看護実践情報

看護師職能委員会Ⅰ(病院領域)

職能委員会の活動

概要

看護師職能委員会T病院領域では、医療提供体制の変化に病院領域の看護職が対応するため、在宅療養支援などをテーマに活動を進めています。
2018年度は、地域包括ケアシステムを推進するためには、病院看護管理者と行政保健師による看護職間の連携が特に重要となることから、連携に関する現状把握を行いました。その結果、一部の病院看護管理者は連携会議等の会議で保健師と連携していたものの、多くは「行政保健師」の役割を知らず、連携に向けて何をするべきか分からない状況にあることが明らかになりました。さらに、現状把握を進める中で、病院看護管理者が行政保健師の役割を認識した上で連携推進に向けた検討・取り組みを行う必要があることが課題と挙がりました。

19年度は、看護管理者がそれぞれの役割についての理解を深めることを含む、地域包括ケアシステムの構築を進める中での看護管理者の連携推進に向けた情報収集・課題発見・意見集約を行います。なお、「看護管理者」とは地域包括ケアシステムの推進に関わる医療機関、施設、行政などの看護管理者とします。

地域包括ケアシステムにおいては、多職種連携・協働など、病院の看護師にこれまで以上に高い能力が求められます。病棟内で活動する多職種が増えていることを受け、17年度からは医療チームにおける病棟の看護師のさらなる役割発揮をテーマに取り組んできました。 これまでの2年間では多職種連携・協働における病棟の看護師の役割について意見集約を行うとともに、医療チームにおいて病棟の看護師がさらに役割を発揮するための取り組みについて情報収集を行いました。その結果、人材育成の必要性が意見の1つに挙げられました。そこで、19年度は地域包括ケアシステムにおいて病棟の看護師が担う役割を果たすために必要な人材育成について情報収集・課題発見を行う。

さらに、本会では、病院で働く看護職に関する数多くの事業を進めている。それらの事業に現場の状況を反映させるため、職能委員会の機能である課題発見・意見集約は重要な役割を担っている。そこで、都道府県看護協会と連携し、現場の声をタイムリーに集め、提言をしていく。

目的

都道府県看護協会と連携を図りながら、病院で働く看護職を取り巻く状況に関わる課題発見・意見集約を行い、会長に助言する。

内容

  • 地域包括ケアシステムにおける看護管理者の連携推進に向けた情報収集・課題発見
  • 地域包括ケアシステムにおいて病棟の看護師が担う役割を果たすために必要な人材育成に関する情報収集・課題発見
  • 病院における看護職に関連した本会事業のトピックスに対するタイムリーな課題発見・意見集約

資料

2019年6月7日に開催した全国職能交流集会の検討資料はキャリナース内の「資料室 > 職能集会検討資料」からご覧いただけます。

集会・会議

【2018年度 第1回(8月8日)】

活動報告をする熊谷委員長
多職種連携の中での専門性の発揮に向け意見交換

熊谷雅美委員長は、昨年度の活動を踏まえ、本年度は①多職種連携における病棟の看護師のさらなる専門性の発揮②地域包括ケアシステム構築に向けた看護管理者の連携―について、情報収集・課題発見などに取り組むとした。

昨年度の情報収集より「身体面・精神面・社会面などさまざまな視点から情報収集を行い、患者の全体像を把握しているため、医療チームの要となりケアの中心を担う」「得られた情報を統合し全人的にアセスメントした上で、治療と生活の双方の観点からケア全体をマネジメントする」「患者の状態の変化を把握した上で、ケアの評価・修正をタイムリーに行い、ケアの質を向上させる」などが、多職種連携における病棟看護師の役割として集約されたことを報告した。加えて、これらの役割に関して全国職能別交流集会(6月)の参加者アンケートの結果から、回答者の約88%が自らの認識と「一致している」「ほぼ一致している」と回答したことを報告した。

その後「医療チームにおいて病棟の看護師がさらに役割を発揮するために必要なこと」をテーマにグループ討議が行われた。討議後に熊谷委員長は「多職種連携の中で看護師がリーダーシップを発揮する力をどのように育成するかが重要」と総括。10月の地区別職能委員長会で議論を重ねていく意向を示した。

地域包括ケアシステム構築に向けた看護管理者の連携についても、各地域での状況が共有された。熊谷委員長は地域の特性に応じた地域包括ケアシステムの構築が進められている今、「病院看護管理者が地域の仕組みづくりに参画し、看護の立場から意見を述べることが求められる」と呼び掛けた。