先輩に聞く 訪問看護師の仕事

homon05病院だけでなく、地域で活躍している看護師がいます。看護師が利用者の自宅に出向いてケアをするのが、「訪問看護」。それぞれの地域にある「訪問看護ステーション」に看護師が所属し、利用者さんのお宅に向かいます。訪問看護ステーションの一つ、「山の上ナースステーション」の訪問看護師、湯谷将生さんの仕事を見てみましょう。

訪問看護を利用する川村さんのお宅に、湯谷さんは週に1回訪問しています。川村さんは、奥さんとの2人暮らし。過去に脳梗塞(のうこうそく)を患い、右半身にまひが残っています。

訪問当日、川村さんの脈拍がいつもより早いことに気がついた湯谷さん。自分の手で脈拍を測り、観察しながらリハビリをサポートします。自宅で無理なく日常生活を送れるように援助をするのも、訪問看護師の仕事です。訪問中には利用者さんだけでなく、ご家族からの相談にのることも。何気ない会話の中から利用者さんのニーズをつかんだり、病気や体のことを分かりやすく説明したりする役割もあります。

地域には、病院から退院したばかりの人もいます。病気や障害を持った人が安心して暮らすために、訪問看護師は、病院やクリニックの医師・看護師、福祉施設の職員など、様々な人と連携をとりながら、看護を続けています。

湯谷さんのインタビューから

<訪問看護で心がけていることは?>

「やはり、その人がその人らしい生活を、自宅で送ることができるようにというところを一番に思っていますね。その人がその人らしくというのは、利用者さん本人もありますけど、まわりには家があって家族がいて、親戚ももちろんいて、今までの趣味や今やりたいことのへ思い、全部含めてですよね。この利用者さんは何を望んでいるか、家族のここが大変だからここをフォローしてほしいというところまで見ていかないといけない。訪問看護は、毎日のこと。そこを見ていかないといけないし、考えていかないといけないですね」

協力:山の上ナースステーション
南平山の上クリニック
日野市立病院