お知らせ

協会ニュース 2014年1月号

社会の変化に、受けて立つ気概で

日本看護協会会長 坂本すが

日本看護協会会長 坂本すが

謹んで新年のごあいさつを申し上げます。

会長として2期3年目の新年を迎えました。「起・承・転・結」で表現するなら、今年は「転」、変化に対応する年です。団塊の世代が75歳以上となる、いわゆる2025年問題を踏まえ1.人口構造の変化2.それに対応する医療提供体制の変化(社会保障制度全般)が「確実な未来」として予想されます。

医療改革を本格的に行うときが来たのです。慢性疾患を抱えた患者像を中心に、自助、共助、公助で支えていくこれからの医療提供体制において、私たち看護職がキーパーソンとなるのです。5年後、10年後を見据えて、日本看護協会は考え、政策提言し、実現していく組織でありたいと思います。そのために、これからの看護職の働き方、あるべき姿である「看護の将来ビジョン」の構想を進めています。

【政策力強化のための組織改編】

昨年、本会は事務局の組織改編を行いました。3つの使命である「看護の質の向上」「働き続けられる環境づくり」「看護領域の開発・展開」を実現するため、「政策力強化」を目指してのものです。

平成26年度の重点政策・重点事業(案)である7項目すべてが、3つの使命を果たすためのものといえます。

1.長期療養の生活者を支える訪2.働き続けられる労働環境改善の推進3.DiNQL(労働と看護の質データベース事業)の推進4.看護職の役割拡大の推進5.看護実践能力強化とその体制整備6.統括保健師の配置推進と系統的現任教育プログラム構築7.助産実践能力強化とその体制整備。

これまでの医療は「病院完結型」でしたが、社会保障制度改革国民会議の報告書にも示された通り、これからは「地域完結型」へと移行し、在宅医療が重要になります。病院で、地域で、在宅で、さまざまな場で、看護職が生き生きと働き続けられるように、環境を整えていくことが大切です。

DiNQL(労働と看護の質データベース事業)は、本会が10年前から構想していた事業です。看護師の働き方が患者にどう影響するか、看護管理者が評価指標を持って看護の質を向上できるよう取り組んでいます。DiNQLのデータが確固たる看護のエビデンスとなり、政策に生かし、皆がやりたい看護を実現することにつなげます。

「特定行為に係る看護師の研修制度」は、通常国会に法案が提出される予定です。患者の安全を確保し、看護師が安心して自律的に活動するため、法制化を実現したいと思います。

保健師、助産師、看護師のどの職種においても、看護の質をどう保証するかは本会の責任です。自分の看護実践能力を客観的に自覚できるような、体制整備を進めていきたいと思います。

7つの重点政策・重点事業はすべてが関連し合っています。これらが一体となって、看護の質を上げていくのです。私は日本の看護の質を確立させ、アジアをはじめとする世界諸国に知らしめることを想定しています。

【会員へのメッセージ】

いまの社会の動きは、看護で学んだことを発揮できるチャンスです。私たちがこれまでに学んできた、生活を基盤にした医療は、看護の原点です。これからの社会の変化を、看護職が受けて立ちましょう

どうぞ本年もよろしくお願い申し上げます。