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協会ニュース 2016年2月号

2016年度診療報酬改定  夜勤72時間要件、通則として堅持

竹内厚労副大臣に答申を手渡す田辺中医協会長

厚生労働省は2月10日、中央社会保険医療協議会(中医協)総会を開催した。田辺国昭会長(東京大学大学院教授)が、2016年度の診療報酬改定に関する塩崎恭久厚生労働大臣宛ての答申書を竹内譲副大臣に手渡した。

昨年12月7日の社会保障審議会医療保険部会・医療部会では、重点課題の「地域包括ケアシステムの推進と医療機能の分化・強化、連携」をはじめ、「患者にとって安心・安全で納得できる効果的・効率的で質が高い医療を実現する」や「重点的な対応が求められる医療分野を充実する」など、改定の基本的視点が示されていた。また、今改定にあたっては、診療報酬本体の改定率は0.49% のプラス改定(医科0.56%、歯科0.61%、調剤0.17%)となったが、薬価、材料価格はそれぞれ1.22%、0.11%のマイナスとなることが決まっている。

月平均夜勤時間、算出方法が見直し

答申では、7対1入院基本料などの施設基準における「重症度、医療・看護必要度」に新たな評価項目が設けられ、重症者の割合を引き上げることなどが盛り込まれた。

日本看護協会が強く訴えてきた、看護職員の月平均夜勤時間数を72時間以下とする要件については、入院基本料の通則として堅持された。しかし、夜勤従事者を確保する観点から月平均夜勤時間の算出方法について、これまで計算式に含めることができなかった夜勤時間数「16時間以下」の者が、7対1と10対1入院基本料の病棟では「16時間未満」に、13対1と15対1では「8時間未満」になるなど一部見直しが行われた。

また、基準に適合しなくなった場合の減算割合なども変更となり、超過減算の算定額がこれまでの100分の20から100分の15になるほか、72時間以下という要件のみを満たさなくなった場合に算定する「夜勤時間特別入院基本料」が新設された。

一方、夜間の看護職員の負担軽減に向けては、看護職員、看護補助者の夜間配置や「夜間看護体制加算」の新設などで評価の充実が図られた。

専門委員として出席している本会の菊池令子副会長は、これまでの議論で、看護職員の夜勤体制について長時間夜勤者の増加の懸念から72時間要件と現行の計算方法の堅持を求めてきた。支払側委員からも同様の意見が挙がっていたが、最終的には事務局提案が了承された。また、「重症度、医療・看護必要度」の新項目となった手術の定義の明確化など、看護職員の評価や入力業務の負担増加への配慮についても要望。答申書の附帯意見として「重症度、医療・看護必要度」の施設基準や、夜間の看護要員配置の要件見直しによる影響について検証することが示された。
16年度診療報酬改定の詳細は、本紙3月号に特集記事を掲載予定。