認定看護師いろいろ 認定看護師になる

nintei_ninchi02患者さんに笑顔で寄り添う、認知症看護のスペシャリストに会いました。

認知症看護認定看護師は、ほかのスタッフとともに、認知症の患者さんの生活の質・尊厳を尊重したケアをすることが期待されています。順天堂東京江東高齢者医療センターで働く椋野ルミさんは、患者さんのことを少しでも多く理解するために、一緒にいる時間を長く持つように心がけ、いつも優しく声をかけています。

この病院では、医療に関わる専門家が協力し合って患者さんをケアするチーム医療を行っています。患者さんの情報共有の場で椋野さんは、医療スタッフの間をつなぐ役割を担っています。また、認知症看護認定看護師が4人いて、困った時に相談できる環境があるので、頼りになる先輩がすぐ近くにいることはとても心強いと、椋野さんは話しています。

病院以外にも、認知症看護認定看護師を必要としている場所があります。ある日、椋野さんは、地域の民生委員が集まって認知症の症状や対策を考える会に講師として参加していました。意見交換の時間では、認知症の症状が見られる人への対応の仕方などの質問が寄せられ、一つ一つ丁寧に答えました。

患者さんのペースに合わせ、温かいケアをする椋野さん。今日も、自然と笑顔がこぼれています。

椋野さんのインタビュー

<認知症看護認定看護師のやりがいを感じるとき>

「認知症の患者さんというのは、脳の働きが悪くなることによって時間の感覚や人が分かりづらくなる症状が出るんですね。自分で動こうと思ってもなかなか動作に結び付かないという点では本人はすごく困っています。そういう部分を考えながら患者さんにとって困らないようにしたいと思って声かけをしています。私、患者さんの笑顔を見るとすごく癒されるんです。いつも自分の笑顔が患者さんの笑顔で返ってくるので、心がほわっとほぐれるんですよね」

協力:順天堂大学医学部附属 順天堂東京江東高齢者医療センター
 社会福祉法人 あそか会 亀戸高齢者在宅サービスセンター