お知らせ

協会ニュース 2018年1月号

全ての場で貢献できる看護に

【年頭所感】

日本看護協会会長 福井トシ子

日本看護協会会長 福井トシ子

年頭にあたり、謹んで新年のごあいさつを申し上げます。

本会は昨年、創立70周年を迎えました。多くの皆さまと祝賀の場を共にし、明日と未来に向かう気持ちを新たにしました。

70周年を迎えるに際し、看護の役割と看護協会としての決意を伝えるタグライン「生きるを、ともに、つくる。」を策定しました。2015年に公表した「看護の将来ビジョン いのち・暮らし・尊厳を まもり支える看護」を、あらためて全ての看護職をはじめ、保健・医療・介護に関わる専門職、地域で生活する人々、そして社会全体と広く共有することで、これまで以上に役割を果たしていきたいと思っています。

2018年度は、医療計画・介護保険事業計画など各地域での計画が再整備され、6年に1度の診療報酬・介護報酬・障害福祉サービス等報酬のトリプル改定の下、医療・介護サービスの提供体制の改革が大きく推進される年です。

日本看護協会では、18年度の重点政策案として、①看護基礎教育制度改革の推進②地域包括ケアにおける看護提供体制の構築③看護職の働き方改革の推進④看護職の役割拡大の推進と人材育成を掲げています。

これらは、重要な政策課題としてかねてより取り組んできたものですが、それぞれの進捗状況や社会動向などを見極めて“選択と集中”の考え方で推進してまいります。

教育制度改革の推進では、看護師基礎教育の4年制化と准看護師制度に係る課題の解決に取り組みます。また、地域においては、何と言っても、訪問看護の提供体制の強化、特に訪問看護に携わる人材の確保を精力的に進めなければなりません。

昨年3月末には「働き方改革実行計画」が閣議決定されました。本年は、労働関連法制の改正も正念場であり、この流れの中で、看護職の夜勤・交代制勤務の特性を踏まえた労働規制の実現を目指してまいりたいと思います。さらに、看護職の役割拡大の一環で、本会の認定看護師制度の再構築に取り組みます。

政策の流れの中で、今、看護の力は病院だけでなく、あらゆる場所で必要とされています。看護の原点とも言える、一人一人の患者に向き合い、健康の回復・社会復帰を援助する技術を、これからは、「人々が地域でより良く暮らすこと」の支援に役立て、求められる全ての場所で、人々のより良い暮らしの実現に貢献する看護でありたいと思っています。

最後に、今般の診療報酬の改定では、入院基本料の見直しの議論がありました。入院患者への医療提供、安全と安心は、そこに必要な看護職が働いてこそ保障されるものです。患者により良い医療・看護が提供されるためには、量的にも、質的にも、適切に看護職が配置されなければな りません。また同時に、そこで働く看護職が健康でやりがいをもって働き続けられること、そのために、まず十分な人員配置の中で業務を行うことが必要です。この2つの当たり前のことを守り、さらに良くしていくことの難しさと責任の重さをあらためて感じます。

新たな医療計画・介護保険事業計画などと報酬制度がそろってスタートし、2025年に向けた体制整備にドライブがかかる今年1年。関係の皆さまには、一層の連携とご協力をお願いし、新年のごあいさつとさせていただきます。