓発をはかること、の3点です。現状はまだ、修了者の大半が急性期病院で活躍しているわけですが、地域で人材を育て活用するという視点に立ち、これらの貴重な人材を順繰りに地域医療に役立てていくことが必要です。