生涯学習支援

教育計画基本方針

新たな基本方針とその背景

日本看護協会の基本理念

日本看護協会は、3つの基本理念の下、活動を展開しています。

その基本理念や継続教育事業については、定款に以下のように定められています。

(目的)定款第3条

本会は、都道府県看護協会との連携のもと、保健師、助産師、看護師及び准看護師が教育と研鑽に根差した専門性に基づき看護の質の向上を図るとともに、安心して働き続けられる環境づくりを推進し、あわせて人々のニーズに応える看護領域の開発・展開を図ることにより、人々の健康な生活の実現に寄与することを目的とする。

(事業)定款第4条

1. 教育等看護の質の向上に関する事業

看護の将来ビジョン

変革を見据えた看護と看護職のあるべき姿として本会が2015年に策定しました。「看護の将来ビジョン」に示された看護職の役割や、本会の活動の方向性に沿って、教育計画基本方針を作成しました。

2025年に向けた生活を重視する保健・医療・福祉制度への転換
「生活」と保健・医療・福祉をつなぐための看護職の役割
  • 健やかに生まれ育つことへの支援
  • 健康に暮らすことへの支援
  • 緊急・重症な状態から回復することへの支援
  • 住み慣れた地域に戻ることへの支援
  • 疾病・障がいとともに暮らすことへの支援
  • 穏やかに死を迎えることへの支援
質の高い看護人材を育成する教育・研修・資格・認証制度の構築
ビジョン達成に向けた日本看護協会の活動の方向性
  • 生活を重視する保健・医療・福祉制度への転換の促進
  • 「生活」と保健・医療・福祉をつなぐ質の高い看護の普及
  • 質が高く、持続可能な看護提供体制の構築
  • 看護政策の推進と看護協会組織の強化

基本方針

公益社団法人日本看護協会(以下、本会という)は、看護の質の向上、安心して働き続けられる環境づくりの推進、人々のニーズに応える看護領域の開発・発展を図ることにより、人々の健康で幸福な生活の実現に貢献することを使命としている。この目的に向け、定款第4条の7事業の一番目に「教育等看護の質の向上に関する事業」を挙げている。
2015年に本会が策定した「看護の将来ビジョン」においては、そのビジョンを達成するための活動の一つとして、質の高い看護人材を育成する教育・研修・資格・認証制度の構築がある。また、専門職としての役割について、それに見合う専門的な能力を確保することと専門職としての自律が不可欠であり、常に研鑽が求められる。本会は「看護の将来ビジョン」達成に向けて、看護の質保証を目的とした看護職のキャリアに応じた継続教育を、「継続教育の基準ver.2」を基盤とし、都道府県看護協会と常に連携・協働して実施する。

上記を実現する具体的な戦略としては、①「 生活」と保健・医療・福祉をつなぐ質の高い看護の普及に向けた継続教育、②ラダーと連動した継続教育、③看護管理者が地域包括ケアシステムを推進するための力量形成に向けた継続教育、④専門能力開発を支援する教育体制の充実に向けた継続教育、さらに⑤資格認定教育、を主として研修を構成し、専門職業人である看護職のキャリア開発を支援する。

研修分類

継続教育における教育研修の位置づけを、これからの社会における看護の役割発揮を支援するための5つの分類として、提示しています。

分 類 内 容
分類1. 「生活」と保健・医療・福祉をつなぐ質の高い看護の普及に向けた継続教育
  • 新たな社会ニーズに対応する能力支援のための研修
  • 政策提言に向けた研修
  • 診療報酬に関連した研修
分類2. ラダーと連動した継続教育
  • 「看護師のクリニカルラダー(日本看護協会版)」(JNAラダー)※1
  • 「助産実践能力習熟段階(クリニカルラダー)」(以下、CLoCMiP)※2
分類3. 看護管理者が地域包括ケアシステムを推進するための力量形成に向けた継続教育
  • 看護管理者を対象とした研修
  • 認定看護管理者を対象とした研修
  • これから看護管理を担う人々を対象とした研修
分類4. 専門能力開発を支援する教育体制の充実に向けた継続教育
  • 施設内教育におけるJNAラダー活用のための研修
  • 都道府県看護協会の教育担当者・教育委員対象研修
分類5. 資格認定教育
  • 認定看護管理者教育課程
  • 認定看護師教育課程

保健師・准看護師対象研修は研修分類1に含む

※1 JNAラダーの段階設定

あらゆる場の全ての看護師に共通する看護実践能力について、<ニーズをとらえる力><ケアする力><協働する力><意思決定を支える力>の4つの力で構成されています。
「看護師のクリニカルラダー(日本看護協会版)」(JNAラダー)に基づく研修においては、この指標を用いて、それぞれの看護師が自らの習熟段階と対比させ、自身が学ぶべき学習内容を含んだ研修を選択できるよう提示しています。

JNAラダーでは、各レベルの到達目標(レベル毎の定義)が達成された段階で、そのレベルに到達したと考えます。

そのため、レベルⅠの到達目標が達成されるまでの看護師はレベルⅠの前段階、レベルⅠの到達目標を全て達成した看護師を「レベルⅠの看護師(レベルⅡ到達を目指す看護師)」と考えます。

レベル レベル毎の定義
基本的な看護手順に従い必要に応じ助言を得て看護を実践する
標準的な看護計画に基づき自立して看護を実践する
ケアの受け手に合う個別的な看護を実践する
幅広い視野で予測的判断をもち看護を実践する
より複雑な状況において、ケアの受け手にとっての最適な手段を選択しQOLを高めるための看護を実践する

※2 CLoCMiPの段階設定

CLoCMiPは助産師のコア・コンピテンシー4つの能力のうち、<倫理的感応力><マタニティケア能力><専門的自律能力>の3つで構成されています。本教育計画におけるCLoCMiPに基づく研修については、CLoCMiPレベルⅢ認証申請のための必須研修やステップアップのための研修、アドバンス助産師対象の研修を提示しています。

レベル 到 達 目 標
新 人
  • 指示・手順・ガイドに従い、安全確実に助産ケアができる
  • 健康生活支援の援助のための知識・技術・態度を身につけ、安全確実に助産ケアができる
  • 助産外来・院内助産について、その業務内容を理解できる
  • ハイリスク事例についての病態と対処が理解できる
  • 助産過程を踏まえ個別的なケアができるる
  • 支援を受けながら、助産外来においてケアが提供できる
  • 先輩助産師とともに、院内助産におけるケアを担当できる
  • ローリスク/ハイリスクの判別および初期介入ができる
  • 入院期間を通して、責任をもって妊産褥婦・新生児の助産ケアを実践できる
  • 助産外来において、個別性を考慮したケアを自律して提供できる
  • 助産外来において、指導的な役割を実践できる
  • 院内助産において、自律してケアを提供できる
  • ハイリスクへの移行を早期に発見し対処できる
  • 創造的な助産実践ができる
  • 助産外来において、指導的な役割を実践できる
  • 院内助産において、指導的な役割を実践できる
  • ローリスク/ハイリスク事例において、スタッフに対して教育的なかかわりができる