Nursing Nowキャンペーン
実行委員会 代表あいさつ

日本看護協会会長 福井トシ子

日本看護協会会長 福井トシ子

このたび、「Nursing Nowキャンペーン実行委員会」が多くの看護系団体のご賛同・ご参加を得て発足いたしました。専門職能団体、病院団体、患者団体など多くの皆さまからご後援をいただきましたことに感謝申し上げます。

目下、わが国では、少子超高齢化による人口・疾病構造の変化等を見据え、医療・ケア・生活が一体化した地域包括ケアシステムへの転換が進められています。看護職もこの変化への対応、変革が求められています。

イギリスからはじまりました、Nursing Nowキャンペーンは、看護職への関心を高め、地位を向上することを目指すもので、世界保健機関(WHO)と国際看護師協会(ICN)の賛同も受け、2020年末まで世界各地で展開されます。
本キャンペーンのきっかけともなったイギリスのグローバルヘルスに関する議員連盟による「トリプル・インパクト」報告書では、看護職が発展することが、国連の掲げる持続可能な開発目標(SDGs)の「人々の健康」、「ジェンダー平等」、「経済発展」に直接的に貢献する、と結論づけました。看護にとって、まさに変革と向上の布石をうつものであり、この流れをくむ本キャンペーンにも大きな関心と期待が寄せられています。

今、看護職には治療や回復のための医療機関での看護、地域住民の健康増進・疾病予防・介護予防を目指す保健活動などに加え、「生活」と保健・医療・福祉をつなぎ、地域で暮らす全ての人々を支える健康な社会の醸成にも力を発揮することが求められています。私たちは、厚生労働省をはじめ関係する皆さまと協力しながら、看護職が変化に対応し、地域の人々のニーズに適時的確に対応し、安心・安全な療養と暮らしを支えていくため、さらなる発展を遂げられるようキャンペーンに取り組んでいく所存です。

看護職がその力と可能性を最大限に活用し、人々の健康な暮らしに貢献できるよう、Nursing Nowにご賛同いただくとともに、本実行委員会への取り組みへのご協力をお願い申し上げます。