お知らせ

協会ニュース 2013年6月号

看護の「進化」と「深化」目指す

平成25 年度通常総会 坂本会長が再選

公益社団法人日本看護協会は平成25年度通常総会を6月4・5の両日、千葉市の幕張メッセで開催した。「第一号議案:名誉会員の推薦」(10人)は承認され、「第二号議案:平成25年度改選役員及び推薦委員の選出について」では、推薦委員会推薦候補者以外に立候補はなく、投票の結果、坂本すが氏が会長に再選された。2人が改選となった副会長には、現職の大久保清子氏、真田弘美氏が再選された。今総会で改選された理事は洪愛子(再)、川本利恵子(新)の2氏。また、地区理事23人、准看護師理事1人、推薦委員11人も選出された。

総会には代議員のほか会員延べ5,937人(1日目 2,876人、2日目 3,061人)が出席した。開会セレモニーで、坂本すが会長は、2025年問題(団塊の世代が75歳を迎える超高齢社会)を踏まえ、看護職の量(マンパワー)と質(質の高い看護)の確保・充実が喫緊の課題だと指摘。看護職は「国民のニーズに応え、暮らしと医療を支える使命を果たすため、先見性と実行性をもって『進化と深化』を続けていく専門職」と述べた。

さらに「進化」とは看護の役割拡大や新たな価値に挑戦することであり、「深化」は看護の専門性を深め強化していくことと説明し、「看護職が専門職としての誇りを胸に、一生の仕事として働き続けられるよう政策提言していく」と決意を示した。

看護職の労働条件・労働環境の改善について、坂本会長は「いまだ厳しい状況ではある」と前置きしながらも、厚生労働省の「医療分野の『雇用の質』向上プロジェクトチーム」報告に触れ、看護師はもとより、全ての医療スタッフが健康で安心して働ける環境整備に向けて、さらなる取り組みを開始したこと、この政策の骨子に本会が取り組んできた「ワーク・ライフ・バランス推進事業」などのノウハウが盛り込まれたことを高く評価した。そして本会が3 月に公表した「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン」を参考に、できる項目から一つでも二つでも取り入れてほしいと呼び掛けた。

総会2日目には、25年度の重点政策・重点事業と事業計画などが報告された。

【重点政策・事業は7項目】
  • 健康で安全に働き続けられる職場づくり−ワーク・ライフ・バランスの推進−
  • 看護職の役割拡大の推進
  • 長期療養の生活者を支える訪問看護等の機能強化
  • 労働と看護の質向上のためのデータベース事業の構築
  • 保健師活動の体制確保と機能強化
  • 助産実践能力強化とその体制整備
  • 東日本大震災復興支援事業−ニーズに即した看護・助産・保健活動のさらなる展開へ−

退任役員の紹介では、小川忍常任理事が代表してあいさつし、「人の命を守る看護職は、まず自らが健康であってこそ患者の安全を守ることができる。看護職の確保・定着のためにも、働き続けられる職場づくりが大切だと訴えてきた。これからも着実に進めてほしい」と、看護職の労働環境の改善に熱心に取り組んだ4期8年間を振り返った。
※新役員紹介と質疑内容は本紙7月号に掲載予定

【平成25 年度日本看護協会役員及び推薦委員 選挙開票結果】

【理事:地区理事】宮城県:佃祥子、福島県:高橋京子、茨城県:村田昌子、埼玉県:熊木孝子、神奈川県:篠原弘子、新潟県:佐藤たづ子、長野県:三輪百合子、石川県:吉野幸枝、福井県:樋村禎子、三重県:藤田せつ子、京都府:今西美津恵、兵庫県:中野則子、島根県:春日順子、広島県:板谷美智子、山口県:吉村喜代子、徳島県:森山節子、香川県: 中村明美、愛媛県:大西満美子、高知県:宮井千惠、福岡県:花岡夏子、佐賀県:三根哲子、熊本県:高島和歌子、大分県:松原啓子

【理事:准看護師理事】工藤幸
< 推 薦 委 員 >
青木昭子、赤池静枝、天野三紀子、石井美津子、中出みち代、長谷川育子、樋口千代子、前田久美子、光峰 常美、宮薗美惠子、山中誉子
※投票総数は役員、推薦委員ともに747 票。
※総会直後に開催した理事会で、会長は坂本氏、副会長は大久保氏、真田氏、常任理事は洪氏、川本氏が承認された。

「看護職の笑顔のため国政に」石田氏参院選へ

総会終了後、井伊久美子専務理事は「私たちの政治力を強化するのに重要な人」と日本看護連盟前幹事長の石田昌宏氏を紹介した。

石田氏は「今回、看護が一体となり、この場に立てたことに感謝する。全国の現場を歩き、看護職の疲弊感を肌で感じた。個々の努力では限界がある。看護職の笑顔を取り戻すのが政治の役割。患者さんのためにも国政で先頭に立ってやっていきたい」と訴えた。

石田氏は46歳。東京大学を卒業後、聖路加国際病院、日本看護協会政策企画室室長などを歴任し、参議院議員選挙に日本看護連盟の組織代表として出馬を表明している。