看護基礎教育制度改革の推進

看護師基礎教育の4年制化

現在、疾病構造の変化や少子超高齢社会の進展など医療をめぐる状況は大きく変わり、また医療・介護提供体制も大きく変化しようとしています。
急性期は、短期間の入院で、ますます集中的な医療を提供することが求められ、急性期での治療を終えた後も、在宅でその人らしい生活を看取りまで支援する、在宅医療が必要となります。その中で、看護師には、対象者の複雑性・多様性に対応した、より総合的な看護ケアの提供が求められています。
これは、活動の場に関わらず、全ての看護師に必要なことであり、今まで以上に、さまざまな情報を統合し、その上で判断・対応していくことが求められています。
一方、現在の看護師基礎教育は、複雑な状況にある対象者を想定した内容とはなっていません。複数疾患を持つ対象者の身体状況を的確に把握・判断し、対応するための教育が必要です。さらに、座学やシミュレーション教育だけでなく、対象者の伴走者として、その人にどう向き合い、生きる力をどう引き出すのか、つまりその人に合わせた看護を創造し提供していくには、実際に対象者と接することができる実習で学ぶことが非常に重要です。
基礎教育課程においては、これまで社会から求められる能力を育成するために、新たな看護領域に応じて、社会の変化に合わせて、科目数を増やしてきましたが、約30年間にわたって、総時間数は増加していません。求められる看護師の役割を果たすためには、教育の拡充は不可欠であり、従来の3年間の教育では必要な教育を行うことができません。このように、日本看護協会は、これからの医療のあり方に対応する看護師を養成するために、看護基礎教育の改革を行い、4年間の看護師基礎教育を実現することを求めています。

日本看護サミット2017「地域包括ケア時代の看護基礎教育」

2017年6月6日に日本看護サミット2017を開催し、「地域包括ケア時代の看護基礎教育」をテーマに、全国から看護管理者や教育関係者など3,149人が一堂に会しました。
プログラムは、坂東眞理子氏(昭和女子大学理事長・総長)らによる鼎談(ていだん)「看護教育の将来と看護への期待」や解説「看護基礎教育をめぐる現状」、パネルディスカッション「看護基礎教育を変える!〜We can change〜」、坂本すが会長の講演「看護教育におけるこれからの政策課題」など。パネルディスカッションでは、国や地方自治体、看護教育関連団体、医療機関などから6人のパネラーが登壇し、それぞれの立場から看護基礎教育とその拡充の重要性を語りました。

2017年度の事業

1. 教育年限延長に係る保健師助産師看護師法改正に向けた取組み

2. 4年間の看護師基礎教育の推進

  • 養成所における4年間の看護師教育の推進
  • 大学新設の促進(大学における4年間の看護師教育の推進)
  • 既存大学における4年間の看護師教育への転換の推進