副会長活動ダイジェスト
機関誌「看護」2026年11月号より
副会長 任 和子

それぞれの「これから」
9月19日、第57回日本看護学会学術集会で、学生と看護職が「これからのチャレンジ」を語り合う特別企画の司会を務めました。情報提供のお二人からは、学んだことを周囲に返していきたいという思いと、専門性を高めた先に見えてきた組織を動かす力や人を育てる力の必要性が語られました。学会場に寄せられたメッセージにも、「政策提言」から「仕事と家庭を両立し看護を続ける」「国試合格」まで、多様な「これから」が集まりました。ワークでは、学生と看護職がそれぞれの立場から語り合い、学生からは「自分の価値観で患者さんの選択を決めてしまわないことが大切だと気づいた」、看護職からは「忙しさの中で見落としがちなことに、学生さんは患者さんと丁寧にかかわって気づいている」という声が上がりました。チャレンジは、新しいことを始めるだけではありません。続けること、守ること、両立することも大切な一歩です。それぞれの「これから」や気づきを認め合うことが、看護を続ける力になると感じました。
副会長 山本 則子

看護師基礎教育を4年制大学に
当協会の令和8年度の重点政策・重点事業では「看護師基礎教育の4年制大学化の推進」が打ち出されています。超高齢社会のわが国で、ヘルスケア活動の地域移行が進むとともに、看護師に期待される役割も変わってきます。「療養上の世話」と「診療の補助」という現在の保助看法の文言ではくくり切れない、医療的な配慮のもとで日々の生活を実現する看護師の的確な判断とケアの提供が、今後さらに求められるでしょう。医師の指示を受けることが難しい地域で、一人で対象者と対峙し、持てる力を発揮できる看護師の育成には、4年制大学教育が欠かせません。大学における看護師基礎教育をあらためて見直し、一人ひとりの看護師が上記の役割を自律して果たせる内容とする必要があります。文部科学省が公表している「看護学教育モデル・コア・カリキュラム」、 日本看護系大学協議会のCBT・OSCE等を活用した、自律的な判断力と高いコミュニケーション能力を持つ看護師の育成が、今後30年の看護師の活動を発展させる鍵になると思います。
副会長 勝又 浜子

真に必要とされる人材を育てる大学へ
自民党の厚生労働部会看護問題小委員会にて、厚生労働省・文部科学省の概算要求の内容について説明がありました。厚生労働省においては「医療従事者の安定的な養成・確保支援事業」として令和9年度の概算要求額を29億円、文部科学省においては「2040年に向けた地域医療人材の養成体制最適化事業」に20億円を要求するとのことでした(※1)。文部科学省からは、「18歳人口および大学進学者が減少する中で定員充足率が低下。このまま放置すれば地域において養成校が共倒れし、医療系人材の深刻な枯渇が起こる。そこで、これらを食い止めるため、都道府県に医療系分野に関する協議の場を設置し、専修学校も統廃合の対象として大学のサテライトとするなど、真に必要な人材を輩出する大学が存続できるようにする」との説明でした。地域定着をめざしたさまざまな取り組みや地域枠の拡大、修学資金の充実など、混乱が生じないよう、両省でしっかり協議して進めてほしいとお願いしました。
※機関誌「看護」11月号TOPICS(p.11-15)参照
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