看護師になるには ストーリー

新人看護師の研修とは―

看護師の資格をとった後は、多くの人が病院に就職をします。看護師は、患者さんに対して安全でよりよい看護を行うために、就職後も継続して学習をしていくことが必要です。

これまでは、病院ごとに新人の研修や教育が任されていたため、その内容や質も、バラバラでした。2010年度より法律がかわり(*)、新人看護師の研修を推進する国の取組みが始まりました。全国どこの病院に就職しても、看護師として必要な研修を受けられ、専門職として成長していける仕組みが整えられつつあります。

* 2009年7月 保健師助産師看護師法及び看護師等の人材確保の促進に関する法律改正
  2010年4月 新人看護職員の卒後臨床研修の努力義務化

先輩看護師 宮岡さんに聞く

宮岡さんは、聖路加国際病院ICU病棟のティーチングナースです。

「最初は『あいさつができる』『患者さんやご家族とコミュニケーションがとれる』ところから始まり、『わからないことを先輩に聞くことができる』、最終的には自分一人で『1床~2床の患者さんのスケジュール管理』や『その日のリーダーに患者さんの状態を報告して受け持つことができる』というところまでを指導しています。

患者さんへの接し方は、その個人個人の状況を見ながら指導します。ICUで重症な患者さんを看ていくのは、1年目の新人にはストレスもかかると思いますし、病棟勤務なら、例えば直接患者さんからの『ありがとう』などの一言で、報われることが多いのですが、ICUではそのようなやりとりが少ないので、その分『それはできているよ』と後押しするのも、ティーチングナースの役割かと思います」