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協会ニュース 2020年2月号

中医協 2020年度診療報酬改定 入院医療の機能分化と働き方改革の推進へ

中医協総会に出席する吉川常任理事
中医協総会に出席する吉川常任理事

2月7日、厚生労働省は第451回中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開いた。総会にはこれまで、日本看護協会から吉川久美子常任理事が専門委員として出席している。この日は、中医協として田辺国昭会長(東京大学大学院教授)が、小島敏文厚生労働大臣政務官に2020年度の診療報酬改定に関する答申書を手渡した。

本改定は、「医療従事者の負担軽減、医師等の働き方改革の推進」をはじめとする4つの基本方針に沿って議論が進められた。改定率は、本体部分が0.55%のプラス(医科0.53%、歯科0.59%、調剤0.16%の増)で、消費税財源を活用した救急病院における勤務医の働き方改革への特例的な対応として、0.08%のプラス分が含まれている。

今回、急性期の入院医療について、必要性に応じた適切な評価を行う観点から見直しが行われ、重症度、医療・看護必要度の評価項目にも変更が加わった。A項目では、重症度、医療・看護必要度Ⅰの救急搬送後の入院の評価期間がこれまでの2日間から5日間となった。また、重症度、医療・看護必要度Ⅱでは、入院日に救急医療管理加算1もしくは2、または夜間休日救急搬送医学管理料を算定する患者が、入院後5日間評価の対象とされた。さらに、専門的な治療・処置のうち「免疫抑制剤の管理」については、注射剤以外、評価の対象から外れてい。このほか、B項目の測定方法の変更により、評価の根拠として求められていた記録が不要となるなど、負担軽減も図られた。評価基準や評価方法についても見直しが行われ、許可病床数400床以上の保健医療機関では、重症度、医療・看護必要度Ⅱを用いることが要件とされた。

改定の基本方針で重点課題となっていた、医療従事者の負担軽減や働き方改革の推進に向けては、救急医療体制の整備や勤務環境の改善、チーム医療に対する評価がなされた。

夜間休日救急搬送医学管理料の救急搬送看護体制加算では、救急外来への搬送件数が1,000件以上かつ救急患者の受け入れを担当する専任の看護師を複数配置していることを評価する加算を新設。また、病院に勤務する医療従事者の勤務環境改善の取り組みがさらに進むよう、総合入院体制加算の施設基準として、新たに、特定行為研修修了者である複数名の看護師の配置や活用と、院内助産または助産師外来の開設による病院勤務医の負担軽減が加えられた。入退院支援3の要件は、これまでの施設基準である新生児の集中治療、入退院支援などに対する十分な経験を有する専従の看護師の配置が、小児患者の在宅移行に係る適切な研修を修了した専任の看護師の配置へと変更された。看護職員と看護補助者との業務分担・協働の推進では、看護職員夜間配置加算や急性期看護補助体制加算、看護補助加算などの評価が引き上げられた。

そのほか、質の高い在宅医療・訪問看護の確保として、手厚い訪問看護の提供体制を推進する観点から、機能強化型訪問看護管理療養費の人員配置などにかかる要件が見直された。医療機関からの訪問看護についても、一定の実績要件を満たす場合の評価が新設されている。

答申に併せて、20項目からなる附帯意見も出された。今後、今回の改定に関する官報告示を経て、留意事項や施設基準などを記した通知が発出される。

改定項目の詳細は、本紙3月号特集に掲載予定。