月刊『看護』2012年5月号より

本会は、看護職のワーク・ライフ・バランス実現を目指し、平成22年度に8都府県、平成23年度に12府県で新規にワークショップを開催した。新規開催県は、1県協会上限30万円まで助成することにしている。平成24年度に新規開催する12県協会より提出された事業助成金の交付申請書を、事業の目的、応募条件等で審査した結果、12県協会とも妥当であったため、各県30万円の計360万円を助成金として交付することを決定した。
看護職の力を結集するには、日本看護協会と都道府県看護協会の連携と組織力の強化が極めて重要である。そこで、新たに都道府県看護協会長に就任された新会長と日本看護協会業務執行理事との意見交換会を開催することとした。主催は、日本看護協会。平成24年度以降は、毎年7月の理事会の前後に開催する。内容は次のとおり。
1)看護協会の歴史と目指す方向
2)日本看護協会重点政策・重点事業と政策推進活動
3)公益社団法人としての都道府県看護協会の運営方法
平成23年度は要望もあったことから、平成24年3月23日(金)に開催した。年度末になっての企画であったため、就任1年目会長9名中5名の参加であったが、率直な質疑応答・意見交換が行われた。
本会は病院における看護の政策的課題について、情報を共有し、意見交換をすることを目的に、第1回を9月13日に開催し、第2回を2月28日に開催した。看護管理者団体や病院団体看護部門の代表者など19団体37名が参加した。
当日は、「看護師特定能力認証制度の進捗状況ならびに平成24年度看護関係予算(案)」について、厚生労働省医政局看護課の島田陽子看護サービス推進官と谷祐次課長補佐より説明を受けた。また「平成24年度診療報酬改定」について本会の福井トシ子常任理事より情報提供し、「看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン(案)」について本会の小川忍常任理事より解説した。意見交換では、看護師特定能力認証制度に関して、「認証を受けていない看護師でも特定行為を『医師の具体的指示』で実施可能であれば、そちらを選ぶのではないか。特定行為を実施できる能力があるのかの評価ができない。本当に安全確保はできるのか」と懸念する声が上がった。また、ガイドライン(案)について、出席した看護管理者から「決して反対ではなく、できることから進めていきたい。ただ、現状の人員では難しい部分もある」などの意見が出た。
3月12日、坂本すが会長と小川常任理事は日本病院会を訪問し、夜勤・交代制勤務に関するガイドライン(案)について説明した。日本病院会の堺常雄会長、相澤孝夫副会長からは、診療報酬への影響など懸念が示された。これに対し坂本会長は、「勤務編成基準案全てを充たすのは難しいと承知している」とした上で、労働条件の改善に向け、可能なものから取り組んでほしいとの趣旨だとして理解を求めた。
厚生労働省「看護師国家試験における母国語・英語での試験とコミュニケーション能力試験の併用の適否に関する検討会」は、最終回3月8日に「日本語による国家試験の実施が必須であるとの意見が多く示された」との内容を盛り込んだ案を了承した。
しかし、3月28日の「国民の安心の医療をめざす民主党看護議員連盟」(会長:鳩山由紀夫前首相)において、厚生労働省は、EPAによる外国人看護師候補者のみ国家試験の時間を延長する考えを示した。本会の小川常任理事は、医療安全の観点から日本語能力の重要性を指摘し、国家試験の時間延長に反対であることを表明した。
平成25年から都道府県が実施する新しい医療計画の策定に向けて、厚生労働省医政局指導課は、3月30日に指針の通知を発出した。新医療計画では、5疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、精神疾患)、5事業(救急医療、災害医療、へき地医療、周産期医療、小児医療)、および「在宅医療」のそれぞれの計画に指標の値を記載する。「在宅医療」では、ストラクチャー指標として、訪問看護事業所数や在宅療養支援診療所・在宅療養支援病院数などが記載される。本会の齋藤訓子常任理事は、「医療計画の見直しに関する検討会」で在宅医療の充実を訴え、在宅医療に関する計画策定の指針に盛り込まれた。
3月26日、全国保育園保健師看護師連絡会の並木由美江会長他3名の運営委員が本会を訪れ、坂本会長始め本会専務理事・常任理事と意見交換した。連絡会では、毎年「全ての保育所に、保育士定数外の看護師等の配置」を厚生労働大臣宛に要望し続けている。「保育所保育指針」改訂に併せてつくられた平成24年度までの計画の中で、保育所への看護師等の配置促進が謳われているが、現状は保育所の3割に配置されるに留まっている。
並木会長は、国の子ども・子育てに関する重要な政策を審議する会議のメンバーに、保育所の現場で子どもたちの健康管理を日々行っている看護師等も加えるよう求める要望書を、厚生労働大臣、文部科学大臣、内閣府特命担当大臣(少子化対策)に要望するに当たり、本会へ賛同を求めた。本会は、要望について賛同するとともに、「子ども・子育て新システムの基本制度」などについても意見交換した。
次の都道府県看護協会が公益社団法人へ移行。
秋田、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、山梨、長野、富山、石川、福井、岐阜、愛知、三重、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山、島根、岡山、徳島、香川、愛媛、高知、福岡、大分、鹿児島、沖縄
本会は、これから移行予定の県看護協会に対して、これまで同様、移行支援を計画している。