生涯学習支援

特定行為研修の受講モデル 感染症管理モデル

モデルの特徴

医療機関から在宅など様々な場において、感染症が疑われる或いは、発症のリスクが高い患者に対する感染症治療にかかわり、感染症の進行や全身状態の悪化を予防し、治癒を促進する、さらに多剤耐性菌対策に寄与することを目指します。特に在宅や外来では日常的に医療を必要とする患者に対し、感染症の早期発見と対処を行なうと共に、水分出納、栄養状態の管理を行い、安全で安心できる療養生活を継続できるように支援するために、手順書による医師の指示の下、病態を確認、判断し必要時には特定行為を行うことを目指します。
感染症管理領域においてニーズの高い特定行為区分である「感染に係る薬剤投与関連」、「栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連」を必修科目、「栄養に係るカテーテル管理(中心静脈カテーテル管理)関連」及び「栄養に係るカテーテル管理(末梢留置型中心静脈注射用カテーテル管理)関連」は選択科目としています。
「感染に係る薬剤投与関連」の演習では、患者の状態を適切にアセスメント・評価し、治療計画を立案できるように様々な状況の患者を想定したペーパーシミュレーションを行ないます。

必須で修得できる特定行為

  • 持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整
  • 脱水症状に対する輸液による補正
  • 感染兆候がある者に対する薬剤の臨時の投与

選択により修得できる特定行為

  • 中心静脈カテーテルの抜去
  • 末梢留置型中心静脈用カテーテルの挿入

教科目と時間数

共通科目
科目 総時間数 実時間数
375時間 285時間
臨床病態生理学 45 45
臨床推論 45 45
フィジカルアセスメント 45 45
臨床薬理学 45 45
疾病・臨床病態概論 60 60
医療安全学 30 15
特定行為実践 75 30
文献検索・文献検討 30 0
  • 認定看護師教育課程で履修した内容を免除した時間数
区分別科目
科目 時間数
必修科目
栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連 36
感染に係る薬剤投与関連 63
選択科目
栄養に係るカテーテル管理
(中心静脈カテーテル管理)関連
18
栄養に係るカテーテル管理
(末梢留置型中心静脈注射用カテーテル管理)関連
21

修了生の声

感染管理認定看護師 細田清美さん(平成27年度修了生) 社会福祉法人恩賜財団済生会支部 福井県済生会病院

細田清美さん

特定行為の修得および医学的知識を学ぶことに『自分に(修了)できるのか』『実践できるのか』という不安を抱き研修が始まりました。しかし、日々新たな知識を学ぶ充実感と、よりよい看護の提供にモチベーションの高い(領域を越えた同期の)研修生に支えられ、修了日を迎えました。
修了後は、感染症が疑われる場合や抗菌薬についての相談に、患者と対話しながら病態観察を行い抗菌薬やデバイスの抜去などに関わり、感染管理と感染症管理の両方で個々の患者にアプローチが可能となりました。一般病棟、高齢者施設、地域包括ケア病棟など、さまざまな臨床の場面に活動の場が広がり、患者が希望する生活を安全・安心に継続できることを支援する活動を進めています。

感染管理認定看護師 後藤亜香里さん(平成28年度修了生) 独立行政法人国立病院機構 徳島病院

後藤亜香里さん

特定行為研修修了前の活動は患者集団を対象とし、院内感染予防と管理を行うことが中心でした。研修で感染症診療のプロセスを学び、現在は患者のベッドサイドに行き、感染が疑われる患者の病歴聴取、臨床推論、身体診察を行い、初期治療、最適治療への計画立案・提案を行っています。また指導医の指導の下、PICC挿入から抜去までの一連の管理を行い、毎日患者のベッドサイドに行き、感染徴候の観察やドレッシング材交換を行っています。
今後の課題は臨床現場での実践を蓄積し、実践後の評価を行うことです。また、県の在宅ケアアドバイザー派遣事業において在宅支援に対する助言や指導を行い、病院内だけでなく地域での活動も積極的に行っていきたいと思います。

中心静脈カテーテルの抜去の実習風景 末梢留置型中心静脈用カテーテルの挿入の演習風景