認定看護師いろいろ 認定看護師になる

江南厚生病院で働く祖父江正代さんは、皮膚・排泄ケアの認定看護師。

祖父江さんが担当するストーマ外来では、手術を受けて人工肛門や人工膀胱(ぼうこう)をつけた患者さんが、手術後も日常生活を快適に過ごせるようにサポートをしています。祖父江さんは、認定看護師の知識と技術を生かして、排泄物が漏れたり皮膚がかぶれたりするトラブルを防いできました。

祖父江さんは、小さいころからあこがれていた看護師の仕事を辞めようと思い詰めたことがあります。皮膚のかぶれがひどい患者さんを受け持ったときに、良いケアができなくて悩み、大きな壁にぶつかってしまったのです。そんなときに出会った先輩が、専門的な知識と技術を生かして問題を解決していく姿に感動し、認定看護師の研修を受ける決心をしました。

病棟では、入院した患者さんひとりひとりのケアについて、医師も交えて話し合いが始まりました。認定看護師の祖父江さんは、みんなと一緒に考えて問題を解決する方法を探ります。脊椎(せきつい)に病気があり、身体の向きを変えるときに激しい痛みがある患者さんには、痛くならないように、バスタオルを使って慎重に向きを変えて床ずれのケアをします。

病院には皮膚・排泄ケア認定看護師が祖父江さんのほかにも2人います。もっと良いケアを提供するために、情報交換をして、お互いを高め合っています。

祖父江さんのインタビューから

<皮膚・排泄ケア認定看護師として
大切にしていること>

「スキンケアの問題は、知識と技術で予防できることがたくさんあります。技を持ってかかわることによって、トラブルはどんどん減っていくので、知識と技術は一番大事かなと思っています。私たちは皮膚と排泄のことは専門ですが、傷や体の一部だけを見ているのではなくて、その人がどんな人でどんな生活をしているかを見て、だからこの患者さんにはこういうケアが必要だと結びつけて考えたいと思います」

協力:JA愛知厚生連 江南厚生病院