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協会ニュース 2020年3月号

救急・災害医療提供体制検討会「救急救命士の業の場の拡大に関する議論の整理案に反対」

厚生労働省は3月4日に「救急・災害医療提供体制等の在り方検討会」を開催し、日本看護協会からは井本寛子常任理事が構成員として参加した。

本検討会では、救急医療に携わる医師の負担を軽減するため、救急救命士の業の場を医療機関まで拡大する提案がなされていた。本会は医師が多忙な要因として、救急外来の看護師の配置に関する基準や評価がないために、配置が進んでいない実態を指摘し、救急救命士よりも先に看護師の配置の促進方策について議論すべきと主張してきた。

この日、事務局は「救急救命士の資質活用に向けた環境の整備に関する議論の整理(案)」を提示した。方向性としては「①救急外来における看護師の配置状況や業務実態の調査研究を行い、その結果を踏まえ、当検討会で議論し、救急外来等への看護師の配置等など必要な措置を行う。②救急救命士が救急医療の現場において、その資質を活用できるよ

うに救急救命士法の改正を含め具体的な議論を進める」とされた。

しかし、①は今後の実態調査等を踏まえて議論を行う必要があるとし、先に②について、救急救命士法の「対象者の規定(重度傷病者のみで軽症等は含まない)」「救急救命処置の内容の規定(33行為)」は維持したまま「場の規定」を「いわゆる救急外来」まで拡大することなどが提案され、本会以外の構成員はおおむね了承した。

一方、井本常任理事は、看護師の配置促進を行わずに、「看護師不足」だとして、救急救命士の業の場の拡大を先に進めようとする厚労省に対して、国民の安全や医療の質担保の観点から、あらためて反対の姿勢を示し、整理にも明記するよう求めた。

同整理(案)は今後、「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会」などで議論される予定となっている。