

現在、保健師は全国に約5万9,000人。保健師は、地域の人々の健康を守るための仕事を行っています。
市区町村(保健所・保健センター)などの公的機関で働く保健師は、乳幼児健診・育児相談といった母子保健活動や生活習慣病予防の健診や保健指導、各種がん検診の実施、介護予防や認知症への取り組みなど、住民と協働した地域主体の健康づくりを行います。必要な人には家庭訪問したり、同じ悩みを持つ人たちが集まれるような教室を開催することもあります。
また、企業などに勤め、働く人の健康管理やメンタルヘルスに携わったり、病院や学校でも活動するなど、保健師の活躍の場は広まっています。

働く人の健康と安全を守るために「労働安全衛生法」という法律があり、事業所の規模に応じて必要な安全衛生管理体制を講じることが義務付けられています。こうした体制の中で、企業などで働く保健師は、従業員の健康管理、健康増進を担って活動しています。
具体的には、法律に定められたさまざまな健診の実施や相談・指導、職場の安全・衛生を守るための取り組みを産業医らとともに実施。こうした活動から明らかになった健康問題の解決策を検討・企画し、会社や従業員に提案したりしています。
企業の保健師は、「産業保健師」とも呼ばれ、従業員の健康診断や健康相談、健康増進につながる行事やセミナーの企画などを行っています。例えば、従業員のメンタルヘルス対策は、企業などで働く保健師にとってますます重要な仕事となってきています。

