

横浜市にある、豊倉助産院を訪ねました。助産院は正式名称を「助産所」といい、安心してお産ができるように、助産師が中心となってお母さんと赤ちゃんのサポートをするところ。助産師は、自分で開業をすることができるんです。
豊倉助産院のスタッフは総勢10人。院長の豊倉さんははじめ、そのうち8人が助産師です。

午前中の診察に訪れたのは、もうすぐ出産を迎える妊婦さん。豊倉さんは妊婦さんに話しかけながら診察をします。妊婦さんの手をおなかに添えて、赤ちゃんの頭の位置を確認しました。診察の時は、妊婦さん一人一人との触れ合いを大切にしています。
午後になると、診察室が赤ちゃんとお母さんでいっぱいになりました。ベビーマッサージの講習会です。お母さんたちに話をするのは、出産後のケアをメーンに行う助産師の鈴木さん。「子育ての情報を求めて、内心不安だらけのお母さんがたくさんいる」と感じることがあるそうです。助産院や地域とつながってもらい、子どもが次の世代になったときにも「助産院に相談すればヒントがもらえる」と思ってもらえるように、地域に開かれた助産院を目指しています。
診察を再開しました。豊倉さんは、妊婦さんの大きくなったおなかを保護するための腹帯を巻いていました。この妊婦さんは、1人目を病院で出産し、2人目はぜひ助産院で産みたいと考え、豊倉助産院に通っています。できるだけ自然な形の出産で、赤ちゃんを家族みんなで迎えたいと思っているそうです。
開業してから、豊倉助産院で産まれた赤ちゃんは2,000人を超えています。優しいまなざしでみつめる豊倉さんは、妊婦さんみんなのお母さんのようですね。
豊倉さんのインタビュー
<助産師として>
「お母さん自身が自分で頑張って産んだと思えるお産が一番良いんじゃないかなと思うんです。私たちはあくまでもちょっとお手伝いするだけ。ここは産む人が主役。私たちは支える立場ですよね。2つの命を預かっているという気持ちでやらなきゃいけないというのはいつも肝に銘じています」
協力: | 豊倉助産院 |

