看護実践情報

担当理事あいさつ・事業概要

担当理事あいさつ

日本看護協会では2012年度から「労働と看護の質向上のためのデータベース(DiNQL、ディンクル)事業」に取り組んでいます。
「看護」の質を高めるためには、私たち看護職の「労働」環境の整備も大切です。「労働」と「看護」の質は、車の両輪のようなものですから、あえて、事業名称を「労働と看護の質」としています。

本事業は、2年間の試行事業を経て2015年度から本格実施となりました。2017年度には609病院5,379病棟まで拡大し、着実な広がりを見せています。
また、厚生労働省の「保健医療2035提言書」および内閣府の「経済・財政再生計画 改革工程表」に、DiNQL事業への参加・利活用を支援していくことが示されており、今後ますます大規模な看護の質データベースとなることが期待されています。
「いい看護がしたい!」―看護職の誰もが願う、その思いを、DiNQLを活用して共に実現していきましょう。看護職一人一人の思いと素晴らしい看護実践を、日本看護協会としてしっかりと看護政策の実現につなげられるように、DiNQLの貴重なデータを積極的に活用してまいります。

常任理事 吉川久美子

目的

DiNQL事業は、看護職が健康で安心して働き続けられる環境整備と看護の質向上を目指し、2つの目的を掲げています。

  • 看護実践をデータ化することで、看護管理者のマネジメントを支援し、看護実践の強化を図る
  • 政策提言のためのエビデンスとしてデータを有効活用し、看護政策の実現を目指す

概要

DiNQLは、看護職が健康で安心して働き続けられる環境整備と看護の質向上に向けた、看護管理者のデータマネジメントの取り組み(PDCAサイクル)を支援する仕組みです。そのツール(道具)として、ベンチマーク評価を行うITシステムを提供します。
インターネット経由で全国の病院から労働と看護の質評価指標データ(人員配置や労働時間、看護実践の内容、患者アウトカム等)を収集し、同規模・同機能を 備える病院や病棟と比較したベンチマーク評価を行います。
ITシステムにデータを入力すると、すぐにグラフや結果が表示されるため、他施設との違いや自施設の強みと弱みを把握し、経年的な変化をデータで確認しながら、病棟マネジメントの改善、看護実践の強化に結びつけることが期待されます。

ベンチマーク評価

ベストに学び、ベストと自身との違いを分析し、継続的に改善を図る手法「ベンチマーキングとは、組織が改善活動を行うときに、業界を超えて世界で最も優れた方法あるいはプロセスを実行している組織から、その実践方法(プラクティス)を学び、自社に適した形で導入して大きな改善に結びつけるための一連の活動である」

出典:日本経営品質賞委員会:「日本経営品質賞アセスメント基準書」

データマネジメントへの期待

看護実践の強化を図り、質改善活動を推進するためには、意図的に収集したデータから課題を見出し、課題に取り組み、その結果をデータで評価する“データマネジメント”が重要です。
医療のIT化も進み、さまざまなデータが集積されています。看護管理者には、それらのデータから、マネジメントに意味のある情報を収集し、統合的に分析する分析的思考力と、データに基づいた課題解決力が求められています。
DiNQL事業への参加によって、「データに基づく病棟マネジメントのPDCAサイクル」を実践することが期待できます。

愛称とキャラクター

事業愛称:DiNQL(ディンクル)

DiNQL(ディンクル)ロゴマーク

多くの看護職に愛され、活用される事業を目指して事業愛称を公募し、DiNQL(ディンクル:Database for improvement of Nursing Quality and Laborの略)に決まりました。労働と看護の質向上に向けて、「さらに改善(improvement)していく」という想いをこめ、「i」を小文字にしています。

キャラクター:ディンキー

DiNQL(ディンクル)ロゴマーク

マウスとカンガルーを融合した「ディンキー」。パソコン操作やデータを身近なものとして扱ってほしいという想いをこめて“マウス”。
“カンガルー”のおなかの袋にはデータを蓄え、ベンチマーク評価のグラフにします。丸い両耳と顔は、医療の質評価の枠組みである「構造(ストラクチャー)」「過程(プロセス)」「結果(アウトカム)」を表現しています。ちなみにディンキーは女の子です。