日本看護協会とは

副会長活動ダイジェスト

月刊『看護』2018年7月号より

副会長  菊池  令子

副会長 菊池令子

【無痛分娩の安全管理体制─4月11日第61回社会保障審議会医療部会】

2011年から2017年にかけて無痛分娩を行った母児の死亡、障害が報道され、2017年度には厚生労働科学特別研究「無痛分娩の実態把握及び安全管理体制の構築についての研究」が行われました。日本の無痛分娩率は5.3%で諸外国に比べ少なく、妊産婦死亡率は出生数10万対3.5と諸外国より低い水準を維持しています。無痛分娩の実態としては、医学的適応よりも本人希望の割合が非常に多い状況でした。研究班の提言を踏まえて事務局より報告された対応方針は、無痛分娩を熟知した専門職の配置等の診療体制やスタッフの研修体制の整備、情報公開の促進、有害事象の収集・分析・共有等です。本会は無痛分娩促進の立場はとりませんが、無痛分娩の安全管理体制の構築に向けた方針には賛同しました。同時に、出産方法を選択する妊婦さんの意思決定への支援が重要であることを主張しました。また、「無痛分娩」という表現について、妊婦さんがリスクも含めて考えられるように「麻酔分娩」に名称変更するよう提案しました。

副会長  齋藤  訓子

副会長 齋藤訓子

【2040年の社会保障】

先般、経済財政諮問会議において今後の人口動態の予測および2040年の社会保障費の推計が関係局から出され、議論がされている。2040年は高齢者数のピークを迎え、医療・介護の需要がますます大きくなり、費用は90兆円を超える推計がなされている。特に介護費用の伸びが大きいようだ。課題は2つで、1つは給付と負担のバランスをどうしていくのか、もう1つが少子化の進行によるサービス提供人材の不足であろう。今後の社会保障制度は、2040年を念頭に置いた制度設計が求められ、近く関係審議会等で議論が始まるだろう。本会では2025年に向けた「看護の将来ビジョン」を2015年に提案し、事業展開をしているが、主に看護の提供体制についての提案であった。政府で検討されるであろう2040年に向けた社会保障の制度設計への議論に参画し、注意を払いつつ、看護の機能がより充実され、国民の健康増進と医療・介護の費用抑制に効果が高いことを主張できるようにしたい。

副会長  秋山  智弥

副会長 秋山智弥

【子どもが未来に夢を描ける社会をめざして】

5月5日こどもの日、8歳の長女と5歳の双子を連れて、青森県の奥入瀬(おいらせ)渓流を訪ねました。緑、翠、碧……と1年分のみどりを堪能しつつ約15キロの道のりを歩きました。後半、疲れてくると、長女はそれでもなお黙々と歩き、長男は文句を言いつつも最後まで頑張り、二女は座り込んでおんぶを要求。三者三様、おとなになっても同じだろう性格の違いが目に浮かびます。同日、総務省からこどもの人口推計が発表されました。前年比17万人減の1553万人で37年連続の減少、総人口に占める割合も前年比0.1%減の12.3%と44年連続の低下。調査を始めた昭和25年以降で、人数・割合とも過去最低を更新し、少子化に歯止めがかからない危機的な状況が続いています。こどもは日本の未来、その未来を左右するのは現在のおとなである私たち。CareしCareされる感覚がコモンセンスとなり、誰もが結婚や子育てに夢を描ける社会が築けるよう、Careの専門職としてできることを模索していきたいと思います。