助産師のおもな仕事 助産師になるには

助産師ってどんな仕事をするのでしょうか?
日本赤十字社医療センターで働く、助産師の馬目裕子さんを訪ねました。馬目さんが所属するのは、産科。訪ねたとき、出産を控えた妊婦さんのケアをするために分娩室にいました。初めてのお産で、お腹がはって心配だという妊婦さん。馬目さんは、お腹にじかに手を当ててようすをみます。これは触診(しょくしん)といって、羊水の量や赤ちゃんの位置を確認するために行う、助産師の大切な仕事の一つです。

分娩室からナースセンターに戻ると、カルテを見ながら他の助産師や医師に妊婦さんのようすを説明します。医療の現場では、スタッフみんなと情報を共有して仕事を進めることが大切です。馬目さんは、産科の副看護師長。無事お産のサポートができるように後輩の助産師を指導したり、仕事をサポートしたり、生まれたばかりの赤ちゃんを持つお母さんに赤ちゃんのケアについてアドバイスしたりもします。

この病院では、助産師が定期的に妊婦さんの健診を行っています。妊娠9カ月目の健診では、お腹の赤ちゃんが順調に育っているか、母子手帳の記録などを参考に問診。お腹の様子をみながら妊婦さんと話すことで、日常生活のようすも把握します。

助産師は、出産だけではなく、生涯にわたって女性の心とからだのケアをする仕事。やりがいをもって働いているようすが伝わってきました。

馬目さんのインタビューから

<助産師の魅力とは?>

「出産などは医師も立ち会いますが、助産師の判断でできる仕事が幅広いのが、魅力ですね。それだけではなく、助産師というのは、女性の一生に寄り添う仕事。例えば思春期の人、これから子供を産んでいく人たちに向けての命の教育などもしていきたいです。出産の時期だけという限定ではなくて、ずっと命が繋がっていく中で、特に女性に深く関わる仕事だなと思いますね」

協力:日本赤十字社医療センター