副会長活動ダイジェスト
機関誌「看護」2026年7月号より
副会長 任 和子

AIを現場で生かす人材を
医療現場では、DXの推進に伴い、AIを搭載した機器やシステムの導入が進んでいます。しかし、導入後も現場では十分に活用できていないケースは少なくありません。近年、クラウド・AIサービスの分野では、Forward Deployed Engineer(FDE)と呼ばれる、導入された仕組みを現場で活用できる形にする人材の重要性が高まっています。こうした人々との協働に加え、施設内にも現場を理解し、技術を根づかせる人材が求められます。看護職は、業務の流れやケアの意味を捉え、患者にとって何が安全で有用かを判断しています。だからこそ、AIなどの新しい技術を、安全に現場へなじませる役割を担えます。看護職自身がFDE的な役割を担うことに加え、看護の専門性を持つFDEとして技術の実装にかかわる道も、今後のキャリアの一つとなり得るでしょう。AIを現場で生かすには、機器やシステムの整備にとどまらず、人材の配置と育成を併せて考えていくことが大切です。
副会長 山本 則子

「ICTを活用した在宅看取りに関する研修推進事業」への期待
日本医師会主催の「ICTを活用した在宅看取りに関する研修事業」の運営会議に出席しました。これは、ICTを活用した死亡診断のサポートが可能な看護師を育成するための研修会の運営について話し合う会議です。2017年度から開始された研修会の修了者は累計が589名となりました。①355分(※)のe-learning、②400分(※)の会場での講義・演習、③死体検案もしくは解剖を含む実地研修、のすべてを受講した看護師に修了証が交付されます。会議では、2025年度の研修を実施した講師・ファシリテーターからの意見を基に、今年度のシラバスやプログラムを検討しました。死亡診断を補助する重責を担うため注意深い研修の実施が求められる中、例年、受講定員を大幅に上回る応募があり、倍率は2倍をはるかに超える状況です。制度開始当初はへき地の在宅を中心とした活用を想定していましたが、それを上回る現場ニーズの大きさがうかがわれます。日本人の死のありようの変化を感じるとともに、今後、研修がさらに拡充されることを期待しています。
※ 2025年度のプログラム
副会長 勝又 浜子

地域を支える人たちの姿
5月15日に島根県在宅保健師等の会「ぼたんの会」設立25周年記念式典に参加し、記念講演をさせていただきました。ぼたんの会は2001年5月に設立された、県内の在宅保健師等による団体です。会の名称は、島根県の花として県民に親しまれ、5月ごろに美しい花を咲かせるぼたんの花にあやかり、住民に親しまれる会となるように名づけられました。保健師が培ってきた豊かな経験を生かし地域の方々の心の健康づくり・介護予防に取り組んでおられます。会員は現在141名、平均年齢は72歳です。2020年のコロナ禍では、保健所における新型コロナウイルス感染症の電話相談業務支援を行い、大いに活躍されたと聞きました。IHEAT(※)名簿に登録された保健師も39名いらっしゃいます。認知症予防や寸劇による健康教育、ゴムバンド体操など、地域でさまざまな活動に取り組んでいます。最高年齢は95歳で、85歳を超える方々も活動されています。私たちもまだまだ地域住民の命と健康を守るため活躍したいものです。
※ 感染症健康危機管理支援チーム
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